月刊 百四丈滝 3月号 特集 : 氷壺の上でびしょ濡れ土下座コラボ #29-30
- GPS
- 34:13
- 距離
- 24.2km
- 登り
- 2,440m
- 下り
- 2,434m
コースタイム
- 山行
- 8:36
- 休憩
- 3:57
- 合計
- 12:33
- 山行
- 4:18
- 休憩
- 4:13
- 合計
- 8:31
天候 | 晴れ 4日夜から5日朝にかけて曇りと強風 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
危険なところだらけ |
写真
感想
この週末は穏やかな天気の予報で、善は急げ、早速3月号の取材?に行ってきました。今回の山行の2日目は今シーズン山スキー30日目の節目、私の車も購入して3年4ヶ月で10万kmと記念づくしです(笑)
そろそろ一泊して四塚山と七倉山に行って火の御子峰も見に行けると思って計画していましたが、予想以上の新雪ラッセルと、翌朝の強風とガスに遭遇して天池の少し先でシールトラブルも発生して撤収することにしました。
今回は最近大流行中の土下座トリオ?ということでnakkiさんとkabukiyaさんと合同でアタックするコラボ山行となりました。前夜は20時前に寝て23時前に起き、いざ北陸へ・・・途中眠くて10分仮眠を2回しました。白山一里野温泉スキー場から先は一里野温泉の駐車場から除雪されたところに進みますが、かなり雪が残っており私のFF車では途中3回ほど進まなくなり、その都度バックしてまた勢いをつけて登るということをして無事にゲート前に着くとすでに両変態?さんは到着されてました。挨拶もそこそこに準備して登り始めることにします。
今回も導水管ルート。本当はハライ谷ルートが好きなのですが、県道の片斜面がとっても危険なので導水管ルートで我慢します。スキー場から行くよりは30分は速いです。
今日は他のトレースはまったくなく、完全な貸切のようです。時々振り返るも誰も来ないです。新雪が予想よりも多く、沈む分負担が大きくなります。美女坂まではアップダウンが多いですが大きな問題なくクリア。そして最大の難関美女坂に。
前半はまだ余裕でしたが後半の上部に入ると氷化斜面が多くなり、最終的にスキーとクトーでは登攀が困難になったのでスキー背負ってアイゼンで登りました。カリカリに氷化した斜面は本当に精神衛生上よくないです。山スキーは急斜面の登りには弱いんです。スノーシュー隊が先行します。
美女坂の頭にたどり着くとさすがに風が強いです。しかし百四丈滝の展望台まで歩いて20分くらい、もくもくと歩きます。ほどなくして百四丈滝が見えてきます。雪庇があるのであまり近づけません。ここから見る分には慣れたのかそれほど感動しません。
ドロップポイントまでもう少し登って幕営準備をして荷物をデポし、いざ滝壺まで滑降します。ここは新雪たっぷり、斜度も快適で最高の斜面です。雪崩の心配さえなければ存分に楽しめるでしょう・・・ってここに来るまでが大変ですが。
こういう下りはスキーだとあっという間です。スノーシュー隊が来る前に写真や動画の撮影に興じます。そしてそのあとはアイゼンとピッケルで氷壺登攀・・・氷壺のピークでは滝の飛沫でずぶ濡れになってしまいます。それでも全員土下座しての写真撮影を終え、氷壺の氷を少し採取して滝壺横でウイスキーのオンザロックで乾杯!
このアルコール度数の高いものを飲んだ直後に登り返すのは非常にしんどいです・・・といいつつ1時間くらいで登り返しましたが・・・アルコールパワーかも?(笑)
幕営地では強風が吹き荒れテント内にも風や雪が舞い込んできます。今回初めてテントの中にツェルトを張ってみました。そうすると断熱効果が高く、内側のツェルトは大量の水滴でびしょ濡れになりますがとても暖かく快適に眠れました。シュラフは薄手のを二重にして、内側は濡れに弱いダウン、外側は濡れに強い化繊にします。夜7時には寝て最初に目が覚めたのは夜11時でした。よく眠れました。
翌朝は一応5:30出発で四塚山から七倉山を目指す予定でしたが、前夜から強風続き、視界はガスで見えない、そこに凍ったスキーシールが張り付かないトラブルもあり天池の少し先で早々に撤収することにしました。
テントに戻り、シールをガスで暖めて凍ったのを溶かして復活させました。最初からそうしておけばよかったのですが、これも経験しないと「多分大丈夫」と油断した結果です。
テントを撤収し、いよいよ下山します。最後にもう一度滝を拝んで、美女坂の頭に向かって滑ります。頭の手前で登りになっているのでそこはシールなしで歩いて登ります。
美女坂の頭を少し奥長倉側に入るとさっきまでの強風がうそのように静かです。太陽の力で暖かさを感じられます。絶景を眺めながらスノーシュー隊を待ちます。
さて美女坂のスキー滑降、なるべく氷化したところを避けるためやや西側にドロップインします。雪崩については昨日登った時の感触で大丈夫と分かってたので思いっきり攻めてターンします。この急斜面、雄叫びが自然に出る気合の入り方でクリアします。転倒やスキー板が外れると往生しますからなんとしてでもクリアします。
さすがに急斜面のスキー滑降は一瞬で、ゆっくり脚を休めてスノーシュー隊を待ちます。ご丁寧にスキーのトレースをなぞって降りて来られますよ〜すごい根性!
そのまま鞍部までスキー滑降し、シールを貼って登り返します。もうシールも復活して安心です。今回はこまめにシールを剥がして滑ります。やっぱりナチュラルに滑るのは最高です。先に滑ってシールを貼り、スノーシュー隊と一緒に登り返してはまたシールを剥がして滑って追い抜くの繰り返しです。
しかり場分岐あたりからだんだん雪が重くなってきました。山スキーはそんなもので、コンディション悪くても雪に合わせて滑るしかありません。檜倉の登り返しはうまく巻けたのですが、シールを貼って歩きました。そのまま導水管の上部まで歩き、あとはスキー滑降して無事ゴール!です。
今回はラッセルが重く、2月の時よりも苦労しました。2日あったので体力的にはましでしたが、やはり百四丈滝の氷壺に訪れるのは尋常じゃありません。素晴らしい仲間たちとその苦楽を共有できた余韻に浸って、さて次はどこに行こうか思案しています。同行いただいたnakkiさん、kabukiyaさんにはとてもいい思い出を作っていただき感謝しております!次は笈ヶ岳ですね(笑)
コメント
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いやー、ほんとにやっちゃいましたか、土下座コラボ(笑)
まあこの3人なら余裕とは言わないまでも普通にいけちゃいそうでしたけどね。
2月より雪も増えてまさに「白山」って感じがしましたよ。
ウィスキーオンザロックもここでしかできない贅沢。
自分も春に行ってザラメ雪でアイスコーヒー作って飲みたいです。
お疲れ様でした
Sanchanさんおはようございます!
そうですね、確かに「普通に」いけちゃったかも知れません(笑)
雪がさらに増えてたのはちょっと予想外で、2月の時より少しハードだったかも知れません。
また少しずつ地獄谷の季節が近づいてきましたね〜地獄谷の底に泊まってオンザロックしたいです
momochannさんこんにちは。
テント泊の重い荷物以上にお荷物⁉となったkabukiya申す者です(笑)
いつかお会い出来ると思ってはいましたが最初からこんなガッツリご同行出来るとはって感じでした。
雪質にはホントにビックリ、予想外のラッセル大変でしたがほぼ予定の行動を取れたのも全てmomochann様のお陰ですです(^_^)
もう変態呼ばわりなどいたしません!
あっ、でも往路途中展望良い場所でこんな最高な場所をノートレースで歩けるなんて幸せ!って言ってましたよね。気持ちは理解出来ましたが私はあの時結構疲れいたし先の工程考えると不安でした。
本物の変態は違う!と痛感した次第です(笑)
結局テント泊でもキツキツの工程になってしまいましたね。
さすがに下りは先におりられるのかなと思っていましたが最後までご同行頂き本当にありがとうございました。
こんなヘタレでよろしければまたお願いします(^_^)で今度はまったりしたいですね〜。笈ヶ岳ってまったり出来るのかな?
kabukiyaさんこんばんは!
お荷物だなんてとんでもない〜あのコンディション、歩き通せたことがすごいですよ
そんなkabukiyaさんに「本物の変態」と呼ばれて幸せです
いつも単独で孤独感満載のストイックな山行が多いなか、同じ志(土下座好きのドM)を持った方々と一緒に山に入れることがとっても楽しかったです
笈ヶ岳でまったり・・・は、多分ないと思いますが、ぜひいいコンディション狙ってアタックしましょう
コースを歩いた者でしか判らないと思います。
スーパ変態コラボは苦労しなかったかもしれませんが、普通の人はマネをしてはいけません。
普通の人は連休まで待ちましょう
3人の体力が羨ましいです。
次は笈ですか?
中宮からなら今回より危険は無いでしょうが、変態が満足するかどうか?
「山は自己責任」ですが 気を付けて
hakusanさんこんばんは!
はい、普通の人が百四丈滝に憧れてアタックすると、口長倉か奥長倉避難小屋で撤退するパターンになると思います。毎月行ってると麻痺してきそうですが、やはりこのアップダウンの繰り返しは何度来ても半端ないです
笈ヶ岳は冬瓜の巻きが心配なので、雪が安定している時に行こうと思います。もちろん中宮からで・・・。
よく「山で死にそうになったことってないんですか?」って聞かれますが、意外とないんです。唯一、小原林道でイノシシに襲われた時が一番ピンチでした
先日はありがとうございました。
自分にとっては今冬一番のビック山行になりました^^
momochannさんの先頭ラッセルがなければ初日に滝壺まで下りれなかったと思います。
ハードでしたが楽しい思い出がたくさん出来てとても感謝しております。
来年はオンザロックにプラス滝壺の氷でかき氷早食い競争やりましょう(笑
nakkiさんこんばんは!
私も今回の山行が最大のネタ満載山行となりました(笑)
早くnakkiさんとkabukiyaさんのレコ見たくてタイガーウズウズしてます。
ん?カキ氷器持って行くんでしょうか?まあ2万円のバカラグラス持って行くことを思えば楽勝ですよね〜
雪に埋もれた避難小屋や滝の氷壺、四塚山と冬でしか見れない景色ですね。
スキー+テン泊装備で登るなんて体力半端ないですね。格が違うと思いました。(前から思ってましたが(笑)
nakkiさん、kabukiyaさんのコラボにもビックリしましたし、ついていけるお二人も凄い!
次は笈ヶ岳ですか?!
ラッセルでピーク踏んだら記録になりますね><
お疲れさまでした
souさんこんばんは!
そういや昨年12月頭に奥長倉避難小屋でお会いしてから3ヶ月が経ちますね〜
昨年は3月下旬に氷壺横でテント泊し、翌朝四塚山まで行けたのですが、今回は新雪と翌朝の強風に阻まれました・・・。
リベンジに今週末また行こうかどうか連日悶々と思案しているところです
2月よりも3月の方が雪が多いんですね。
もうやられてること全てのレベルが全然違うので想像するのも大変ですが、毎度のこと参考になります!
個人的な要望ですが、車を停めてる場所の写真を載せて頂けたら嬉しいです^^;
実は僕も土下座山行やろうかと考えています笑
もっと流行らせたいですね( ̄▽ ̄)
これだけハードな山行をこなしながら死に目にあったことが無いというのは裏付けられた技量がある証拠ですね。
見習いたいです。
これからも安全取材がんばってくださいませ!
henjintakkunさんおはようございます!
車を停めている場所は特に変わった場所ではなく、GPSの開始地点そのままです。昨年12月ですが写真をレコの最後に追加しておきますので参考にしてください。
土下座ぜひ!(笑)
なかなか広く一般に流行しないのが不思議に思っています(笑)
技量というよりは、意外と慎重でビビりなんです・・・高度感のあるところはただでさえ小さい股間がスースーして苦手ですし
山よりも車を走らせている時、街を自転車で走っている時の方がよっぽど怖いですね・・・確率は低いですが、事故の可能性がたくさんあります。
一般的には怪我、道迷い、滑落、雪崩に時々遭遇しているような場合は、いずれ遭難して命を落とす可能性が高いと言えます。ただ、そういうのがないからと言っても、非常に不運なアクシデントに見舞われる可能性がわずかにあり、そうなるとどんな大登山家でも不可避なのです。
なので行く前は結構不安です。でも行ったら全力を尽くす、危険そうな気配を感じたら必ず回避策を取る・・・ことが大切かなと思っています。
早速のご対応ありがとうございます!
僕も高度感あるところは苦手です…。
高所恐怖症なもので^^;
ビビりながらでも慢心で登るよりはずっといいですよね!
起こさないための準備と、万が一の時の対処法を日頃から考えておくことが大切ですね。
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