熊に吠えられ…白峰三山縦走
カネノキ
体力度について
- GPS
- 18:27
- 距離
- 25.3km
- 登り
- 3,509m
- 下り
- 2,233m
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- 山行
- 16:21
- 休憩
- 2:06
- 合計
- 18:27
- 山行
- 4:53
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 4:53
去年10月の記録だと合計距離は42km
| 天候 | 晴れ |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2017年05月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
自家用車
|
| コース状況／ 危険箇所等 |
【奈良田温泉〜大門沢下降点】 大門沢小屋から1時間くらいで残雪と夏道のMIX。ワカンとかは付け外しが面倒だと思う。ザクザクで崩れ易いのでアイゼンが有効だと思うんですが、夏道も多いんで微妙です。 雪深い所は膝下まで踏み抜く。チェーンスパイクを履いてたけど、ツボ足と変わらない気がした。無くても良かったかも？しかし急勾配の残雪もあるので、ピッケルは持ちたい。残雪で普段より90分くらいタイムロスな感じでした。 偽ピークの手前だけ登山道を外れて直登した。(詳しくは写真で説明) 【白峰三山縦走路】 �＼焦青擦�ら下りで1ヶ所急勾配の残雪は上の岩場から巻く(北岳方面から来たらそのままピークまで直登がいいと思う) �∨務抻柿颪�ら吊尾根分岐までは西斜面側の尾根沿いを歩く(東面の近道は雪がベッタリあるので危険) �Ｋ務拇个蠅了沈磴枠鬚韻同�上の尾根に行く。 この3点を守ればピッケルもアイゼンも要らない夏道です。 【北岳〜池山吊尾根】 八本歯のコル付近に残雪あり道が細いので慎重に渡る。 岩場には雪無し。 ボーコン沢の頭まで残雪1割以下で花歌通過レベル。 砂払からの下りは90分くらい踏み抜き地獄で疲れる。 滑落しそうな斜面は無いのでストックが有効かな。 登りのトレースはそんなに踏み抜いてなかった。 残雪が続くのでワカンが有効だと思う。 |
| その他周辺情報 | 奈良田の里温泉 550円 |
写真
鐘からここまでチェーンスパイクだったけど必要なかったね
振り返って農鳥方面と人を撮る。macchan90さんから情報を貰ったので不安解消して元気になれました。有り難う御座いました(^o^)丿
macchan90さんがデポしてると言っていたザック発見！ちょっと自分とはレベルが違うと確信したので、行けるとかの話を鵜呑みにするのは止めました。地下足袋だったし…
3
手前が凄いナイフリッジで仙丈岳や塩見岳方面に行ける気がしない。macchan90さんが突入してたのをレコで知った。やっぱりそうゆう人でしたね
1
正規の入口はまだ雪の下。手前(間ノ岳側)を下ってドアをコンコンしてジュースを売ってもらいました。布団も貸せるそうです(要確認)
6
�い發辰罰搬隋�最大にズームして2枚撮り、静かに立ち去りました(私が)吠えられたけど熊がマッタリしてたので襲われるイメージはありませんでした
5
吠えられたけど熊がマッタリしてたので襲われるイメージはありませんでした
装備
| 個人装備 |
ラップランドブーツワイド
ピッケル
チェーンスパイク
ザック９kg
|
|---|
感想
☆熊にしか興味ない人は飛ばして下の【熊との遭遇】を読んで下さい。
三連休が取れたので一日目で用事を済まし早めに奈良田in
一台も車がない奈良田の里専用駐車場で仮眠してからスタートした。
冬の深夜スタートと違って悲壮感はなかった。
雪が解け気温が高いだけで随分と気持ちが軽くなるものだ。
大門沢小屋に近づく頃には空が明るくなって来た。
避難小屋を覗くと1人寝ていた。こんな山奥に同志が居ると思えるだけで心強い。
静かに小屋を後にして朝焼けの樹林帯を進むと道が雪渓に飲まれていた。
ピッケルを取り出してキックステップで登る。
残雪の表面は固くて手で雪が掴めない。この先に不安を覚えたけど、登るに連れ雪質は緩くなって来た。展望が良くなる偽ピークまで来るとチェーンスパイクすら要らない歩き易い雪質になった。
大門沢降下点の鐘が付いた黄色い塔に到着すると笹山から縦走してきた人と会った。
彼は「ここまで来たから休憩したら農鳥岳も行く」と言った。
私が西農鳥岳向かってる時にピークに立ってる彼が見えた。
懸念してた稜線の雪も登山道にはほとんどなく、呆気なく西農鳥岳に来れた。
ここはこれから向かうか戻るか決めるポイントだと思う。
農鳥小屋まで下ると戻りの登り返しが大変だからだ。
ここから間ノ岳を見ると上の方は雪多く果たして登れるか分からないけど、太陽で暖められたぬるく気持ちいい風が頬をかすめて気分は上向きだ。少し頭痛いけど…
間ノ岳チャレンジだ！ダメなら即撤退。決意して農鳥小屋目指して下り始める。
農鳥小屋に到着して親父の事を思ふw
小屋の破損状況を軽く調べたけど、壊れてる所は見当たりませんでした。
小屋を後にして瓦礫の道を少し登った所で前から人が軽快に歩いて来た。
(後にヤマレコで分かったmacchan90さんでした)
情報交換してずっと先まで行ける確信が持てたので気力がアップしました♪
ありがとうございました<m(__)m>
間ノ岳の登りは傾斜がきつくなく思ってたより楽にピークまで行けました。
残るは北岳です。北岳山荘でジュースが買えたので水を作らずに済んで助かった。
道の状況を聞いたら尾根からと言われたので迷わず尾根突入です。
体力も少なくなって来たのか、北岳山荘から吊尾根分岐までが長かった。
最後の北岳までの登りはカメペース。何とかやっとピークゲット出来ました。
でも実は、距離的にはここでまだ半分なんですチーン
ボーコン沢ノ頭までダラダラ歩いたつもりでしたが、残雪がほとんどなかったので冬と比べ物にならないくらい時間的に早く歩けた不思議な感覚でした。
いかに積雪期が大変な歩きだったかという事でしょう。
ボーコン沢ノ頭からの下りは熊に気を引き締めて貰ったのでハイペースで歩けた気がしましたが、残雪がグチャグチャでトレースが分かりずらく、追ったトレースも迷いトレースだったので更に自分で迷いトレースを残して来てしまいました…。
何回もGPS見てしまいました。電池切れたらアウトでしたね。行く人は注意して下さい！
踏み抜きも酷くてすっかり靴に雪が入って足がふやけてしまいました。
この区間はスパッツ必要でした。
何とか気力で池山御池小屋に辿り着き、中を覗くと空だったので気兼ねなく休む事にしました。ストーブでちまちまと靴と靴下を乾かしていたらすっかり体がだるくなってしまい、何も食べずに寝てしまいました。
目が覚めたら4時でした。ゆっくり準備してまた何も食べずに出発しました。
何も食べない理由は水が200ccも無かったからです。食べると喉乾くし。
泊まるつもりもなく、アルキ沢橋近くの湧水で補給しようと思って居たので、残雪区間で水を作らなかったのです。小屋の周りに雪はない。
でも2食くらい抜いても人間何とかなるものです。荷物が軽く寒くなく、一時間ちょい歩けば水が飲めるのが分かっていたので悲壮感はありません。
アルキ沢橋バス停まで早朝の苔むした樹林帯を小鳥のBGMを聞きながら気持ち良く歩けました。急登の下りは滑り易く三回尻餅付きましたが…。
アルキ沢橋バス停から少し下った所で水の補給をして、ストーブで沸かしてコーンポタージュを飲み、ゆっくり景色を眺めながら林道を歩きました。
この林道は暗闇を歩く事が多かったので、景色を眺めながらだと距離も短く感じるだろうと思ってましたが、そんな事はなくやっぱり長くてうんざりします…。
何とか車まで辿り着き、奈良田の里温泉に入りながら、この時期は花とか咲いてないけれど穏やかな天候が多くプチ雪山縦走気分が味わえて最高だと思いました♪また来年5月も歩きたいです。
【熊との遭遇】
日没寸前の19時のボーコン沢ノ頭で休憩してヘッドライト装着とかして、さぁ〜出発しようと立ち上がった時に「ウォン！」と犬の鳴き声が聞こえたのでビックリして振り向いたら下の方の岩上に真っ黒い熊を発見して恐怖で固まりました。
でも目を凝らして良く見るとフセしてまったりしてる！ リラックマですw
こちらに向かってくる様子もなかったので私の気持ちにも余裕が出来たので、ゆっくりザックを下してナイフを取り出し反撃の用意は完了。
次にカメラを取り出し一番ズームにして2枚撮った。熊を刺激しない様に全ての動作はゆっくり行った。もっと写真撮りたかったけど長居して怒らせたら命懸けの展開になるので静かに去った。
ほとんどの熊は遠くから人間を察知して身を潜めてやり過ごしたりして避けますが、熊が人間と遭遇して襲う理由は三つに分類されます。
●排除: 子連れの熊とか、山菜を横取りする人間、至近距離で出会ってしまったから排除目的で襲う。今回の熊がコレですね。威嚇して吠えた事になります。
堂々と姿を見せていたので、私が近づいても熊は逃げないで最後はバトルになると思います。
熊の気持ちを考えると、おまえが通るのを身を潜めてやり過ごして居なくなったから岩上でまったりしてたのに(私がボーコン沢ノ頭で座ると下の熊の岩は見えない)突然立ち上がって姿を現わしたから、まだ居たのか！怒って吠えたんだ！目障りだ！
●戯れ: 若い個体に多く興味本位で近づいてじゃれつく。
●食害: 餌と認識して襲う。
【熊の事】
私が熊と遭遇したのは3回目です。
1回目は南会津の林道をオフロードバイクで走り回ってた時に体長50cmくらいの子熊が林道にいて、びっくりしたけど熊の方が上に走って逃げて行きました。
2回目は6年前にロードバイクで神奈川県横浜市から宗谷岬行った時に、山形県米沢市の山岳ルートの121号線を息を切らしながら登ってると、根こそぎ倒れた倒木が道を半分塞いでたんですが、体長2m越えの足がメチャ太い巨大な熊が倒木の根っ子を食べていた。
私との距離は30mくらいだったんですが、こちらを無視して黙々と根っ子を食べている。音を出さずに自転車の向きを変えて、襲って来たら瞬間的に自転車に飛び乗る体制にしたけど長時間登って来た道を引き返すのは嫌なので立ち尽していた。
携帯で写真を撮ろうと用意したけど、シャッター音を響かす事さえ躊躇わす程の静寂した時だった。2分くらい経った頃、道路公団の黄色いトラックが登って来た時は嬉しくて手をブンブン振ってから熊を指差した。
トラックがクラクションを鳴らすと熊はガードレールを飛び越えて下方向に消えた。誰かが倒木を通報したんだと思う。
そんな体験から熊の事をもっと知りたくなって何冊か本を読みましたが、
「クマにあったらどうするか アイヌ民族最後の狩人 姉崎等 ちくま文庫」
「ヒグマ 北海道新聞社」この2冊はお勧めです。
このホームページも勉強になりますよ http://www.yasei.com/
長々と読んでくれて有難うございました<m(__)m>
こっそり拍手
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kanenoki様
道中では情報交換できて幸いでした。
本記録を読み、この時期の登山者が増えて南アの魅力がより多くの方々に伝わるといいと思う反面、あれくらい静かな方が良いのかもしれませんね。
macchan90様
コメント有り難うございました♪
夏とは違うこの時期の稜線の景色や空気感を体験してしまうと、
こんなに素敵なのに！もっとみんな来ればいいのに…と思ってしまいますよね。
macchan90さんと私のレコで行きたくなってる人がいるはずです。
お互いに楽しんで歩いて記録を発信し続けましょう
kanenoki さん、こんばんは。
去年の６月に赤岳でしばしご一緒した岐阜のTomi-Ton（旧ユーザー名BlueTrain）です。
その節は苦労して運んでこられた飲料水を分けて下さって、ありがとうございました。
クマに遭遇されたてもご無事でよかったです。
昨今飛騨地方では人間を積極的に攻撃する新世代のツキノワグマが現れているので、熊との遭遇に備えておかねば…と思いますね。
少々高価ですが、熊撃退スプレーを購入して装備しようかと思っています。
私はあれから念願の奥穂高に登頂でき、穂高岳山荘横の岩場が案外余裕だったので今年は槍ヶ岳に挑戦しようと思っています。
梅雨の晴れ間と勤務の都合が合えば北岳にキタダケソウを見に行きたいとも思うので、残雪状況など参考になりました。
今月末には大樺沢の雪が溶けてくれているといいのですが、梅雨の雨降りがこれからという状況なので厳しいかもしれません。
またどこかアルプスでお会いするかもしれませんが、それまでどうぞご安全に山を楽しまれて下さい！
Tomi-Tonさんお久しぶりです
山行記録見ましたよ。頻繁に歩かれてますね！花も増えてきてこれからが大変ですね！
何が大変って…Tomi-Tonさん花見つけると地面に寝そべって動きませんから(笑)
熊はビックリしたけど岩の上で寝そべってたので気持に余裕が出来ました。
一眼持ってたらもっと鮮明に撮れてたんでしょうね
私が熊を目撃した三回は全て日没間際の夕刻だったので、その時間帯は注意して下さい。
奥穂高登頂おめでとうございます
私も今年中に笠ヶ岳〜槍ヶ岳縦走したいと思ってます。
では〜南か北アルプスでお会いしましょう
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