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Yamareco

記録ID: 1287568
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
日光・那須・筑波

男体山 −信仰の山で山伏に出会う−

2017年10月06日(金) [日帰り]
 - 拍手
体力度
3
日帰りが可能
GPS
06:28
距離
10.0km
登り
1,299m
下り
1,288m
歩くペース
速い
0.70.8
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
4:32
休憩
1:37
合計
6:09
7:14
7:16
46
8:02
8:21
60
9:21
9:37
3
9:40
9:42
3
9:45
10:25
36
11:01
11:13
31
11:44
11:45
31
12:16
12:21
1
12:22
ゴール地点
天候 曇り
過去天気図(気象庁) 2017年10月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
二荒山神社周辺に無料駐車場あり。神社入り口にトイレもあります…が、紙無し。神社なのに「かみなし」とはこれいかに?
コース状況/
危険箇所等
特に危険箇所はありませんが急な坂道です。下りで足を痛める人が続出するらしく、神社の方から自信のない人はストックや杖を利用するように促されました。
その他周辺情報 中禅寺湖周辺のホテルで日帰り入浴が可能な場所があります。
すぐ近くには日本三名瀑の一つ、華厳の滝があります。
午前5時、中禅寺湖のほとりにある二荒山神社の前に到着しました。観光地と言えどもど早朝のこと、あたりはシンと静まり返っています。
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午前5時、中禅寺湖のほとりにある二荒山神社の前に到着しました。観光地と言えどもど早朝のこと、あたりはシンと静まり返っています。
山全体が神社の境内、つまりはご神域ということで神社の開門を待って登る必要があります。開門は6時なので、いくら早く着いても登り始めることができないんですね。
6時、太鼓の音とともに神社の門が開かれます。おお…なんか厳かな雰囲気…。気を引き締めて門をくぐります。
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山全体が神社の境内、つまりはご神域ということで神社の開門を待って登る必要があります。開門は6時なので、いくら早く着いても登り始めることができないんですね。
6時、太鼓の音とともに神社の門が開かれます。おお…なんか厳かな雰囲気…。気を引き締めて門をくぐります。
社務所前の広場を出発。登山道の入口として山門をくぐります。
さすが由緒ある神社、立派な構えです。
では、行ってきます!
社務所前の広場を出発。登山道の入口として山門をくぐります。
さすが由緒ある神社、立派な構えです。
では、行ってきます!
山門をくぐるといきなり急な石段が目の前にそびえたちます。
山門をくぐるといきなり急な石段が目の前にそびえたちます。
石段が終わると今度は土段が始まります。段差が大きく足に来ますなぁ。まだ体が温まっていないので結構堪えます。
石段が終わると今度は土段が始まります。段差が大きく足に来ますなぁ。まだ体が温まっていないので結構堪えます。
1合目には遥拝所があり、東屋が設けられています。
1合目には遥拝所があり、東屋が設けられています。
1合目を過ぎるといよいよ登山道らしい道に変わってきました。樹林帯の笹原の中に幾筋か刻まれた踏み跡。はるか昔から多くの人に踏まれてきた信仰の道。
1合目を過ぎるといよいよ登山道らしい道に変わってきました。樹林帯の笹原の中に幾筋か刻まれた踏み跡。はるか昔から多くの人に踏まれてきた信仰の道。
そう考えると一見なんの変哲もない山道が神聖なものに感じられてきます。
そう考えると一見なんの変哲もない山道が神聖なものに感じられてきます。
林道と登山道が交差する地点が3合目となります。
林道と登山道が交差する地点が3合目となります。
3合目から4合目の間は基本的に林道を歩きます。
3合目から4合目の間は基本的に林道を歩きます。
林道は当然ながら車両通行可能に作られているので、さっきまでとはうって変わって緩い勾配で登って行きます。体は楽なのですが徒歩では少々冗長に思えます。
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林道は当然ながら車両通行可能に作られているので、さっきまでとはうって変わって緩い勾配で登って行きます。体は楽なのですが徒歩では少々冗長に思えます。
この辺りまで来ると次第に中禅寺湖の湖面が見えるようになってきます。標高が上がるのと連動して湖が見える角度がどんどん変わって行くのも、このコースの楽しみの一つ。
この辺りまで来ると次第に中禅寺湖の湖面が見えるようになってきます。標高が上がるのと連動して湖が見える角度がどんどん変わって行くのも、このコースの楽しみの一つ。
一方、代わり映えしないのが登山道の風景。
一方、代わり映えしないのが登山道の風景。
もちろん、岩があったりロープが設置してあったり、いろんな場面があるのですが、基本的には似たようなパターンの繰り返しです。
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もちろん、岩があったりロープが設置してあったり、いろんな場面があるのですが、基本的には似たようなパターンの繰り返しです。
ここのコースの特徴として随所に避難小屋が設けられています。参拝目的で登ってくる山慣れない人のためなのでしょうかね。
ここのコースの特徴として随所に避難小屋が設けられています。参拝目的で登ってくる山慣れない人のためなのでしょうかね。
6〜8合目にかけてが一番の難所でしょうか。
ゴツゴツした大岩が重なり合った急斜面を登って行きます。
6〜8合目にかけてが一番の難所でしょうか。
ゴツゴツした大岩が重なり合った急斜面を登って行きます。
浮いた石も多いので足元に注意が必要です。
浮いた石も多いので足元に注意が必要です。
8合目を過ぎると道は再び土道となり、傾斜も緩やかになります。
8合目を過ぎると道は再び土道となり、傾斜も緩やかになります。
土の道だけに洗掘が進んだのか大規模な路面改修跡があります。
土嚢が数十メートルにわたって敷き詰められ地面を均してありました。
土の道だけに洗掘が進んだのか大規模な路面改修跡があります。
土嚢が数十メートルにわたって敷き詰められ地面を均してありました。
9合目付近、標高は2000メートルを超えているはずなのですが、まだまだ背の高い木が生えています。北東北の感覚だと1500メートル以上になると森林限界なので不思議な感じがします。
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9合目付近、標高は2000メートルを超えているはずなのですが、まだまだ背の高い木が生えています。北東北の感覚だと1500メートル以上になると森林限界なので不思議な感じがします。
もうすぐ山頂が見えそうだというあたりになって前方から登山者の団体が下りてくるのが見えました。その集団の格好は足元は地下足袋に草鞋、脚絆で固め手には錫杖や金剛杖、頭には頭襟(ときん:天狗がかぶっている黒い帽子を想像していただければ)という出で立ち。なんと山伏の集団でした。人によっては登山靴を履いていたり、白装束の上からゴアのカッパを着ていたりするところは、現代の山伏ですが。
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もうすぐ山頂が見えそうだというあたりになって前方から登山者の団体が下りてくるのが見えました。その集団の格好は足元は地下足袋に草鞋、脚絆で固め手には錫杖や金剛杖、頭には頭襟(ときん:天狗がかぶっている黒い帽子を想像していただければ)という出で立ち。なんと山伏の集団でした。人によっては登山靴を履いていたり、白装束の上からゴアのカッパを着ていたりするところは、現代の山伏ですが。
さすがに山頂直下ともなると木々の背丈は低くなり景色が荒涼としてきます。足元は火山灰のようなザレ場となるので、一歩一歩が重く感じます。
さすがに山頂直下ともなると木々の背丈は低くなり景色が荒涼としてきます。足元は火山灰のようなザレ場となるので、一歩一歩が重く感じます。
お、やっと山頂でしょうか?
建物や銅像?が見えてきました。
お、やっと山頂でしょうか?
建物や銅像?が見えてきました。
着いたー。ここまで3時間強。
山頂には鳥居や奥宮の祠、コンクリート造りの社務所、銅像、山名盤など実に多くの人工物が設置されています。
着いたー。ここまで3時間強。
山頂には鳥居や奥宮の祠、コンクリート造りの社務所、銅像、山名盤など実に多くの人工物が設置されています。
これだけ多くの物が建造されていますが神域であるのでトイレは無いのだとか。おそらく「清浄・不浄」の思想に沿ったことなんでしょうが、標準CTで7時間の山でトイレが無いっていうのはけっこう厳しいなぁと。
結局は雉撃ち花摘みが横行することになるんじゃないかなーと思うんですがどうなんですかね。
これだけ多くの物が建造されていますが神域であるのでトイレは無いのだとか。おそらく「清浄・不浄」の思想に沿ったことなんでしょうが、標準CTで7時間の山でトイレが無いっていうのはけっこう厳しいなぁと。
結局は雉撃ち花摘みが横行することになるんじゃないかなーと思うんですがどうなんですかね。
独立峰だけあって展望は素晴らしく、苦労して登る価値はあります。曇り空ではありましたが高曇りで、遠くは富士山や中央アルプスの山々をはじめ北関東の主要な山を全て望むことができます。
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独立峰だけあって展望は素晴らしく、苦労して登る価値はあります。曇り空ではありましたが高曇りで、遠くは富士山や中央アルプスの山々をはじめ北関東の主要な山を全て望むことができます。
三角点もゲット♪
三角点もゲット♪
下りは同じ道を戻ります。今度は急な下り坂になるので、中禅寺湖に向かって飛び込んでいくかのような錯覚が。
このままジャンプして中禅寺湖に着水したら楽そうだなぁとか、愚にもつかないことを考えながら歩いて行きます。
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下りは同じ道を戻ります。今度は急な下り坂になるので、中禅寺湖に向かって飛び込んでいくかのような錯覚が。
このままジャンプして中禅寺湖に着水したら楽そうだなぁとか、愚にもつかないことを考えながら歩いて行きます。
土嚢で固められた地面は固く、周りの土は砂が浮いてザラついており…つまりどこを歩いてもスリップしそうな感じ。
土嚢で固められた地面は固く、周りの土は砂が浮いてザラついており…つまりどこを歩いてもスリップしそうな感じ。
登りで大変だった区間は、下りでもやっぱり大変で…。
ゴツゴツした岩場の急斜面では下りでも速度が出ません。
足にかかる負担も結構なものです。
登りで大変だった区間は、下りでもやっぱり大変で…。
ゴツゴツした岩場の急斜面では下りでも速度が出ません。
足にかかる負担も結構なものです。
「下りで足を痛める人が多いのでストックか金剛杖の使用をお勧めします」と言われていたわけがわかりました。
これは山を歩きなれていない人には厳しいわ。
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「下りで足を痛める人が多いのでストックか金剛杖の使用をお勧めします」と言われていたわけがわかりました。
これは山を歩きなれていない人には厳しいわ。
無事に下山しました。
振り返ると男体山はガスに包まれて見えなくなってました。
我々は運がいい。
無事に下山しました。
振り返ると男体山はガスに包まれて見えなくなってました。
我々は運がいい。

感想

何度も近くに来たことがあり、姿だけは目にしていた男体山。今回、初めて登りに行きました。山域全体が神社のご神体ということで、6時に神社の山門が開門してからでないと入山できない、入山には拝観料?として500円かかる…など、少し普通の登山とは違う雰囲気です。ちなみに、ここでは山に登るのは登山ではなく登拝なんだそうな。
3合目と4合目の間に林道を挟む以外は、ほとんど全ての区間で急坂が続きます。登りはじっくりと汗を搾られ、下りでは重力が足の関節と筋肉を攻撃してきます。難しい場所はありませんが甘い山ではありません。
独立峰だけあって、山頂付近からの展望は素晴らしく登った価値がありました。曇り空ではありましたが高曇りで、遠くは富士山や中央アルプスの山々をはじめ北関東の主要な山を全て望むことができました。
また、足元に広がる中禅寺湖と戦場ヶ原も美しく、なるほど百名山にふさわしい山だなと満足して下山しました。

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ハイキング 日光・那須・筑波 [日帰り]
男体山(中善寺温泉経由の往復)
利用交通機関: 電車・バス
技術レベル
1/5
体力レベル
3/5
無雪期ピークハント/縦走 日光・那須・筑波 [日帰り]
日光男体山登山ルート
利用交通機関: 車・バイク
技術レベル
2/5
体力レベル
3/5

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