白馬岳〜雲海に浮かぶ天空のお花畑
ぐろさん
体力度について
- GPS
- 10:29
- 距離
- 15.8km
- 登り
- 1,766m
- 下り
- 1,765m
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標高グラフを拡大コースタイム
- 山行
- 8:41
- 休憩
- 1:45
- 合計
- 10:26
| 天候 | 曇り 主稜線や頂上部は晴れ |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2019年07月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
自家用車
|
| コース状況／ 危険箇所等 |
・白馬尻小屋付近の雪渓は既に崩落。夏道を約100m歩き、杓子尾根側から雪渓取り付き。今後雪解けがすすみコースの変更が予想される。現地の案内に従うこと。 ・当日はトレースはなく、ベンガラでの識別もなかった。小雪渓は確認しながら進むこと。クラックや崩落ホールもあるので注意。 ・アイゼンを装着したのは、登りは小雪渓トラーバス箇所のみ、下りは岩室跡から雪渓の岩石堆積部まで。12本を装着したが、6本で充分だと個人的には思った。 ・6月30日の豪雨により岩室跡付近で土砂崩れ。手前から取り付くようにする。 ・落石が頻繁にある。特に気温が上昇する午後。雪渓上の岩も突然動き出すので要注意。 |
写真
猿倉荘駐車場。雨飾山へ移動するirohaさんと林道ですれ違い情報交換。前日30日は豪雨で林道が通行止めだったそうだ。私は日帰りなので白馬岳しか選択肢がない。10時から14時までの晴れ間を期待して出発。やや蒸し暑い気温17℃。
5
小雪渓をトラバースする。今年は昭和大学の碑が露出していた。足場は平らになっているが、この先もベンガラのマークがないので注意する。
10
ガスガスのトラバース。下山時は、ここが分かりにくいので注意。直進して下らないこと。面倒でアイゼンを付けていないので慎重に歩く。
1
感想
梅雨前線が本州に停滞し梅雨が本格化。曇っていても蒸し暑い日々が続く。今年も偏西風が蛇行して不安定な天候や豪雨。またエルニーニョ現象が発生しており、梅雨明けが遅く、冷夏で曇りがちとなる予報。気が付けば今年も半分が過ぎ去っていた。
7月に入っても関東平野は曇りがちで、山間部は雨模様が続く。1日は梅雨前線が下がり、関東以北は晴れ間が予想される。
強い西からの風で上層雲が流れやすい長野富山県境付近。10時から14時までは晴れ間も予想される。少し早い納涼と花観賞を楽しみに、今年も白馬大雪渓へ。
前橋を2時過ぎに出発。約3時間で猿倉に着ける。南股入で不帰嶮と増水した流れを見ていると、irohaさんが猿倉から雨飾山へ移動するとLINEがきた。林道ですれ違い情報交換。前日は豪雨で林道が通行止めとなり、昨日白馬尻までやっと行けたカメラマンが先行して行っているそうだ。
明日の雨飾山は天候が悪いので、白馬岳はやめて今日雨飾に登ることにしたそうだ。入谷温泉山田旅館を予約し雨飾山メイン予定。今回は一緒には登れないが、自分の計画をお互い優先するのが当然。また機会があることを祈って別れた。
私は当初から白馬岳日帰りなので、ガスだろうと行先を変更する気は全くない。我が道を信じて行くのみ。白馬岳が見えている猿倉荘駐車場に着き、装備して出発。やや蒸し暑い気温17℃。
猿倉荘から薄暗い樹林帯と林道を歩いていく。道沿いには満開のタニウツギ。水たまりにはオタマジャクシがたくさんいた。木橋を渡り、増水した沢を渡渉し、水が流れる木道歩む。右手の北股入は激流となり、セト岩付近の滝が瀑布音を響かせる。前日の豪雨が想像できる水量。
その沢にはキヌガサソウの群生。白く可憐な花が開いていた。サンカヨウも雨水に濡れ花が透過していた。ただ豪雨により花が痛んで落ちている物も多かった。
遡上するように登山道を歩いて白馬尻小屋へ。内部はまだ工事中。昨年同時期と異なり今年は白馬尻から大雪渓に取り付けない。残雪が多いと聞いていたが雪解けが早まったのだろう。木道の夏道を約100mほど進み、杓子尾根南側から大雪渓へ。
アイゼンは付けずそのまま歩いていく。豪雨によりトレースも無く、ベンガラのマーカーもない。南斜面にはシラネアオイ、ニリンソウ、サンカヨウ、キヌガサソウなど花が彩っていた。
しばらく行くと岩石堆積部が現れる。昨年同時期は無かった。滑り止めを付けていないので、その上を歩いていく。三合尾根2号雪渓が右手に見え始めると急坂となる。登りでもあり足下を軽くしたいので、アイゼンを付けずに岩室跡まで歩く。
岩室跡付近で雪面に土砂が流れた灰色の跡がある。土砂崩れ。そこの直下は危険と思い、手前から岩稜部の島に取り付いた。シナノキンバイが咲く急な道を歩いていく。昭和大学の碑がある岩から小雪渓トラバース。ここでアイゼン装着。
平らになっている程度だが足元は問題ない。見上げる主稜線最低鞍部、眼下には歩んできた大雪渓と雲海が広がっている。下界は曇っている訳だ。渡り終わった北側の岩稜部でアイゼンを外す。
避難小屋を過ぎると沢沿いにお花畑。雪解け水が流れる脇にハクサンイチゲ、ウルップソウ、ハクサンチドリ、ミヤマキンバイが咲いている。正真正銘北アルプスの天然水でのどを潤す。
準備をする村営白馬岳頂上宿舎の方々とあいさつをして十字路分岐へ。上空はガスが東へ飛んでいき、予想通り晴れ間が見えてきた。十字路分岐から雲海から頭を出す北アルプス、立山連峰を眺める。
風が強くなったが、砂礫地のお花畑をゆったりと観賞しつつ白馬山荘へ。客も居ないようでひっそりとしていた。スルーして白馬岳山頂へのビクトリーロードを歩む。
少し標高を上げただけだが、急に風が冷たくなる。気温7℃肌寒い。白馬岳山頂に到着。雲海を眼下に素晴らしい景色。雨飾山にいるirohaさんに手を振るが、東方面だけガスガスで見えない。
南西方面の立山、剱岳は雄大で素晴らしい。槍ヶ岳、穂高岳も見える。雪倉岳は見えていたが、その北側は雲の下。栂海新道へ思いを馳せる。しばらく景色を眺めて山荘上のお花畑へ。
下る途中でライチョウが飛んでいくのが見えた。今時期は産卵抱卵時期を迎えているはず。お花畑の近くのハイマツの隙間に巣があり卵があった。見ないことにして、そっとしておいた。
お花畑にはツクモグサ、ハクサンイチゲ、ウルップソウが群生している。白馬岳初夏の景色。時間を忘れて観賞と撮影をしていた。私一人だけ誰もいない。雲海に浮かぶ天空のお花畑。ちなみに当日すれ違った登山者は6名のみ。
可愛らしい花々を堪能し、白馬山荘に下って昼食に。ベンチをお借りする。北アルプスの天然水で水通しした蕎麦をざるに盛り、穴子とさつまいもの天ぷらを添える。最近定番の消費期限切れの助六寿司。杓子岳と立山連峰を見ながら食べた。
突然薄暗くなり、予想より1時間早く西からガスが襲来。立山連峰をあっという間に飲み込み、杓子岳も見えなくなった。旭岳へは寄らずに下山することにした。
下る砂礫地でもまた花観賞。ウルップソウの群生を眺める。
下界からのガスと西からのガスに包まれる杓子岳、白馬鑓ヶ岳を見ながら下って行く。厳しく壮大な北アルプスの風景を目の当たりにし立ち尽くす。沢沿いのお花畑と主稜線上だけ見える青空。天候が悪化する前のひと時のオアシス。
小雪渓のトラバースが始まる岩稜を行き過ぎない事。直進しても黄色で〇があるので間違えやすい。面倒なのでアイゼンは装着せずそのまま歩いていく。ガスガスで視界が悪くやや下るトラバースだが、下は見えないのだから恐怖心はない。
岩室跡を下り大雪渓からアイゼン装着。下りで視界が悪いので履くことにした。午後は気温も上昇し落石が多い。雪渓上にある落石も突然動き出すので侮れない。崩落ホールやクラックもいくつかあるので注意して歩いていく。
大雪渓の岩石堆積部手前から視界不良で5m先も見えなくなった。足元と北股入の水流音の方角を確かめながら歩いていく。岩石堆積部を過ぎると濃いガスに包まれ一面真っ白。足元程度しか見えない。納涼どころか肝試しになってきた。
五感を研ぎ澄まして経験を頼りに進んで行く。大きな落石を南寄りに行くと斜面がうっすらと見えてきた。とにかく中央よりやや南側をキープしつつ、雪渓から沢へ落下しないように歩いていく。途中踏み抜いたが、大したことはないのに驚いてしまった。見えないということは、判断が出来ず非常に危険なのだ。
うっすらと樹林帯が見えてきて、最初の取り付き点付近に到達。木道を見ると安堵。白馬尻小屋では大工さんが工事をしていた。ベンチでは6〜8人位の人々でテレビの撮影をしていた。邪魔にならないようにその場を後にした。
早朝見られなかったニリンソウの群生を眺める。去年も観賞した緑色のニリンソウが今年もあった。マイコプラズマの感染が原因らしい。緑色のニリンソウを見ると、幸せになれると言われる。私は昨年も見たが、生まれ持って不幸が身に沁みついているので、恩恵を授かっているとは到底思えない。
早朝は水が流れていた木道も水量が減り、歩きやすくなっていた。キヌガサソウ、サンカヨウに見送られて林道へ。下りると蒸し暑い下界。遠くで雷鳴がとどろき、小雨が降ってきた。16時過ぎからは雨予報。猿倉荘手前の樹林帯からは本降りに近くなってきた。急いで駐車場へ。
ガスガスで白馬岳は見えない。雨に濡れながら着替える。どうせ汚れているから多少きれいになるだろう。鏡で見ると汚い顔と腕と思ったら、日焼けしていた。
帰路のオリンピック道路からは上信越道更埴ICへ。長野県は晴れていたが、八風山トンネルを抜けて群馬県に入ると曇りになった。藤岡JCから関越道に入ると正面に赤城山。ふるさとの山々を消すように今日も日が暮れていった。
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白馬岳の最新記録
growくん こんにちは^^
猿倉で天気予報見たら火曜に☂マーク
雨飾山メインで行って登れなかったらと思って白馬岳は諦めてしまった。
でも雨飾山を登りながら足が攣りそうだったから白馬は無理だったと思う。
足を引っ張らずに済んでよかったと思っています。
花の香りの登山道が魅力の白馬岳。
来年は行きたいと思っています^^
こんばんは、irohaさん。
残念ながら猿倉の林道ですれ違いでしたね。当初から山田旅館泊りで雨飾山と言っていたので、もしかしたら月曜日来るかなと思っていました。ただ火曜日は天気悪いのが分かっていましたから。また次の機会ですね。
白馬尻に着く前からキヌガサソウとサンカヨウで足止めです。大雪渓で涼んで、避難小屋から先もハクサンイチゲとウルップソウでさらに失速でした。天狗菱直下の葱平はハクサンイチゲの群生が遠くからも分かるほど白い絨毯でした。下から山頂まで5時間半でしたから、かなりゆっくりでしたよ。雲海と花々に癒されました。
まだまだ楽しめますから、来年とは言わず天候を見極めて訪れて下さいね。
川口の靴の修理屋さんへ行ったようですね。近い方は持ち込めるから羨ましい。私は宅配便で送りました。そろそろ出来上がってくると思います。
growmono さん こんばんは。
透明花のサンカヨウから始まって、キヌガサソウ咲く白馬尻小屋付近、山塊から花見ですね、
大雪渓は振り返れば雲海が良いロケーションとなっていましたね、
何よりうれしいのが山上は晴れ、青空の中雲が流れるいいな〜。
探せばあるのですね青空が（週末以外にね）。
いつもながら相方に気を使うgrowmono さん
喜ぶshilokoさんの顔が浮かんできますね。
こんばんは、yasioさん。
1日は関東周辺ほど天気が悪いのは分かっておりましたので、ＳＣＷと予想天気図を駆使して雲の薄い時間帯と地域を見つけました。そこがたまたま長野富山新潟県境付近でしたから、迷わず白馬岳に決めました。
曇る大雪渓でしたが、キヌガサソウとサンカヨウは美しかったですね。避難小屋を過ぎると予想通りの晴れ間が見え、山頂では青空と雲海を従える北アルプス立山連峰も見えましたから、良かったです。思わずiiyuさんのように万歳してました。
先々週にテント泊で白馬三山周回か栂池周回をshilokoさんと予定していましたが、あいにくの天気で湯ノ丸山になりました。せめてお土産でもと買いました。
growmonoさん
おはようございます。
この時期の白馬岳は最高ですね！
ウルップソウ、ツクモグサ、サンカヨウ
いいですね。
また行きたくなりました。
こんにちは、iiyuさん。
稜線から梅雨の晴れ間が望める白馬へ行って参りました。
昨年同時期より残雪が少なく、取り付きポイントも上流になっていました。
ましてや前日の豪雨で、林道先の登山道や木道は沢のように水が流れていました。
ただ、咲く花々は変わらず美しかったです。キヌガサソウ、サンカヨウは特別ですね。
雪渓を超えてからは、ハクサンイチゲ、ウルップソウ、ツクモグサなど堪能してきました。ガスガスの大雪渓でも、自分を信じて諦めずに山頂を目指して良かったです。iiyuさんも頃合いを見計らって訪れてくださいね。
growmonoさん こんばんは
憧れの白馬大雪渓ですが、白馬岳までは白馬大池から行った１回だけで
大雪渓を歩いたことがありません。大雪渓を登り、不帰キレットを通過
して唐松岳へ…と計画していますが、今年も天狗山荘に泊まれないので
来年まで待つつもりです。それにしても、音もなく落ちてくる岩が危険
過ぎるので、大雪渓を歩く時は緊張するのでしょうね！怖すぎです。
埼玉のchii
こんばんは、chiiさん。
大池からとなると、栂池から行かれたのですね。猿倉から黒菱への周回、良いですね。天狗山荘は工事中で宿泊できないようですね。テント泊なら可能ですので、考慮する余地がありますね。晴れていれば不帰嶮から絶景が眺められます。
大雪渓の落石ですが、杓子尾根や三合尾根からの落石は、音を立てながら落ちてきますが、雪渓上にある岩石は音もなく滑って転がってきますので怖いです。特に下りは高い方を背にしてますからね。気を抜くと危険です。
growmonoさん、おはようございます。
白馬のウルップソウ＆ツクモグサちょうど見頃で良かったですね！
今シーズンは一度も白馬周辺のBCには行かずに終わってしまったので、懐かしくレコを見させて頂きました。来シーズンは清水谷や柳又谷を滑りに行きたいところです。growさんの山行当日は、主稜線や頂上部がガスの上でラッキーでしたね。
また、白馬方面にも足を運びたくなるレコでした。
今回も楽しませて頂き有り難うございました。
hareharawaiより
おはようございます、hareharawaiさん。
今年は白馬方面へは行かれなかったのですね。毛勝は昨年行かれてましたよね。白馬山頂から俯瞰すると、二号三号雪渓への急斜面はすごいです。50度近くありますね。BCの方々はよく滑れるなと感心します。
稜線上の晴れ間は予想はしていましたが、期待以上の青空でよかったです。ウルップソウやツクモグサも可愛らしく咲いていました。ライチョウの巣と卵を初めて間近に見ました。飛んで行ってしまいましたが、近くにヒナが居たと思われますが、そっとしておきました。
growmonoさん
７月８日発表の週間メルマガで取り付き数第１位おめでとうございます！
さすが素晴らしい出来のレコでした。
こういうレコは厳しい条件で試練が沢山ありますので
大変だと思いますが、その結果は最高ですね。
頭が下がります。
改めてお祝い申し上げます。
おめでとうございます。
こんばんは、iiyuさん。
アクセスランキングで1位なんですね。私ごときが恐縮です。実感が湧きませんが、見て下さるみなさんのおかげです。またフォロワーとなり、いつも応援してくださる方々にも感謝ですね。今週も新潟で花と遊んできましたので、随時作成中です。
growmonoさん、
日帰り登山メインで山に登ってます。非常に参考になった情報です、
有難う御座います。
こんばんは、mee-shindoさん。
コメントお寄せ頂きありがとうございます。
日帰りメインで山へ行かれてらっしゃる。私もほとんどそうですね。
拙いレコですがお役に立てて光栄です。記録ですので、感想も時系列で書いています。
ぜひ白馬へも訪れて下さいね。
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