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Yamareco

記録ID: 1949677
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
塩見・赤石・聖

【兎岳】立俣尾根〜笠松尾根  可愛い名前にエゲツナイ2本の藪尾根!

2019年07月31日(水) 〜 2019年08月01日(木)
 - 拍手
体力度
8
2〜3泊以上が適当
GPS
16:13
距離
31.7km
登り
3,014m
下り
3,033m
歩くペース
速い
0.80.9
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

1日目
山行
9:41
休憩
0:22
合計
10:03
6:15
342
11:57
11:58
166
14:44
14:45
3
14:48
15:07
3
15:10
15:11
63
16:14
16:14
4
2日目
山行
5:57
休憩
0:00
合計
5:57
5:01
5:01
171
7:52
7:52
179
天候 ・1日目・・・晴れのち曇り
・2日目・・・晴れのち曇り
過去天気図(気象庁) 2019年07月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
・芝沢ゲート前駐車場(平日でも混雑)
コース状況/
危険箇所等
◎立俣尾根
ハードな尾根です。
・取付きは北俣渡駐車場付近の電柱裏の踏み跡から入ります。
・僅かにマーキングが有りますが獣の踏み跡を追った方が早いと思います。
・今回はブヨが大量発生しており10発くらい刺されました。
・ルートを通じて倒木帯の通過に時間を要すので計画に余裕を持た方が賢明です。
・ハイマツ帯の濃い場所は部分的。ハイマツ漕ぎ的には優しい部類だと思います。
今回はハイマツ帯の北側、ダケカンバとの境目をトラバースし、砂礫の島が見えた地点から三角点に直登しました。

◎笠松尾根
・三角点付近から南下側を見るとハイマツの中に踏み跡が有るのが見えるのでそれを追うのが一番早く楽だと思います。
・2200m付近から笠松山ピーク付近まで尾根が広い暖斜地でルート取りが難しく、倒木が多いので時間が掛かる。
・1615m付近分岐で西に延びる尾根にマーキングがあり、今回歩いた方向へは×印のマーキングがありました。
そちらの方が良い道なのか?未確認なのでわかりません。
・林道への下降点はかなりシビア!半島型の崖マーク右隅あたりが急斜面ですが下降可能です。

※yama–takeさんの記録を参考にさせていただきました。とても信頼できる内容で助かりまさした。
その他周辺情報 ・兎岳水場・・・十分な量が出てました。
取付きから比高200mくらいは急登!
2019年07月31日 06:45撮影 by  iPhone XR, Apple
7/31 6:45
取付きから比高200mくらいは急登!
マムシの登場!
まむし→毒→ポイズン→布袋寅泰となりスマホに入っていたpoisonを聞く事にした。
2019年07月31日 06:53撮影 by  iPhone XR, Apple
2
7/31 6:53
マムシの登場!
まむし→毒→ポイズン→布袋寅泰となりスマホに入っていたpoisonを聞く事にした。
すると二匹目が登場!
2019年07月31日 07:17撮影 by  iPhone XR, Apple
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7/31 7:17
すると二匹目が登場!
踏み跡はマーキングはほぼ無し。
2019年07月31日 07:29撮影 by  iPhone XR, Apple
1
7/31 7:29
踏み跡はマーキングはほぼ無し。
雑木の良い雰囲気。
2019年07月31日 08:34撮影 by  iPhone XR, Apple
1
7/31 8:34
雑木の良い雰囲気。
平谷山。
2019年07月31日 08:53撮影 by  iPhone XR, Apple
1
7/31 8:53
平谷山。
大木が多くとても気持ちが良い。
2019年07月31日 08:57撮影 by  iPhone XR, Apple
1
7/31 8:57
大木が多くとても気持ちが良い。
苔に癒されながら急ぐ事無くゆっくり歩く。
2019年07月31日 10:08撮影 by  iPhone XR, Apple
2
7/31 10:08
苔に癒されながら急ぐ事無くゆっくり歩く。
そうは言ってもだんだんと倒木が多くなる。
2019年07月31日 10:47撮影 by  iPhone XR, Apple
7/31 10:47
そうは言ってもだんだんと倒木が多くなる。
苔に包まれた倒木。
2019年07月31日 10:50撮影 by  iPhone XR, Apple
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7/31 10:50
苔に包まれた倒木。
立俣山に到着。
この辺りはブヨとの格闘で休憩できず。。。
2019年07月31日 11:57撮影 by  iPhone XR, Apple
2
7/31 11:57
立俣山に到着。
この辺りはブヨとの格闘で休憩できず。。。
三角点を撮って早々に出発。
2019年07月31日 11:58撮影 by  iPhone XR, Apple
1
7/31 11:58
三角点を撮って早々に出発。
幕営装備にこの倒木は辛く、かなり時間を喰う。
2019年07月31日 12:05撮影 by  iPhone XR, Apple
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7/31 12:05
幕営装備にこの倒木は辛く、かなり時間を喰う。
見た目は癒し系でもシダの中に倒木トラップが多数仕掛けられており何度もコケる。
2019年07月31日 12:23撮影 by  iPhone XR, Apple
1
7/31 12:23
見た目は癒し系でもシダの中に倒木トラップが多数仕掛けられており何度もコケる。
水場は無いがテントを張るには良い場所だと思う。
2019年07月31日 13:07撮影 by  iPhone XR, Apple
1
7/31 13:07
水場は無いがテントを張るには良い場所だと思う。
これは大きめのヌタ場。  決して水場ではない。
2019年07月31日 13:31撮影 by  iPhone XR, Apple
7/31 13:31
これは大きめのヌタ場。  決して水場ではない。
主稜線が見えてきた!!!
上の方は逃げきれそうも無いな...。
2019年07月31日 13:37撮影 by  iPhone XR, Apple
1
7/31 13:37
主稜線が見えてきた!!!
上の方は逃げきれそうも無いな...。
しばらくはダケカンバとナナカマド方向へ逃げる。
2019年07月31日 13:38撮影 by  iPhone XR, Apple
7/31 13:38
しばらくはダケカンバとナナカマド方向へ逃げる。
いよいよ詰まったので突入!  ハイマツの花粉が凄くて服が薄く黄色になった。
2019年07月31日 13:59撮影 by  iPhone XR, Apple
7/31 13:59
いよいよ詰まったので突入!  ハイマツの花粉が凄くて服が薄く黄色になった。
結果論ですが、兎岳のピークに行かずコル方向へトラバースすればほぼハイマツ漕ぎ無しで楽だったと思う。
まぁいいや。
2019年07月31日 14:14撮影 by  iPhone XR, Apple
3
7/31 14:14
結果論ですが、兎岳のピークに行かずコル方向へトラバースすればほぼハイマツ漕ぎ無しで楽だったと思う。
まぁいいや。
こんな所にイワカガミが咲いて感激!
2019年07月31日 14:18撮影 by  iPhone XR, Apple
2
7/31 14:18
こんな所にイワカガミが咲いて感激!
砂礫地帯はオアシス。
2019年07月31日 14:25撮影 by  iPhone XR, Apple
1
7/31 14:25
砂礫地帯はオアシス。
三角点に到着。
ここからは踏み跡明瞭です。
2019年07月31日 14:36撮影 by  iPhone XR, Apple
1
7/31 14:36
三角点に到着。
ここからは踏み跡明瞭です。
兎岳に到着!
予定では13時位に着いているはずだったんだけど...。
そして何より身体のダメージが想定を遥かに超えていた...立俣尾根恐るべし!
2019年07月31日 14:44撮影 by  iPhone XR, Apple
5
7/31 14:44
兎岳に到着!
予定では13時位に着いているはずだったんだけど...。
そして何より身体のダメージが想定を遥かに超えていた...立俣尾根恐るべし!
とりあえず今晩泊まる兎岳避難小屋へ。
他に2名の方がいて就寝まで楽しいお話を聞かせていただきました。  良い思い出になりました。
2019年07月31日 17:43撮影 by  iPhone XR, Apple
4
7/31 17:43
とりあえず今晩泊まる兎岳避難小屋へ。
他に2名の方がいて就寝まで楽しいお話を聞かせていただきました。  良い思い出になりました。
今晩の水が無いので面倒だけど水場まで。
稜線上はガスガスで展望は見えず。
2019年07月31日 15:21撮影 by  iPhone XR, Apple
1
7/31 15:21
今晩の水が無いので面倒だけど水場まで。
稜線上はガスガスで展望は見えず。
コース上に「水」と書かれた岩があるので分かりやすい。
2019年07月31日 15:31撮影 by  iPhone XR, Apple
2
7/31 15:31
コース上に「水」と書かれた岩があるので分かりやすい。
水は出始めの地点より少し下りると勢いよく出ている。
2019年07月31日 15:35撮影 by  iPhone XR, Apple
2
7/31 15:35
水は出始めの地点より少し下りると勢いよく出ている。
ヤマオダマキ。
2019年07月31日 15:41撮影 by  iPhone XR, Apple
1
7/31 15:41
ヤマオダマキ。
ヨツバシオガマ。
2019年07月31日 15:41撮影 by  iPhone XR, Apple
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7/31 15:41
ヨツバシオガマ。
ミヤマダイコンソウ。
2019年07月31日 16:00撮影 by  iPhone XR, Apple
1
7/31 16:00
ミヤマダイコンソウ。
タカネツメクサ。
2019年07月31日 16:16撮影 by  iPhone XR, Apple
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7/31 16:16
タカネツメクサ。
イワベンケイ。
2019年07月31日 17:43撮影 by  iPhone XR, Apple
1
7/31 17:43
イワベンケイ。
ガスの切れ間から赤石岳。
2019年07月31日 19:02撮影 by  iPhone XR, Apple
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7/31 19:02
ガスの切れ間から赤石岳。
翌朝は快晴!
昨晩、メインの計画を歩くには疲労が大き過ぎると判断して中止を決め笠松尾根から下る事にした。
澄んだ空気に聖岳が映えるが、心は晴れない。
2019年08月01日 04:58撮影 by  iPhone XR, Apple
6
8/1 4:58
翌朝は快晴!
昨晩、メインの計画を歩くには疲労が大き過ぎると判断して中止を決め笠松尾根から下る事にした。
澄んだ空気に聖岳が映えるが、心は晴れない。
聖岳西面の尾根もハントの対象なんですね。 厳しいわ。。。
2019年08月01日 05:01撮影 by  iPhone XR, Apple
5
8/1 5:01
聖岳西面の尾根もハントの対象なんですね。 厳しいわ。。。
タカネビランジ。
2019年08月01日 05:01撮影 by  iPhone XR, Apple
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8/1 5:01
タカネビランジ。
兎岳三角点付近から見る赤石岳〜塩見岳。
とても綺麗だった。
2019年08月01日 05:06撮影 by  iPhone XR, Apple
8
8/1 5:06
兎岳三角点付近から見る赤石岳〜塩見岳。
とても綺麗だった。
昨日歩いた立俣尾根。  もう歩きたくない。。。
2019年08月01日 05:07撮影 by  iPhone XR, Apple
1
8/1 5:07
昨日歩いた立俣尾根。  もう歩きたくない。。。
本日歩く笠松尾根。  昨日と同レベルの藪漕ぎは覚悟していた。
2019年08月01日 05:09撮影 by  iPhone XR, Apple
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8/1 5:09
本日歩く笠松尾根。  昨日と同レベルの藪漕ぎは覚悟していた。
サヨナラ聖岳。
またリベンジに来ます。
2019年08月01日 05:17撮影 by  iPhone XR, Apple
4
8/1 5:17
サヨナラ聖岳。
またリベンジに来ます。
ハイマツに突入する場所にテープ有り。
こちらは鉈目も入っており有り難かった。
2019年08月01日 05:24撮影 by  iPhone XR, Apple
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8/1 5:24
ハイマツに突入する場所にテープ有り。
こちらは鉈目も入っており有り難かった。
兎岳はビックな藪尾根を2本も提供してくれて感謝で目が潤む。
2019年08月01日 05:36撮影 by  iPhone XR, Apple
3
8/1 5:36
兎岳はビックな藪尾根を2本も提供してくれて感謝で目が潤む。
鉈目。
過去に整備が入っていたんですね。
2019年08月01日 05:39撮影 by  iPhone XR, Apple
1
8/1 5:39
鉈目。
過去に整備が入っていたんですね。
しばらくは新し目のテープに導かれる。
上部の方がマーキングが多いという事は小屋の方かな?
2019年08月01日 05:50撮影 by  iPhone XR, Apple
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8/1 5:50
しばらくは新し目のテープに導かれる。
上部の方がマーキングが多いという事は小屋の方かな?
何が書かれていたのかわからないプレート。 しかし人工物がある事に意味があった。
2019年08月01日 06:03撮影 by  iPhone XR, Apple
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8/1 6:03
何が書かれていたのかわからないプレート。 しかし人工物がある事に意味があった。
2200mあたりから平坦で尾根が広くなります。
この広大な尾根はシダや倒木のパラダイスでマーキングを完全に失います。(この広い尾根に先ほどと同じ赤いマーキングは無いと思う)
2019年08月01日 06:04撮影 by  iPhone XR, Apple
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8/1 6:04
2200mあたりから平坦で尾根が広くなります。
この広大な尾根はシダや倒木のパラダイスでマーキングを完全に失います。(この広い尾根に先ほどと同じ赤いマーキングは無いと思う)
相当面倒な尾根ですが、これほど深山を感じる場所も多くは無い。
2019年08月01日 06:44撮影 by  iPhone XR, Apple
3
8/1 6:44
相当面倒な尾根ですが、これほど深山を感じる場所も多くは無い。
敢えて言えば加加森山に近い雰囲気だろうか...。
2019年08月01日 06:47撮影 by  iPhone XR, Apple
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8/1 6:47
敢えて言えば加加森山に近い雰囲気だろうか...。
笠松山。
ピークと言えるほど顕著なピークではない。
2019年08月01日 07:51撮影 by  iPhone XR, Apple
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8/1 7:51
笠松山。
ピークと言えるほど顕著なピークではない。
シダの下に倒木多数。。。
深南部の笹よりタチが悪いかも。
2019年08月01日 08:08撮影 by  iPhone XR, Apple
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8/1 8:08
シダの下に倒木多数。。。
深南部の笹よりタチが悪いかも。
一気に進んで林道下降点。
厳しい事は知っていたのでロープを用意していたが何とかなりそうだったので急斜面を滑り降りる。
2019年08月01日 09:31撮影 by  iPhone XR, Apple
1
8/1 9:31
一気に進んで林道下降点。
厳しい事は知っていたのでロープを用意していたが何とかなりそうだったので急斜面を滑り降りる。
他は法面工事済みの斜面で容易に下りられない。(20mロープでは微妙な高さ)
2019年08月01日 09:31撮影 by  iPhone XR, Apple
1
8/1 9:31
他は法面工事済みの斜面で容易に下りられない。(20mロープでは微妙な高さ)
この造林小屋から100mくらい先に下降点。(登りはそこから登れる)
2019年08月01日 09:33撮影 by  iPhone XR, Apple
8/1 9:33
この造林小屋から100mくらい先に下降点。(登りはそこから登れる)
林道は荒れ放題。 小沢から土砂流出で完全に埋まってる。(下はアスファルト)
2019年08月01日 09:37撮影 by  iPhone XR, Apple
8/1 9:37
林道は荒れ放題。 小沢から土砂流出で完全に埋まってる。(下はアスファルト)
林道沿いの見事な滝でアイシング。
気持ち良かった!!!
2019年08月01日 09:54撮影 by  iPhone XR, Apple
2
8/1 9:54
林道沿いの見事な滝でアイシング。
気持ち良かった!!!
林道入り口にはゲート。
現在はここまで車が入れないから関係ないか。
2019年08月01日 09:58撮影 by  iPhone XR, Apple
8/1 9:58
林道入り口にはゲート。
現在はここまで車が入れないから関係ないか。
林道崩壊で迂回路アリ。
2019年08月01日 10:44撮影 by  iPhone XR, Apple
8/1 10:44
林道崩壊で迂回路アリ。
この電動自転車は帰路に通過困難で放置したのだろうか?
運が悪すぎる。
2019年08月01日 10:33撮影 by  iPhone XR, Apple
8/1 10:33
この電動自転車は帰路に通過困難で放置したのだろうか?
運が悪すぎる。
林道に下りてから1時間も歩いたようだ。
初めての道で新鮮だったからアッという間だった。
2019年08月01日 10:52撮影 by  iPhone XR, Apple
1
8/1 10:52
林道に下りてから1時間も歩いたようだ。
初めての道で新鮮だったからアッという間だった。
帰りは「かぐらの湯」に寄ったが定休日だった。 滝で身体洗っておいてよかった。
でも、ここで温泉を逃すと自宅近くまで温泉が無いんだよな...。
水窪に一軒くらい作って欲しい。
2019年08月01日 12:17撮影 by  iPhone XR, Apple
1
8/1 12:17
帰りは「かぐらの湯」に寄ったが定休日だった。 滝で身体洗っておいてよかった。
でも、ここで温泉を逃すと自宅近くまで温泉が無いんだよな...。
水窪に一軒くらい作って欲しい。
かぐらの湯にあった航空写真みたいな絵。
とても分かりやすく、しばらく眺めていた。
2019年08月01日 12:29撮影 by  iPhone XR, Apple
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8/1 12:29
かぐらの湯にあった航空写真みたいな絵。
とても分かりやすく、しばらく眺めていた。

感想

『南アルプス南部は山が一つ一つ大きい!』

これは悪沢岳から茶臼岳方向へ縦走する方が良く言う言葉ですが、百名山の赤石岳や聖岳以外のマイナーピークも堂々と聳え、高低差が大きいので言われる言葉だと思いますが、その中でも兎岳と大沢岳は登山者の心を折る役割を担っています。

大沢岳は百間洞から巻く事が可能なので素通りする方が多いのですが、兎岳に関しては可愛らしい名前とは裏腹に聖岳・光岳方向へ向かう為に二つのアップダウンで登山者の脚を奪います。

今回はそのかわいい兎岳が提供する2本の大きな藪尾根を歩いた記録です。

◎1日目
車で初めて来る遠山川沿いの登山口。  現在は林道崩壊で便ヶ島までは行けず、芝沢ゲートで行き止まり。
芝沢ゲート駐車場に車を停め、ゲートとは逆方向の北又渡方向へ歩き発電所を通り過ぎたカーブにある電柱裏の踏み跡から尾根へと入ります。
部分的な細かい説明は写真に書いてありますが、この尾根をアプローチに使った自分が愚かでした。
2日目にメインの山行を計画していたので「疲れないように...疲れないように」と歩いたつもりでしたが、平たい尾根に延々と続く倒木帯!疲れた原因は急登やハイマツ漕ぎとかでは無く倒木帯の通過でした。

おかげ様で兎岳に着いた時には疲労困憊。15時から水を汲みに行き小屋に戻ったのは16時過ぎ。
翌日の出発時間は3時を計画していたのでリカバリーは約9時間。ハードな尾根の下り・登り+長い一般ルートを歩くのに耐えられる体力が回復するとは到底思えず今回は取り止める事にしました。
夕食時に計画の変更を決めていたので、残念な気持ちはありましたが兎岳避難小屋でご一緒した二名の登山者さんに面白い話を聞かせてもらい楽しい一夜になりました。
またどこかでお会いできる日を楽しみにしています!

◎2日目
翌朝は快晴!  目標の尾根はハッキリと見える。
後ろ髪を引かれる思いですが、予想通り脚は重くサッサと下山するのが賢明だと言い聞かせ兎岳で写真を撮って笠松尾根へ突入。
昨日と同程度の藪漕ぎを覚悟していましたが、こちらは人の手が入った形跡がありスイスイとハイマツ帯を通過し樹林帯へ。
樹林帯に入ってからもしばらくは綺麗なマーキングが随所に巻かれ「楽勝!」と喜んだが、2200m付近からはシダと倒木トラップに苦しめられた。
最後の林道下降点は厳しいと分かっていたので慎重に着地点を探りながら下降していたのでピンポイントで林道に下りる事が出来ましたが、ノーマークで下りていたら本当に危ない尾根だと思います。

次回は一般ルートでゆっくりと登り聖平小屋に一泊してから望む事にします。
間違ってもバリエーションルートをアプローチに使ってはいけないと学習した山行でありました。。。

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コメント

すばらしいレコ ありがとうございました
数年ぶり2度目のコメント 失礼します。
昨年のワタシのルートと同じなので、いろいろと懐かしく拝見しました。  それにしてもこの速さには驚くばかりです。
今年またここを下りに行く予定なので、楽しみです。

kaikaireiさんが当初考えていたルートはどこかしら? ○○か○○のどちらかと推測しましたが、また楽しみにしています。
2019/8/2 12:23
Re: すばらしいレコ ありがとうございました
今回の山行ではyama-takeさんのレコを参考にさせていただきました。 とても信頼できる記録で助かりました!
やはり伊那山域の尾根は倒木が多くハードですね

当初考えていたルートは誰かに先を越されると嫌なので伏せているんですよ  誰も行かないと思いますけど...(笑)

今年も同じ尾根を歩かれるという事ですので記録を楽しみに待っています!
2019/8/2 15:20
またまた渋い!!
全く知らない尾根、とても楽しく拝見させていただきました。
やっぱりkaikaireiさんの藪山行、大好きです。
今後予定されてる森山から大籠、実は去年我々も計画していたのですが、お流れになってしまったのでそちらも楽しみにしています!
2019/8/2 19:03
Re: またまた渋い!!
sunatomoさん、コメントありがとうございます。
赤石岳・聖岳に挟まれ地味な存在の兎岳ですが、大きな藪尾根を2本も提供している藪山愛好家にとっては愛すべき山です!
とても濃い深山の雰囲気を持つ尾根ですので是非歩いてみてください。sunatomo さんの体力なら何も問題ありません。

大籠東尾根計画されていたんですね!
自分が尊敬している藪屋さんが敗退している難所があるので、すんなり通過出来るとは思いませんが最強の相方がいるので何とか多い岳まで抜けようと思います!
2019/8/2 19:41
いや〜 素晴らしい!
kaiさん、こんばんは!

レコが続いていたので、ノーマークでした
遅コメにて失礼致しますm(_ _)m

私にとっての宿敵の兎岳、二つの難解な尾根歩きで走破されましたか
やはり、この手の山行でこそ、本領発揮ですね。
立俣尾根は考えもしませんでしたが、考えなくて正解でした
笠松尾根ですが、以前計画したものの、二の足を踏んで頓挫。
写真と感想から、断念して正解だったと安堵しています。
やはり常人は、一般ルートが「いつも安心のロリエ」でございます

ところでマムシって、ガラガラ蛇の様にとぐろを巻いてから尻尾を振るわせ、威嚇音を出すんですね
今シーズン、初めてそのような行為に遭遇し、ドン引きでした。
2019/8/3 21:30
Re: いや〜 素晴らしい!
tailwindさん、おはようございます!  山行の狂い咲き状態です
実は今日も山に行っていて先ほど帰宅しました

兎岳は因縁の相手でしたか!  伊那地方に住むtailwindさんですと、やはりこの二つの尾根で行ってみたくなりますよね。
特に盛ってる記録ではないと思いますので簡単に言うつもりはないのですが、笠松尾根は体力のある方なら兎岳まで抜ける事は大丈夫だと思います!

マムシの遭遇場面見てました?
まさに尻尾を震わせ威嚇してましたよ! 自分は蛇に苦手意識はないので「そんなに怒ってコラよ!」とストックで頭を軽く叩いたらストックに噛み付いたので「コラよ!」ともう一度叩いたら今度は猛スピードで下山していきました。
マムシとシマヘビは美味と言いますので死ぬまでには食べてみたいけど、やっぱり可哀そうという気持ちがでてしまいますね。
2019/8/4 4:18
お世話になりました!
兎岳避難小屋で水を分けていただいた者です。
聖平小屋のご主人への伝言ミッションはしっかりと果たしときましたよ👍

あの後、茶臼に泊まり翌日に光岳ピストンを予定してたんですが、疲労と夕方の雷雨への懸念で金曜日に下山しました。

実は下山間際にiPhoneが突然初期化するというトラブルに見舞われ、5日間の写真が全部パーになってしまいました……今もまだ凹んでおります。

バリルート歩きのお話は大変刺激的でした。一般ルートでもヘロヘロになってしまう自分には一生ムリではありますが、やはり山歩きを続けるには体力は必須で、トレーニングの重要性をあらためて思い知った今回の山行でした。

ちなみに、ヤマレコでは書いてないんですが、YAMAPではU-sabby でたまに記録残してます。

またいつか何処かの山で遭遇できたら楽しいですね😊
2019/8/4 21:19
Re: お世話になりました!
sasameさん、小屋では楽しいお話しで不気味な小屋での一夜がとても楽しい夜になりました
聖平への伝言もありがとうございました! 今年は聖平小屋に遊びに行けるのか未定ですが、あそこは第二の家みたいな場所で本当にお気に入りなんですhouse

写真全部消えちゃったんですか!!!
ってか、突然初期化するとか怖すぎっ! そちらの道のプロですらそのようなトラブルに遭遇するのですから恐ろしい...。

廃道歩きを趣味にしているので、やっぱり体力増進には気を使っていますが、悪沢岳〜茶臼岳までの縦走は一般道とは言えハードですからね。  光岳をパスしたのも頷けます

あまり自分は小屋を利用する事は無いのですが、お二人と過ごした避難小屋での時間が楽しかったので癖になってしまいそうです
また何処かの山で会いましょう!  きっと会えるような気がします。
2019/8/5 20:33
いいコースですね!
kaikaireiさん、こんにちは!
久々にヤマレコ見てたら素晴らしいレコが出ていたのでコメントしました。以前、自分も兎岳に行くコースで行ってみたいと思っていたコースだったので興味深かったです。やはり日帰りではキツそうですね…。
最近、まともな登山が出来ていないので自分が行ったかのごとく楽しませてもらいました!
2019/8/12 7:29
Re: いいコースですね!
KーMENさん、おひさしぶりです。
このルート、当初は自分も日帰りで考えていたのですが、キャンセルとなった2日目の計画があったので泊まりとなりました。
結果的に身軽な装備で行ったとしても、ギリギリ、、、いや、下降地点は暗くなるとアウトなので無理だったかも、、、です。
でもルートとしては良い藪尾根なので是非歩いてみてください。
2019/8/14 16:26
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