滑落骨折@小国町内川
- GPS
- 03:49
- 距離
- 7.7km
- 登り
- 140m
- 下り
- 138m
コースタイム
- 山行
- 3:49
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 3:49
7:18 滑落地点
9:33 除雪終点
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
デブリ多数 |
写真
感想
他の予定がキャンセルになったので、急遽計画した趣味の飯豊前衛峰歩き…のはずだった。
小玉川の除雪終点からの山行も三度目。最近入手したスプリットボードの、シール歩行の練習を兼ね歩きだす。夜間あまり気温が下がらないのか、雪は緩んでいた。起伏がある辺りでボードをデポ、スノーシューに履き替え更に奥へ。
今回はどこかで内川を渡渉し、対岸の尾根に取りつく計画なのだが、なかなか良い渡りどころがない。というより右岸はデブリの巣で、なるべく左岸を歩きたい。そうこうしていると左岸も山が迫る辺りまで来てしまい、不安定なブロックが残るエリアにさしかかりこれを避けるため、追われるように内川へ下降を開始。
思ったより急峻なのでスノーシューを外し、ツボ足でジグを切りながら下りていたのだが向きかえのとき足場の雪が崩れ、その場で尻餅を着き仰向けの姿勢で落下。随分長く感じたが実際はほんの数秒なのだろう、石がゴロゴロ転がる内川の浅瀬に右足から墜落した。
強打した右足、足首あたりはさすがに痛み、しばらくその場から動けない。幸い他のケガは無いようだし、足もおかしな方を向いているとかではない。これなら歩けるだろう。熱いお茶を飲んで、とにかく気分を落ちつけるよう心掛けた。
落ちてきたところを登りかえすのは不可能に見えたので、下流に向け歩きながら緩やかな所を探し、松の木を利用すれば上がれそうなところで何とか川を脱出した。右足は痛みから、蹴り込みが効かないので結構難渋する。
平らな所や登り勾配は良いのだが、下りになると激しく足首が痛む。着衣の上からも腫れてきているのはわかるが、ここは何としても自力で戻りたい。救助を頼ってしまったら、もう山には来れない気がした。この辺は人それぞれだろうが、自分はそう思った。
回収したスプリットボードは重いので、とてもじゃないが今の状態では履けない。ザックに無理矢理括りつけたが、それ用のものではないので歩くと板が足に当たりなかなか邪魔だ。
泡の湯から先はほぼ携帯電話の不感地帯なのだが、最初の橋に差し掛かる辺りでようやく通じた。友人が別件で夕方、長者原に来るという。事の概要だけを伝え、アドバイスを貰いとても心強く思った。
4キロ弱の林道を2時間かけてようやく、車のデポ地点まで戻る。いちばん不安だった車の運転(アクセル/ブレーキ操作)は、試してみたら意外に支障なく行えたのは不幸中の幸いだった。
新潟市の救急外来に行ってみると、右足外側の踝骨の骨折という診断。固定療法なら4〜5週間+リハビリ、手術すれば復帰は早くなる…との事だが、今のところは手術無しで気長に治そうと思っている。
☆★☆★反省点☆★☆★☆
・外したスノーシューを手に持ったままだったので、転んでも受け身も何も無く落ちるに任せるしかなかった。
・巻いて下りれば大丈夫だろうという、根拠の無い過信ばかりがあり、ここから落ちたらどうなるか?という視点が欠落していた。
・着ていたのはいわゆるソフトシェルだったが、時期や山行内容を考えればアルパイン用のもの〜摩擦係数の高い上着〜を選択しておくべきだった。転倒後みるみる加速していった。
・今期は至仏山、鳥海山、エブリ差岳など個人的には快心の山行が続き、どこか慢心があったように思う…。
これで最低でもひと月は山行お休み。良い機会だから己の山歩きを振り返る時間とし、いずれの日にか復帰の折にはまた新たな気持ちで出直したいものです。
※上げるような性質の記録ではないのですが、正に他山の石としていただける部分があればと思い、また自戒もこめて。
コメント
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おきたことに「落ち着かなきゃ」って自覚できて、ちゃんと対応している。なかなか出来ないと思います。
飯豊連峰大地図 どこから入手したんでしょう?いろんな書物に出て、ずっと見たいな〜って思ってまして。
ヤマ、行けなくなるとなおさら行きたくなると思いますが、そこはグッと我慢で完治優先ですよ〜。
「大地図」、市場に出回らなかったもの…ということで,`62年どころか`12年刊でもおかしくないような美品でした。現在の「山と高原」や地理院地形図には記載のない峠道や山名などもあり興味深いものです、機会あれば是非見ていただきたいですね。
今は山よりお風呂に行きたいです(笑)許可が…。
何より。
いや、無事、ではないのか…(ノД`)
果敢で、それでいて雪の山にはとても臆病(という言い方でいいよね?)なosmちゃん。こんなことになるなんて。
技術的なものは私は到底及ばないからさておき、反省点の最後に書いてある慢心、というものには、私も今回当てはまったかも、と思っています。私も猛省中。
これからしばらく、きっとたくさん本を読むんだろうな。また山のこと、飯豊のことを教えてください(^_^)お大事にね◎
「チーさん大丈夫かな。」どころじゃないよね(^_^;)聞こうと思う先から、救急指定の病院を教えてくれたkeimomoリーダーの機転が心強かった(笑)
あの連絡に驚いて、しばし自宅でおろおろ…って、私がおろおろしてもしょうがないのにf^_^;
歩けたことが幸いでしたね
今回のことは、私にも注意喚起になりました
お互いもういい歳なので、気をつけましょて〜( ̄∀ ̄)
まだ道中なら「リーダー、ツルハで湿布買うて来てケロ。」と言おうと思ったら在宅(笑)しかも指定は新潟市の病院という事は、独りで何とかせい!というメッセージと勝手に解釈、おかげで自己完結を保てました。
全部投げ出したくなる様な道のりでのホッコリしたやり取りは、大きな励みになりました。どうもありがとう。
はじめまして
過去林道で同様な滑落経験者です。
自力で帰還出来て良かったですね。
写真の新雪が被ったデブリ?、実際雪中ブロックの強度など解りませんから私には恐怖です。
慢心と言われればそうかも知れませんが、山に絶対の安全は有りませんから、単独行は特に慎重さが必要なのでしょうね。
急がば回れで治療に専念されれば、早期復帰間違い無しとお祈りいたします。
はじめまして。
画像よりもう少し進むと今にも落ちそうなブロックが貼りついたエリアになり、「こんなの食らって川に落とされたらたまらねぇ。」と慌てたら自分で勝手に落ちたという次第です。
上からは下りれそうに見えても、落ちて下から見上げれば「なんで、わざわざこんな所を…。」と思うほど急峻でした。また雪も水分を含んで脆くなっていたようです。
ほんの少し戻れば全く安全に下りれたところがあったのですが、戻るのを厭って短絡してしまいました。単独行はもちろん、人を連れていたら更に許されないミスです。
実は以前からtonkaraさんの「大鳥屋岳」レコを熱く拝見していましたので、この様な案件ですがメッセージいただけて嬉しかったです。
ありがとうございました。
osmさま、骨折とのことでお見舞い申し上げます。
昨年、槍ヶ岳へ向かう稜線で転倒骨折し、絶望から復帰した者です。
「踝骨」って聞き慣れない部位ですが、骨折の程度はいかがなのでしょうか。
私の場合、腓骨と脛骨をバッキリやってしまったのですが、固定療法では無く、手術で対処しました。あれから8か月、今では雪の西俣尾根にチャレンジできるくらい、普通に復帰しております。結果から言って、手術して良かったと思っております。手術のリスクはありますが、社会復帰が早くメリットは大きいです。今でもプレートが入ったままですが、特に違和感はありません。
いずれにしても、まずは早く普通に生活できるように、あせらず治療とリハビリに専念して下さい。復帰後の快心のレコを期待しております。
ricefieldさんこんばんは☆
×踝骨→○腓骨ですね(・・;寝ぼけて書いておりました。その末端が墜落の衝撃で二つに裂けた様な感じです。他の損傷も無いから、時間はかかるが固定でいきましょう!という担当医のお話で、僕も切ったり金属入れたりは何か怖そうなので同意しました(^_^;)切った方が二週間くらい治癒が早いそうなんですが…。
西俣に行かれるくらいならもう大丈夫ですね、羨ましい。自分が復帰する頃にはイワウチワが賑やかかもしれません。
また飯豊の稜線に上がれるのか、そのとき自分は何を感じるか。今からたのしみです。いずれどこかの山でお会いできるといいですね。
ありがとうございました。
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