地獄と天国の白山(白峰から)
- GPS
- 09:24
- 距離
- 46.2km
- 登り
- 2,466m
- 下り
- 2,446m
コースタイム
02:10 別当出合
04:20 甚之助避難小屋
07:00 白山 御前峰
08:30 甚之助避難小屋
09:10 別当出合
10:00 風嵐ゲート
天候 | 暴風雪 |
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過去天気図(気象庁) | 2019年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
今日の降雪で市ノ瀬-別当出合まで10~15cmほど積もったがすぐに融けるだろう。 |
その他周辺情報 | 下山後の温泉は総湯。 |
写真
感想
荒天が約束された日曜日。地獄の戦士が風嵐ゲートに集結した。当初1時出発の予定だったが0時の時点で雨が上がっていた。雨が降り始める前に出来るだけ標高を上げれば雪に変わるかも!!ということで先に準備ができた先生から元気に出発していった。カタヤさんもやや遅れて出発。僕は昨日の白山の帰りに別当出合に装備をデポしてある。軽装なのでみんなより30分くらい遅れて優雅に出発。別当出合の手前でみんなに追いついて談笑しながらサイクリング。いつ雨に打たれるかみんなビクビクしていたが、別当出合の手前で雪が降ってきてみんな歓喜。大勝利。ここまで登って来ればもう雨に打たれることはあるまい。雪ならどれだけ降ったって問題ない。一本橋を渡って石畳を登り、尾根へ向かって歩いていると突然目の前が光った。珍しくカタヤさんがフラッシュ撮影でもしているのかと思ったら結構近くでバリバリ雷が鳴っていた。こええー。雷に打たれて敗退とかマジ勘弁。それにしても雪が深い。一晩で30cmは降ったようで普通にラッセルだ。もう4月も目前なのにこんなに降るとは。出発時は星が見えていたのでほんの少しだけ期待していたが、既に辺りは濃い霧に包まれて真っ白け。風は強くなり大粒の雪が頬を叩く。間違って晴れる可能性は無くなった。まだ1,600mなのにこのコンディションはかなりヤバいな。地獄の行軍、デスマーチ確定です。本当にありがとうございました。
甚之助避難小屋に転がり込んだら着るものは全部着てこの先の地獄に備えた。今年は何度も甚之助避難小屋に助けられている気がする。適当な谷からエコーラインに登り上げると風雪は勢いを増してきた。白山が牙を剝く。バラクラバしててもほっぺが冷てえ。雪と霧で5m先も見えないのでちょっと作業しているとすぐに先行が見えなくなるが、もう何度もホワイトアウトの白山に来ているので慣れたというか、はぐれても適当に奥社で合流して適当に滑って帰って来れるべ、と気持ちに余裕があった。
神社でお参りを済ませたらシールを剥がしてテイクオフ。奥社からエントリーするほんの5~10mほどが今日一番風の強いポイントで、重力に任せて下に落ちようとしても下からの吹き上げが強烈すぎて跳ね返されるほどだった。上部のガリガリをやり過ごしたら室堂の脇をかすめて弥陀ヶ原をじりじり慎重に進み、エコーラインに乗れば灌木の目印が増えてもう大丈夫。甚之助避難小屋あたりでようやく視界も開けた。さあお楽しみの時間です。今日は重たい湿雪で大変な滑りになるかと思っていたが雪は予想以上にパラパラのふわふわで別当出合までノンストレス。みんなで今シーズン最後になるであろう激パウを満喫した。橋を渡れば自転車にまたがって快適ダウンヒル…かと思いきや往路は全く雪がなかった道路には15cmくらい積もっていた。とても漕げない。押さなきゃ進まないのでしばらく押し歩きし標高を下げるとなんとか漕げるようになった。市ノ瀬を過ぎると雪は雨に変わった。ずぶ濡れになるがもう下山するだけなので問題なし。往復9時間の戦いだった。登っている時は地獄だったが滑りは極上の天国だった。山スキーの天国と地獄は表裏一体。気象条件が悪ければ大体滑りは良い。なので天気の良し悪しに関わらず楽しめてしまう。
下山後は速攻で総湯へGO. 寒い思いをしたあとは温泉が染みる。良い一日だった。
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