別山敗退・夜活アドベンチャー
- GPS
- 05:43
- 距離
- 32.4km
- 登り
- 1,466m
- 下り
- 1,453m
コースタイム
天候 | 時々小雨・強風 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年03月の天気図 |
アクセス | |
コース状況/ 危険箇所等 |
#除雪は市ノ瀬手前スノーシェッドまで #チブリ尾根取付き付近は多分もう雪切れしてそう #林道を進んで1100mまで雪はまだ繋がっておりここからは雪豊富 |
写真
感想
こんな天気予報の日に山へ行く人はいるのだろうか。いるのだ。6~9時頃から雨が降り出すならその前に下山すればいい。ということで先生と2人で別山へ。0時発。今日も元気に風嵐ゲートからヒルクライムが始まる。さすがに自転車筋ができていないので2日連続ヒルクライムは脚にくる。昨日、板を市ノ瀬にデポしておいてよかった。荷物は軽いので少しはマシだ。今日は2,000m超えの稜線では風速30m/s近いらしい。下界でも既に暴風でしんどい。先生は板が風に煽られてもっと大変そうだった。
昨日と同じルート取りでチブリ尾根夏道の北の方の雪付きが良い尾根を登っていく。今日も月は明るく、ほんのり照らされるブナが美しい。曲池を過ぎて尾根に出ると予想通り風ヤバ。風は良いとしても1,500mで視界真っ白はキツい。御舎利手前のカチカチもヤバかろう。ここまでか。よっしゃ、体力作り出来たことだし降りるべ。先生の決断は早い。安全第一。ここ最近ナイタースキーが続くなあと思いながらシールを剥がしてヘッドライトの光量をMAXにして滑り出す。なまらよい、なまらよいではないか。昨日の高温で雪はシャバシャバに緩んでいる。障害物の少ない快適なブナ疎林。斜度も良い。夜スキーは写真が撮れないのは痛いが滑り自体は特に影響無い。これで明るかった120点だな。尾根取り付きから夏道合流まで標高差500mか。この尾根を何往復もするだけでめちゃくちゃ気持ちよくトレーニングできそうな気がする。ブナ林最高。プチ冒険をしながら市ノ瀬に戻ったら薄明るい空の下快適ダウンヒルで風嵐ゲートへ。6時間の朝練だった。山は行ってみなけりゃわからない。悪天覚悟で間違って晴れる日もあるが当然こういう日もある。しかしこういう日を積み重ねているているからこそ晴れを拾うことができる。
今日が最後の本州での山登りだった。先生、また会う日まで。1月の立山遠足のときはマイル使って行くので呼んでください。
「じゃあな、死ぬなよ」「はい、先生も」
山屋の別れの挨拶は短い。
今日は本来剱岳大窓周回を予定していたが早々に悪天予報で中止、かみさんと久しぶりに旅でもと考えていたがパクが来週北海道へ帰るので悪天承知でパクと別山赤谷滑走へ行くことにした。今年は雪が多いので今なら御舎利山から赤谷を下まで滑れる可能性があるとふんだ。
雨が降り出すのは9時頃から、山はもう少し早いかも知れない、深夜0時白峰チャリ発で雨が降る前に降りてこよう。0時少し前に風嵐ゲート発、今日は向かい風がメチャ強い、押し戻されて反対向きになる場面もあった。それでも体力作りと割り切ってガシガシ漕いでいく。チャリは市ノ瀬手前のスノーシェッドまで使えてもう楽勝気分、ここからスキーでガシガシ、今日もチブリ尾根取付き登山口はスルーして林道を先に進んで1100m地点から曲池を目指し直上する。
鉄製の橋を2つ渡り1100m地点に着くとそのままズンズン登り上げる。雪は多い、暗闇の中ゴーゴー風の音が時折響く、曲池を過ぎて稜線に登り上げると想定通り南風の激しい洗礼を受ける。しかもガスガス、雨も降り出す。まあ十分体力作りはしたのでここで終わろう。無理して別山をピクることもないだろう。僕は先日、パクも昨日ピクッてる。
稜線1600m地点でシールを剥いで闇夜の滑走、ライトをマックスにしてハイスピードで落ちて行く。あんまり快適なのでGPSも見ずに落ちていくと後方のパクからコースがずれていると、たしかに尾根の反対側に入っていた。このまま下って岩谷俣谷川まで降りても帰れるが下部に巨大堰堤がいくつもあり厄介なので登り返すことにした。100mほど登りシールを剥いだが夏道復帰はまだ少し厄介なのでこのまま沢を下降することにした。この沢なら堰堤を過ぎた河原に降りられる。
ガンガン沢を降りていくと雪が切れてきたが残り標高差50mほどなので板を担いでツボで河原へ、河原からはまたスキーが履けて無事に市ノ瀬へ、まだ真っ暗でゴンス、チャリデポから暗闇林道をぶっ飛ばして白峰へ6時前に到着、ようやく白んできた。今日は夜活山行であった。
まあパクの最後の本州末、記録にはならないが記憶に残る山行となった。パクの本州三年間、これほど本州の山を登り尽くした山屋もいないだろう。まさにモチベの塊であった、パクに拍手!北海道でも頑張ってほしい。
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