みちのく潮風トレイル Part.3 新地町〜山元町
- GPS
- 05:24
- 距離
- 21.1km
- 登り
- 117m
- 下り
- 103m
コースタイム
- 山行
- 4:04
- 休憩
- 1:20
- 合計
- 5:24
例えば、坂元駅前にはファーマーズマーケット「やまもと夢いちごの郷」があるので、何かで近くに来たら寄ってみたいです。
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 自家用車
山下駅から新地駅までJR常磐線を利用。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
【コース状況】 1)新地駅〜竜昌寺 舗装路歩きのみ。 2)竜昌寺〜旧中浜小学校 舗装路歩きのみ。 国道6号を渡る際、信号がないので注意。 旧常磐線敷地を利用した県道を越えた先、復興工事により道が変わっているのか、予定ルート上に道がなく、迂回しました。 3)旧中浜小学校〜山下駅 舗装路歩きのみ。 旧中浜小学校から、すぐ隣を走る道路を進みますが、工事で立ち入り禁止になっていたため、ここも迂回しました。 坂元駅からは国道6号を歩きますが、向かって右側の歩道は途中でなくなってしまうので、左側の歩道を歩くのが良いです。 【トイレ】 新地駅・磯崎山公園(若干ルート外れます)・旧中浜小学校(管理棟内)・坂元駅・山下駅 【休憩適地】 磯崎山公園・旧中浜小学校 |
その他周辺情報 | 【日帰り温泉】 つるしの湯 https://www.hotelgradoshinchi.com/tsurushinoyu |
写真
装備
個人装備 |
ヘッドランプ(1)
折畳傘(1)
1/25000地形図(1)
シルバコンパス(1)
筆記具(1)
保険証(1)
飲料水
ポケットティッシュ(1)
行動食
タオル(1)
レインウェア(1)
携帯電話(1)
計画書(1)
ウェットティッシュ(1)
腕時計(1)
予備食糧
トイレットペーパー(1)
熊鈴(1)
予備靴紐(1)
マグカップ(1)
|
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共同装備 |
医薬品類(1)
エマージェンシーシート(1)
携帯用簡易トイレ(3)
ツェルト(1)
サバイバルシュラフ(1)
折畳ナイフ(1)
サムスプリント(2)
|
感想
みちのく潮風トレイルの第3弾は、いよいよ県境を超えて宮城県へ。
この日は主に午前中だけなので、ホテルの朝食を取ってから、ゆったりスタートしました。
昨日のトレイル終了地点である、竜昌寺まで行き、そこからトレイルの続きを辿ります。
この区間の一番の見どころは、震災遺構である旧中浜小学校でしょう。
当初は30分程度だけ見ていこうかな、という考えで寄ったのですが、ガッツリ1時間半ほども滞在してしまいました。
2011年3月11日、午後2時46分に発生した東日本大震災。
津波が押し寄せてくる中、中浜小学校には児童50人と教職員や地区住民の大人40人の合わせて90名ほどがいました。
津波が来る中、迫られたのは内陸にある中学校へ避難するか、小学校で上に上がって垂直非難をするかの2択でした。
中学校へは、子供の足では20分ほどかかり、避難に間に合わないかもしれないと考えた先生は、小学校の屋根裏に避難することに賭けます。
実は、中浜小学校は平成元年に建て替えられた際、住民の提案で地盤を2m嵩上げして作られていました。
小学校の標高2m+嵩上げ2m+1階部分4m+2階部分4mの合計12mあれば、10mの津波をやり過ごせるかもしれないと考え、90人は校舎の屋上にある屋根裏の小屋へと避難します。
結果的に、この選択は功を奏し、翌日、避難していた人たちは自衛隊に救助されました。
その裏には、いくつかの幸運が重なっています。
・地盤が嵩上げされていたおかげで瓦礫が校庭に堆積せず、自衛隊のヘリが着陸できた。ホバリングしながら釣り上げていたのでは、もっと大変になっていた。
・偶然か否か、校舎が津波のエネルギーを受け流しやすい構造になっていた。
・避難した校舎の屋上は、周囲が見えにくいようになっており、子供たちに津波や被害の惨状を見せずに済んだ。もし実際に目の当たりにしてしまっていたら、心的外傷後ストレス障害(PTSD)に苦しんだかもしれない。
・防災用の毛布が残っていた。
・屋根裏部屋に食べ物や水はなかったが、行事で使う道具が保管されており、それをありったけ使い、寒さを凌いだ。
校舎は2階建てでしたが、津波は2階の天井付近まで達して浸水しており、もし嵩上げがなかったら助からなかったのかもしれません。
たった2mの差が、明暗を分ける結果になっていました。
時折、目頭に熱いものを覚えながら展示を見ましたが、訪れてよかった場所でした。
そして同時に、後世の人へ語り伝えなくてはいけないと感じました。
地震や津波は、道路や鉄道、家や電気といったインフラを直接破壊してしまいます。
そしてコロナ禍の今。
コロナ禍は、道路や鉄道、家や電気といったインフラを直接破壊することはありません。
でも、そこに携わる人を巻き込み、間接的に蝕んでいきます。
それに抗う私達ができるのは、助け合うこと。
組織や会社の垣根を超えて助け合わなければならないときに来ているのかもしれません。
意見の対立はあれど、誰の責任がなどと、互いに攻撃し合っている場合ではないと感じます。
東日本大震災を乗り越えた私達は、助け合うことの重要性を学んでいるはずです。
大震災とコロナ禍。
どちらも100年に一度あるかないかというレベルのものですが、それが今立て続けに日本に来ています。
東日本大震災で救われた命を、コロナ禍で失わせるのはあんまりです。
旧中浜小学校を後にしながら、そんなことを思いました。
これからを生きる私たちが、学ばなければならないこと、その学びの場があるところが、みちのく潮風トレイルの醍醐味であり魅力なのかもしれません。
◎前回 Part.2
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-2779926.html
◎次回 Part.4
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-2949282.html
○みちのく潮風トレイル 記録リスト
https://www.yamareco.com/modules/diary/58827-detail-256510
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