剱岳周回(馬場島起点・立山川-剣沢-大窓)
- GPS
- 12:19
- 距離
- 41.9km
- 登り
- 3,771m
- 下り
- 3,768m
コースタイム
- 山行
- 10:53
- 休憩
- 0:59
- 合計
- 11:52
天候 | 曇り時々晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
自転車
馬場島の「試練と憧れ」まで除雪済みなのでチャリは問題なく利用可能。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
※このルートは剱岳周辺区域に入山することになるため事前に富山県(富山県警)への登山届の提出および承認が必要です。 ◆馬場島〜立山川〜剣御前小屋 ・立山川の下部は小雪の影響で雪割れが多くルート取りは臨機応変に。 ・かなり際どい場所もあったので来週あたりは厳しいかも… ・室堂乗越までの登りと剣御前小屋までの登りはクトーを利用。 ◆剣御前小屋〜近藤岩(剣沢)(スキー滑走) ・去年に比べてデブリが少なくザラメで滑りやすかった。 ◆近藤岩〜北股〜池の平小屋 ・標高差450m程度の登りとなるがデブリも少なく登りやすかった。 ・ただし気温上昇による雪崩に注意が必要。 ◆池の平小屋〜小黒部川1525m地点(スキー滑走) ・全般的にザラメで滑りやすかった。 ◆小黒部川1525m地点〜大窓 ・約700mの登りは辛いが左右から雪崩が発生する可能性があるのでできるだけスピーディーに通過する必要がある。 ・大窓への登り上げは雪庇ができているのでルート工作が必要。 ◆大窓〜馬場島(スキー滑走) ・中仙人谷は中腹から下部にデブリが多く若干苦労する。 ・今年は雪割れも何か所かあったため渡渉が必要だった。ルート取りもコツが必要。 |
予約できる山小屋 |
剱澤小屋
|
写真
感想
今日はこの毎年この時期の恒例行事である「剱岳周回」へと出かけることになった。
3月から虎視眈々と狙っていたもののなかなか日曜日に晴れが重ならず延期を繰り返し今回のタイミングになってしまった。
今回のメンバーは6名。
この手のガッツリ系に名人さんが参戦するのは珍しいかもしれない。
名人さんもチャリが嫌いだと明言しているので自分にとっては頼もしい仲間が増えた(笑)
YSHR先生から今回はフライングなし!と言われていたがもちろん信じていない。
0時スタートということなので少し早いが念のために23時起床、安全マージンってやつです。
前日は車中泊で18時前には寝たのだが19時に目が覚めて眠れないまま23時にアラームが鳴った。眠い…
フライングがないはずがないと思いながらちゃんと準備をして待っているとYSHR先生がやってきて案の定20分程度フライング。
やっぱりね、名人さんとパクと自分はまったり支度して10分ほどフライングでスタートした。
スタート地点となる伊折から馬場島までは6km、標高差250mほどなのでチャリ力ない自分でもそれほど迷惑をかけることはない。
パクも気を使ってか話し相手になってくれたし名人さんもマイペースで来てくれたので楽しくチャリを漕ぐことができた。
さあ、馬場島からが本当のスタートだ。
やはり雪は少ない。そもそも少ない上に去年より3週間タイミングが遅れているので当然と言えば当然だ。
心配なのはやはり立山川の状態だ…雪割れで登行不能になっていないか、ドキドキしながら歩いて行った。
結果的には多少際どい場所はあったが何とかクリアしてガシガシとみんなで歩いていく。
先頭のYSHR先生のペースが速い、パクが「センセーは剱になるとやたら強くなる」って言っていたけど…確かにそうなのかもしれない。
室堂乗越の手前でYSHR先生と大魔人さんが左側のルンゼから取付いていたのが見えたが、自分を含む4人は去年も登った実績のあるルートから登り詰めた。
センセーたちのルートはやたら急峻に見えたが大丈夫だろうか…心配していたのも束の間、室堂乗越から雷鳥沢方面に歩いていったら二人は既に稜線に登り上げていた。斜面が硬かったのでアイゼンに換装してうまいことショートカットしたらしい、恐れ入りました。
再び6人で出発!
次の目的地は剣御前小屋だ。
朝早いので斜面は硬い、クトーを効かせてガシガシいく。
前日の滑走痕が中途半端に凍っていて歩き辛かった…やはり本来はアルペンルート全線開通の前に来たいところだ。
剣御前小屋まで来るとホワイトアウトと暴風の地獄。
この場所は風の通り道でいつも強風が吹き付けている。
余裕をもって滑走準備をした記憶がほとんどない。
滑走準備をしていると名人さんのブーツのバックルが破損したとのこと。
仕方ないのでパワーベルトだけで滑ることに…大丈夫なのだろうか。
寒いので晴れ間を待たずにホワイトアウトの中を滑走開始。
本当なら剱沢から眺める剱岳が最高なのに…がっかりしながらスタート。
しばらくは斜面も全く見えず雪酔いしそうな状況だったが奇跡は起きた。
少しずつガスが晴れていき、とうとう剱岳の雄姿もはっきり見ることができた。
なんという偶然、なんというタイミング。
もちろん全員カメラを出して写真を撮りまくる。
ガスが晴れたので滑りも楽しい、雪も上々のザラメで今年初めてまともなザラメを滑ることができた。
名人さんもパワーベルトだけで問題なく滑れたようで、もう全部バックル外しちゃえば?みたいなバカ話で盛り上がった。
近藤岩まで標高差1200mを滑ったら濡れた重いシールを貼り直して池の平小屋まで450mを登り返す。
既に2,200m登ってきているのでそれなりに消耗しているが剱岳周回というのはまさに「試練と憧れ」なのだ。
頑張るしかない。
この登り返しでは左手にワイルドな八ッ峰を見ながら歩けるのだが、やはり今日は天気がイマイチで全容を眺めることは叶わなかった。
しかし池の平周辺の流線型の山々の姿は素晴らしく、今年も来てよかったと思った。
再度滑走準備をして標高差700mを滑る。
ここもザラメ雪が生きていて素晴らしい滑り心地だった。
さあラスボス登場!大窓までの標高差600mの登りだ。
去年は灼熱地獄で脚も売り切れ、精根尽き果てたが今年はどうだろうか。
やはり大魔人さんが先頭でガンガン登る。とても標高差3000m以上登ってきた人の動きではない。
剱の男YSHR先生も強い、還暦間近とは到底思えない。
パクは言うまでもなく前日白山へ行ったにも関わらず底なしの体力でガンガン登って行く。
兄ちゃんも1か月のブランクを感じさせないパワフルな登り。
名人さんに至っては夏場全然山に登っていないしトレーニングもやっていないのにいきなり剱岳周回をこなしてしまうのだから意味不明だ。
そんな強い仲間達に刺激を受けて自分も何とか今年も大窓まで登り切ることができた。
中仙人谷〜白萩川への滑走はザラメモナカで快適とは言えなかったが昨年秋に沢登りで来た時に懸垂下降しまくりで苦労したことを思えばかなり楽ちん。
やっぱりスキーは素晴らしい。
雪割れ箇所については時折渡渉も必要になったが無難にこなして下山することができた。
全般的に天気はイマイチだったが、ポイントポイントで素晴らしい景色も見ることができた。
滑りも最高だったし久しぶりに完全燃焼の山行となった。
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