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Yamareco

記録ID: 2784463
全員に公開
ハイキング
日光・那須・筑波

加波山の禅定場

2020年12月06日(日) [日帰り]
 - 拍手
体力度
2
日帰りが可能
GPS
05:19
距離
7.9km
登り
818m
下り
815m
歩くペース
速い
0.80.9
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
4:07
休憩
1:09
合計
5:16
10:23
10:28
71
11:39
12:43
167
15:30
15:30
4
15:34
ゴール地点
天候 晴れ
過去天気図(気象庁) 2020年12月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
加波山本宮駐車場
コース状況/
危険箇所等
禅定場とされる岩巡りは邪念や妄想に打ち克つという目的から、あまり容易な道という性格は持たない。また、後述する50年前(S44-50ごろ)の資料を基に位置を追ったために、当時と地形が異なる箇所、消失した箇所があった。
加波山本宮
近世、加波山には本末の異なる本宮、中宮、親宮の三社が並立
2020年12月06日 10:15撮影 by  SM-G973F, samsung
12/6 10:15
加波山本宮
近世、加波山には本末の異なる本宮、中宮、親宮の三社が並立
加波山本宮
2020年12月06日 10:16撮影 by  SM-G973F, samsung
12/6 10:16
加波山本宮
本宮には親宮が合祀されている。本宮と親宮は主に山の西側が信仰範囲
2020年12月06日 15:32撮影 by  SM-G973F, samsung
12/6 15:32
本宮には親宮が合祀されている。本宮と親宮は主に山の西側が信仰範囲
本宮から東出口へ。山先達の碑が並ぶ
2020年12月06日 10:20撮影 by  SM-G973F, samsung
12/6 10:20
本宮から東出口へ。山先達の碑が並ぶ
加波山普明神社。隣の新中宮が2005年に出来る前の中宮の真壁側里宮。
2020年12月06日 10:25撮影 by  SM-G973F, samsung
12/6 10:25
加波山普明神社。隣の新中宮が2005年に出来る前の中宮の真壁側里宮。
中宮。2005年に建設された加波山神社中宮の真壁側里宮
2020年12月06日 10:25撮影 by  SM-G973F, samsung
1
12/6 10:25
中宮。2005年に建設された加波山神社中宮の真壁側里宮
箱根大天狗山神社の寄進により社が建てられているためその名が刻されている。
2020年12月06日 10:28撮影 by  SM-G973F, samsung
12/6 10:28
箱根大天狗山神社の寄進により社が建てられているためその名が刻されている。
寄進主の影響があちこちに見られる。江戸時代からの信仰圏の中心である八郷町大塚の里宮は今は静かで無人。
形がかわっても祈る気持ちは変わらないのでいいのでは。
2020年12月06日 10:28撮影 by  SM-G973F, samsung
12/6 10:28
寄進主の影響があちこちに見られる。江戸時代からの信仰圏の中心である八郷町大塚の里宮は今は静かで無人。
形がかわっても祈る気持ちは変わらないのでいいのでは。
寝不動。
2020年12月06日 10:34撮影 by  SM-G973F, samsung
1
12/6 10:34
寝不動。
こちらも箱根大天狗神社の寄付によることが書かれている
2020年12月06日 10:35撮影 by  SM-G973F, samsung
12/6 10:35
こちらも箱根大天狗神社の寄付によることが書かれている
道標。右 加波山本宮、左 加波山親宮。右の本宮道を登る。
2020年12月06日 10:41撮影 by  SM-G973F, samsung
12/6 10:41
道標。右 加波山本宮、左 加波山親宮。右の本宮道を登る。
岩切大権現。本宮のHPでは北に40分のところに岩切飯綱大権現と書かれており、このガラスに収まった大天狗の出生が不明。
2020年12月06日 10:43撮影 by  SM-G973F, samsung
12/6 10:43
岩切大権現。本宮のHPでは北に40分のところに岩切飯綱大権現と書かれており、このガラスに収まった大天狗の出生が不明。
山頂付近にいくつかある拝殿を通らずに、直接山頂の本宮に向かう参道
2020年12月06日 10:43撮影 by  SM-G973F, samsung
12/6 10:43
山頂付近にいくつかある拝殿を通らずに、直接山頂の本宮に向かう参道
山頂到着。本宮本社から禅定場の順序に沿ってスタート。本来の禅定は拝殿かららしい。
2020年12月06日 11:48撮影 by  SM-G973F, samsung
12/6 11:48
山頂到着。本宮本社から禅定場の順序に沿ってスタート。本来の禅定は拝殿かららしい。
本宮本社前三角点
2020年12月06日 11:59撮影 by  SM-G973F, samsung
12/6 11:59
本宮本社前三角点
1.胎内くぐり、2.大黒石。本宮本社の下2つの石の区別はつかず。
筑波山と似ている名前があるのは同じ上人が開いたためと推察されている。
2020年12月06日 11:46撮影 by  SM-G973F, samsung
12/6 11:46
1.胎内くぐり、2.大黒石。本宮本社の下2つの石の区別はつかず。
筑波山と似ている名前があるのは同じ上人が開いたためと推察されている。
3.熊野飛石、本宮本社の横
2020年12月06日 11:40撮影 by  SM-G973F, samsung
12/6 11:40
3.熊野飛石、本宮本社の横
4.鏡石、本宮本社から順番に、
2020年12月06日 11:50撮影 by  SM-G973F, samsung
12/6 11:50
4.鏡石、本宮本社から順番に、
5.出船入船
2020年12月06日 11:50撮影 by  SM-G973F, samsung
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12/6 11:50
5.出船入船
6.金比羅神社
2020年12月06日 12:00撮影 by  SM-G973F, samsung
12/6 12:00
6.金比羅神社
7.天狗三枚屏風石、左のとがった石は天岩戸(エボシ石)
2020年12月06日 12:01撮影 by  SM-G973F, samsung
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12/6 12:01
7.天狗三枚屏風石、左のとがった石は天岩戸(エボシ石)
8.天岩戸(エボシ石)
2020年12月06日 12:03撮影 by  SM-G973F, samsung
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12/6 12:03
8.天岩戸(エボシ石)
9.岩切大神、天岩戸と金比羅神社の間を下った天岩戸の下
2020年12月06日 12:03撮影 by  SM-G973F, samsung
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12/6 12:03
9.岩切大神、天岩戸と金比羅神社の間を下った天岩戸の下
横から金比羅神社
2020年12月06日 12:04撮影 by  SM-G973F, samsung
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12/6 12:04
横から金比羅神社
10.三尊石(三社石)、岩切大神のさらに下
2020年12月06日 12:05撮影 by  SM-G973F, samsung
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12/6 12:05
10.三尊石(三社石)、岩切大神のさらに下
三尊石(三社石)
2020年12月06日 12:06撮影 by  SM-G973F, samsung
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12/6 12:06
三尊石(三社石)
11.八神神社拝殿。三尊石の向かい
2020年12月06日 12:07撮影 by  SM-G973F, samsung
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12/6 12:07
11.八神神社拝殿。三尊石の向かい
12.硯石、三尊石の左の小道に入る。本社の下あたり
2020年12月06日 12:13撮影 by  SM-G973F, samsung
12/6 12:13
12.硯石、三尊石の左の小道に入る。本社の下あたり
13.十二社、三尊石の前の道をそのまま進み、下に降りる階段の上側。
2020年12月06日 12:17撮影 by  SM-G973F, samsung
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12/6 12:17
13.十二社、三尊石の前の道をそのまま進み、下に降りる階段の上側。
本宮道の階段。十二社の向かい
2020年12月06日 12:18撮影 by  SM-G973F, samsung
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12/6 12:18
本宮道の階段。十二社の向かい
加波山中興の祖、金森五助と大塚久右衛門の碑。階段を降りて右に少し。
2020年12月06日 12:25撮影 by  SM-G973F, samsung
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12/6 12:25
加波山中興の祖、金森五助と大塚久右衛門の碑。階段を降りて右に少し。
金森五助の碑。読みにくいが常陸、金(金敷村?)の字は読める
2020年12月06日 12:24撮影 by  SM-G973F, samsung
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12/6 12:24
金森五助の碑。読みにくいが常陸、金(金敷村?)の字は読める
金森五助の碑。文化十年(1813年)文化文政の町人文化最盛期の頃。割と最近。
2020年12月06日 12:25撮影 by  SM-G973F, samsung
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12/6 12:25
金森五助の碑。文化十年(1813年)文化文政の町人文化最盛期の頃。割と最近。
14.五大尊。その次の錫杖岩窟は、大正十二年に崩れたと前川著に記述。十二年は関東大震災
2020年12月06日 12:36撮影 by  SM-G973F, samsung
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12/6 12:36
14.五大尊。その次の錫杖岩窟は、大正十二年に崩れたと前川著に記述。十二年は関東大震災
十石水入り口。迷い道防止か木で柵が架けられている
2020年12月06日 12:40撮影 by  SM-G973F, samsung
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12/6 12:40
十石水入り口。迷い道防止か木で柵が架けられている
15.十石水?
2020年12月06日 12:41撮影 by  SM-G973F, samsung
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12/6 12:41
15.十石水?
16.要石、要石の上の石も大正十二年、関東大震災の年に崩れたとされる。
2020年12月06日 12:49撮影 by  SM-G973F, samsung
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12/6 12:49
16.要石、要石の上の石も大正十二年、関東大震災の年に崩れたとされる。
要石の下、扇石判別できず。
2020年12月06日 12:51撮影 by  SM-G973F, samsung
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12/6 12:51
要石の下、扇石判別できず。
要石の先藪が濃く、本宮道に戻る
2020年12月06日 12:55撮影 by  SM-G973F, samsung
12/6 12:55
要石の先藪が濃く、本宮道に戻る
林道。前川氏の著書に記述がなく、記録時には少し下に旧道があったと想像する。
2020年12月06日 13:09撮影 by  SM-G973F, samsung
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12/6 13:09
林道。前川氏の著書に記述がなく、記録時には少し下に旧道があったと想像する。
藪で断念した北側の一字観音、蓮華禅定を探す。林道を北に歩いた所に岩があり、
2020年12月06日 13:10撮影 by  SM-G973F, samsung
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12/6 13:10
藪で断念した北側の一字観音、蓮華禅定を探す。林道を北に歩いた所に岩があり、
下に降りると、前川氏の絵と一致する石がある
2020年12月06日 13:12撮影 by  SM-G973F, samsung
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12/6 13:12
下に降りると、前川氏の絵と一致する石がある
前川氏の絵の右側の割れた石
2020年12月06日 13:12撮影 by  SM-G973F, samsung
12/6 13:12
前川氏の絵の右側の割れた石
17.別方向から、割れた石
2020年12月06日 13:13撮影 by  SM-G973F, samsung
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12/6 13:13
17.別方向から、割れた石
その上にあるはずの蓮華禅定(ホラ貝禅定)が見当たらない。中を通るように下ると書かれているがこの石は空間がない。この上は林道をはさんで一字観音だがそれも見当たらない。場所が違うか、林道工事で消失したか不明。
2020年12月06日 13:14撮影 by  SM-G973F, samsung
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12/6 13:14
その上にあるはずの蓮華禅定(ホラ貝禅定)が見当たらない。中を通るように下ると書かれているがこの石は空間がない。この上は林道をはさんで一字観音だがそれも見当たらない。場所が違うか、林道工事で消失したか不明。
18.南部石と19.賢石か。次図で高度620mは一致するが、屏風石と記述も有り違うかもしれない。
2020年12月06日 13:25撮影 by  SM-G973F, samsung
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12/6 13:25
18.南部石と19.賢石か。次図で高度620mは一致するが、屏風石と記述も有り違うかもしれない。
南部石と賢石周辺の前川氏図。今南部石の前から親宮道へ行く山道はなく、少し上に林道がある。林道に代替されたのではないか。
2020年12月06日 13:25撮影 by  SM-G973F, samsung
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12/6 13:25
南部石と賢石周辺の前川氏図。今南部石の前から親宮道へ行く山道はなく、少し上に林道がある。林道に代替されたのではないか。
本宮道から下に見えた無名石。禅定場ではないが、微妙なバランスで緊張感のある大石
2020年12月06日 13:42撮影 by  SM-G973F, samsung
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12/6 13:42
本宮道から下に見えた無名石。禅定場ではないが、微妙なバランスで緊張感のある大石
同前
2020年12月06日 13:37撮影 by  SM-G973F, samsung
12/6 13:37
同前
20.熊野神社滝之宮。本宮道ではかなり目立つ大石。大仏石、破軍石を探して一時これが大仏石か迷った。高度は565m付近で図と同じであるが石の特徴が一致しない。
2020年12月06日 13:47撮影 by  SM-G973F, samsung
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12/6 13:47
20.熊野神社滝之宮。本宮道ではかなり目立つ大石。大仏石、破軍石を探して一時これが大仏石か迷った。高度は565m付近で図と同じであるが石の特徴が一致しない。
大仏石、破軍石は、小森ー前川図では本宮道から脇道に入ったところにあると書かれている。
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大仏石、破軍石は、小森ー前川図では本宮道から脇道に入ったところにあると書かれている。
熊野神社滝之宮、上から。
2020年12月06日 14:10撮影 by  SM-G973F, samsung
12/6 14:10
熊野神社滝之宮、上から。
本宮道を外れ、図の通り斜面下側を探索、しばらく下ったところに大石に遭遇。これが破軍石の側面であった。
2020年12月06日 14:28撮影 by  SM-G973F, samsung
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12/6 14:28
本宮道を外れ、図の通り斜面下側を探索、しばらく下ったところに大石に遭遇。これが破軍石の側面であった。
前川著書による大仏石、破軍石。
2020年12月06日 14:38撮影 by  SM-G973F, samsung
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12/6 14:38
前川著書による大仏石、破軍石。
21.大仏石、ヤハツ石。石の上部の特徴が一致する。
熊野神社滝之宮から、本道や横道を行ったり来たりしてあきらめかけていて思いがけず見つかりめちゃくちゃうれしい。高度は540m付近で、図の565mとはずれていた。高度は八合目に近く、やや高い。
2020年12月06日 14:34撮影 by  SM-G973F, samsung
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12/6 14:34
21.大仏石、ヤハツ石。石の上部の特徴が一致する。
熊野神社滝之宮から、本道や横道を行ったり来たりしてあきらめかけていて思いがけず見つかりめちゃくちゃうれしい。高度は540m付近で、図の565mとはずれていた。高度は八合目に近く、やや高い。
22.破軍石(右)と大仏石(左)
2020年12月06日 14:34撮影 by  SM-G973F, samsung
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12/6 14:34
22.破軍石(右)と大仏石(左)
破軍石
2020年12月06日 14:34撮影 by  SM-G973F, samsung
2
12/6 14:34
破軍石
23.御簾石、この石を鎖で降りていたらしいが今はない
2020年12月06日 14:38撮影 by  SM-G973F, samsung
2
12/6 14:38
23.御簾石、この石を鎖で降りていたらしいが今はない
御簾石
2020年12月06日 14:41撮影 by  SM-G973F, samsung
2
12/6 14:41
御簾石
石が雪崩ているような奇景
2020年12月06日 14:59撮影 by  SM-G973F, samsung
1
12/6 14:59
石が雪崩ているような奇景
軽い藪をトラバース気味に歩き、本宮道に戻りに行く
2020年12月06日 15:01撮影 by  SM-G973F, samsung
1
12/6 15:01
軽い藪をトラバース気味に歩き、本宮道に戻りに行く
本宮道合流地点。特徴なし。八合目のすぐ上
2020年12月06日 15:01撮影 by  SM-G973F, samsung
12/6 15:01
本宮道合流地点。特徴なし。八合目のすぐ上
八合目。ここで15時。タイムアップ。
2020年12月06日 15:02撮影 by  SM-G973F, samsung
12/6 15:02
八合目。ここで15時。タイムアップ。
落ち葉を踏んで帰ります
2020年12月06日 15:08撮影 by  SM-G973F, samsung
1
12/6 15:08
落ち葉を踏んで帰ります
筑波山。場所探しに夢中で景色を見ていなかった。
2020年12月06日 15:17撮影 by  SM-G973F, samsung
4
12/6 15:17
筑波山。場所探しに夢中で景色を見ていなかった。

感想

筑波山は巨石に案内板があり名前が分かるが、加波山は何度も登っているのに頂上の巨石の名前を知らない。
また、加波山には禅定で巡る七百余りの参詣場所があるそうだが、何度か登ってもその1/100くらいしか見当つかなかった。

そこで、図書館の郷土資料コーナーを調べたところ、茨城県立図書館に、加波山を詳細に調べた本が前川康司氏により寄贈されており、この本の中に、秘伝と思っていた禅定場の順路の地図があり、この資料を参考に岩の名称、位置をたどることにした。

参考文献は45年前のものであり、GPSがなかった頃の労作であることに加え、石が消失したり、道が変わり踏まれていない場所があり、位置の特定は容易ではないことがわかった。加波山で夏の1ヶ月に実施される禅定に参加させていただけば分かると思うが、時間もないので、余裕があるときに図を見ながらたどってみたいと思う。
今日の探索は30枚の図の5枚だけで時間切れ。とはいえ大仏石をあきらめていたときに姿図の通りに見つけたときには感激した。

-----
以下は、前川氏の本、その他文献を読んで分かったことのメモ。

自分で調べたわけではなく、書いてあることで気になった要点を自分のために。すぐに忘れてしまうので

参考図書、
◎前川康司、加波山巻5霊場、1979.5、手書きのコピー製本
- 小森五助の1791の絵図に、大先達指導や踏査記録を整理し昭和44年から50年ごろに参拝順序を記した資料
桜井徳太郎編、山岳宗教と民間信仰の研究、山岳宗教史研究叢書6、1976
鈴木市右、霊峰加波山、1978.3、加波山神社社務所
つくば新聞 http://www.tsukubapress.com/kabasan.html

・筑波山は江戸時代500石を与えられ、一別当知足院が支配してきたが、加波山は本宮、中宮、親宮三寺院並立で支配される。三寺院は本寺が異なる。
・古代、中世の加波山神社史は明らかにしえない。独自の信仰を展開するのは近世以後、特に江戸時代中期以後。(桜井著)
・三寺院並立なので、山頂、里に加波山名の社がたくさんある。
・本宮、親宮は真壁町長岡の鎮守、中宮は八郷町大塚の鎮守。
・真壁の新しい里宮は中宮で箱根大天狗山神社が資金提供。中宮は八郷の鎮守だが東西両方に里宮がある。
・たばこ神社は八郷を信仰圏とする中宮。昭和32年。
・それぞれの神社に所属し加持祈祷を行う山先達の案内で、一般民衆が夏一ヶ月加波山中の巨石、奇岩、岩窟を巡る禅定を行う。
・加波山では禅定という言葉は一般民衆の登拝する夏期の修行に限られて使われる。
・禅定場の地図は小森五助、大塚久右衛門によって1791年に作成された。その後信仰圏の拡大が図られる。文化文政の町人文化の最盛期の頃。
・禅定の成立は布教、財源確保のためがひとつの側面で、幕府の祈願所として繁栄した筑波山より、加波山が江戸中期に禅定場を整備し、活発な信仰を展開した理由のひとつと考えられている。

・霊場は、1395年熊野の天台宗の僧侶を招き、熊野吉野大峰に擬した霊場がつくられた。中興開山のこの僧、源海上人は筑波山と同一。
・霊場(禅定場、岩)は三社で別の霊場を持っているわけではなく、共通している。ただし、名称が異なるところがある。
・伝承は行者の間でも秘密にされ、弟子にも順序を変えたり抜かしたりして伝授されていた。一般に開放されたのは江戸期小森五助の後。
・江戸時代にあっても、石材として消失したものもある。秘伝で知られていなかったことも理由。
・三尊石は釈迦、弥陀、薬師を示す。
・加波山行者は、強力三年、水くみ三年、清掃三年で十年修行する。それまでは霊場の案内もできないし、先達の部屋に入ることが許されなかった。
・岩屋とあるがほとんどが岩窟ではない。滝とあるがほとんどが水のないもので雨天には滝になる。

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