【武奈ヶ岳】三日月🌙と太陽☀️と
- GPS
- 04:50
- 距離
- 8.6km
- 登り
- 1,008m
- 下り
- 1,008m
コースタイム
- 山行
- 3:48
- 休憩
- 0:57
- 合計
- 4:45
天候 | 晴れ→曇り→晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
葛川市民センターの駐車場 |
コース状況/ 危険箇所等 |
人気・定番の御殿山コースを往復 (帰路は細川尾根を下山するつもりだったが、残雪の急坂尾根は滑り易そうなので敬遠した) |
写真
感想
今日は午後から所用がある。そして夜は大河ドラマの最終回を観るのに備えなければならない。よって早朝の山行をすることにする。
天気は下り坂で今夜から寒気が入って来そうだが午前中は好天の予報。先日に引き続き御来光に期待して、今回は武奈ヶ岳に登ろう。
大津市の日の出時刻は6時50分である。最短ルートの葛川坊村からの御殿山コースで行こう。帰路は細川尾根を下るつもりで細川休憩所に折り畳み自転車をデポした。そうこうしている内に坊村をスタートするのが4時40分になった。日の出より少し前に山頂に着きたいのだが、果たして2時間で登れるだろうか⁉︎
地主神社の前から明王院を通り過ぎ、九十九折の登山道をひたすら登ってゆく。漆黒の闇の中だが不思議と恐怖感は無い。
だが斜面の上の方を見ると暗闇の森の中にキラリと光るものがある。気持ち悪いしあまり見ないようにする。恐らくヘッデンの灯りに照らされて鹿の目でも光っているのだろう、ということにしておく。
登れども登れども九十九折の急坂が続く。一旦平坦になる所までこんなに長かっただろうか。
そして登れども登れども先ほどのキラリと光る眼が同じ方向から私を見つめている。何だろう?何なんだ!
思い切ってよく目を凝らして見てみる。すると闇の中からじっと私を見つめていた眼は、植林の樹々の隙間から時折り覗いていた三日月だったのだ。
にっこり笑った笑顔の口のような三日月🌙。
三日前の綿向山では半月を見たのに今日はもう三日月。早いね。
絢香の「三日月」を口ずさむ♬
♫ずっと一緒にいた 二人で歩いた一本道
二つに分かれて 別々の方歩いてく♪
ずっと一人で歩いてきた登山道は、夏道・冬道の分岐で二つに分かれる。今のところ道に全く雪は無いが夏道の谷間やトラバース箇所に雪があれば暗い夜道では厄介なので冬道を選択する。
♫君がいない夜だって
そうno more cry もう泣かないよ
頑張っているからねって 強くなるかねって♪
誰もいない夜の登山道だって、
そうno problem ! 寂しくて泣きそうだけど慣れてるよ。ホッケ山だって綿向山だって。
冬道に雪はほぼ無し。だが昨日までにたくさんのハイカーが歩かれたであろう尾根道は泥濘んでズルズルだ。ヘッデンの灯りを頼りに滑らないように足元に気を配りながら必死に登る。なんせ靴やズボンを汚したくない。
頑張ってるからね〜ウリさん、強いもんね〜
♫君も見ているだろう
この消えそうな三日月
繋がってるからねって 愛してるからねって♪
誰も見ていないだろう。
嬉しがって綿向山に引き続き2匹目のドジョウに期待して、また朝駆け登山に来たウリさん。今日はダメのようなのだよ、恥ずかしい。
そう夏道・冬道が合流する広地に這い上がる頃には周囲にはガスがかかりはじめてきたのだ。
先ほどまで澄み渡っていた空は何処へ?鮮やかな三日月は何処へ?
この消えそうな三日月。武奈ヶ岳に着くまで快晴が繋がってくれよ〜!愛してるから〜! 誰を?
御殿山に到着すると東の空が明るくなってきているのは分かるのだが、明らかに天候は悪化している。
琵琶湖の対岸、茜色に染まった鈴鹿の峰々の上空から昇る朝陽に照らされて、湖の上に光の道が現れる美しい風景は諦めざるを得ないだろう。
御殿山からはワサビ峠へ一旦下る。この急な下り坂には踏まれてガチガチに凍った雪が多く残っている。ここでチェーンスパイクを装着した。
そしてワサビ峠付近がこのコースで最も雪が多かったのだが、西南稜を辿りはじめると登山道にはやはり殆ど雪は無くなる。すぐにツボ足に戻す。
武奈ヶ岳山頂へは6時40分に到着した。
ちょうど2時間だ。ご来光時刻より10分早く着いた。だが残念ながら完全にガスの中。五里霧中である。風も強い。気温は比較的高いものの流石にじっとしていると寒い。
すぐに下山しようか迷ったが、せっかく温かいお湯を持参してきているのでコーヒーを淹れてパンを齧りながら少し待ってみる。
と、少しだけ周囲が明るくなったかと思ったら薄っすらと太陽が顔を出したのだ。ちょうどカラ岳の上あたり、すでにかなり昇っている。
次第にガスも取れてきて、四方の峰々が姿を現し出す。風景が明瞭になる。そうなると自分が今、比良山系の一番高い峰の頂に立っていることがようやく理解出来るようになる。
良かった。決して抜群の眺望とは言えないが、辛うじて早朝ハイキングをした甲斐があったと感じる事ができた。
待ってみるものだなぁ。そしてやはり山は登ってみなければ分からないものだ。
空はすっかり澄み渡りはじめた。だが、あの三日月はいったい何処へ行ったのだろう。ガスの中に入ってからは見失っていたのだが、あるべき方向をいくら探しても見つからなかった。
山は不思議だ。そして何処までも魅力的だ。
そう想った。
♫三日月に手をのばした
君に届けこの想い♪
下山後、ヤマレコアプリに手を伸ばした。
皆さんに届け、この想い。
ウリさん、こんにちは。
武奈ヶ岳へご来光登山ですね。気温が高いからガスの確率も高いでしょうけど、さすがウリさんご来光を拝めたんですね。山頂に着かれた時はガスに包まれ落胆もあったかもしれませんが、太陽が顔を出したときの感動は想像できそうです。
鼻歌が新しくなってる… 聖子ちゃんじゃないんですね。
山頂まで2時間? 凄いですね〜 私は3時間を軽く越えちゃいますから。
ののさん、
ガスの中の山頂で諦めかけたとき、ぼんやりと太陽が現れ出して、その後は一気に青空が広がりました。霞のある眺望ではありましたが、それはそれで幽玄な雰囲気で良かったです。なんとか格好がつきました😅
実は一週間ほど前にyamanekoさんが同じ御殿山ルートで御来光ハイクされており、そのレコの風景写真が素晴らしかったもので、影響を受けて同じことをしてみたのです。
その日その時々で山の印象は違って当たり前なのですが、それより何より驚愕だったのはyamanekoさんのスピードです😳1時間45分で登り、1時間で下山ですよ、真似できませーん🤣
これまでに多くの山にご来光登山をしてきたつもりなのですが、確かに天候によるご来光の違いの大きさに驚きますね。どころで、別の機会にご来光登山されると、思いがけず今回の山行に別の魅力を見出すことになるかもしれません。それは雲に霞んだ幽玄な朝陽かもしれませんし、雲烟の戯れかもしれません。あるいは全く違って春を待つ西南稜の景色かもしれないし、霞みに包まれた山頂の空気かもしれません。それを見出すのはウリさんなので、私には分かりませんが・・・「その日その時々によって山の印象が違って当たり前なのですが」山の魅力はまさに一期一会と思います。
それにしても道のコンディションの違いには驚きますね。私が往復した日は下山した時までガチガチに凍結しておりました。それは泥濘んだ道ではスピードは出ないでしょう。
でも、よく思うのですが、スピードと引き換えに失うものがありますから。私がスピード・ハイクをしているのは多くの場合、単に仕事に間に合うためにそうしているのに過ぎないのです。
ヤマネコさん、コメントありがとうございます。
数日前の綿向山の朝と同様に、自宅を出て坊村に着いても月夜に星空でしたので、澄んだ美しい御来光を期待していたのですが。
この日は気温が高かったことと、北から寒気が押し寄せつつあることで、ガスや霞が発生し易い状況だったのでしょうか。
しかし山頂では諦めかけていたお日様が、霞雲の中からぼんやり現れたかと思うと、一気に空が晴れ渡りました。たまたま雲が流れるタイミングだったのか分かりませんが、私には太陽の力強い光と熱が雲を追い払ったかのように思われ、幼い頃に読んだ「北風と太陽」というイソップの童話を想い出していました。
まさに、一期一会の瞬間だったと思います。山の不思議さと魅力を改めて実感した次第です。
帰路で時間を要したのには、すれ違うハイカーさん達が都度口々に「上は雪はどうでしたか?」とお聞きになられるので、お応えしながらのんびり下っていたのもあります。
「残念ながら御殿山からの下り以外は殆どありません」と10回以上は申し上げたでしょうか😅
その比良にも今朝までに再び雪が積もりましたね。青空の下で白銀のように輝く権現山〜釈迦岳の稜線を眺めながら仕事が手に付かない一日を過ごしています😁
あの峰々にスピードハイクではなく、ゆっくり訪れたいものです。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する