GW猛吹雪の槍ヶ岳(穂先は断念)
- GPS
- 18:14
- 距離
- 38.4km
- 登り
- 1,794m
- 下り
- 1,585m
コースタイム
- 山行
- 4:23
- 休憩
- 0:27
- 合計
- 4:50
- 山行
- 6:17
- 休憩
- 0:37
- 合計
- 6:54
- 山行
- 5:22
- 休憩
- 0:29
- 合計
- 5:51
天候 | 雪のち吹雪のち晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
上高地バスターミナルまでシャトルバス(片道1300円) |
コース状況/ 危険箇所等 |
<上高地〜横尾> 上高地からすでに雪模様でしたが横尾までは特に問題なし。 <横尾〜槍沢ロッヂ> アイゼンは付けませんでしたが積雪により滑りやすい部分もあり慎重に。 <槍沢ロッヂ〜槍ヶ岳山荘> 積雪が多く大曲を過ぎた辺りからはひざ下くらいの雪量。 |
その他周辺情報 | さわんどの駐車場エリアに日帰り温泉等複数あり。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
長袖インナー
ハードシェル
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
アウター手袋
予備手袋
防寒着
雨具
ゲイター
ネックウォーマー
バラクラバ
毛帽子
着替え
靴
ザック
サブザック
アイゼン
ピッケル
行動食
非常食
飲料
水筒(保温性)
ガスカートリッジ
ライター
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
ファーストエイドキット
日焼け止め
ロールペーパー
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ツェルト
ナイフ
カメラ
ポール
ヘルメット
|
---|---|
備考 | 出発前日にザックを大きいものに変えた際、確認不足でザックのレインカバーが入っていなかった。悪天候が良そうされていて装備品チェックリストにも載せていて、チェックがしてあったのに、ザックを変えた際、いつも入れてあるつもりで再チェックを忘れるという大失態。 |
感想
今年のGWは槍を登ろうと決めて計画を練っていました。
残雪期で初めての槍ということで安全の為、テントはやめて小屋泊に。
槍沢ロッヂと槍ヶ岳山荘を予約して天気予報とにらめっこしていました。
連休が近づくにつれ天気が微妙な予測。
最終的に出発前日の段階で4日は良さそうながら2日、3日が悪そう。
小屋に電話して様子を伺い、状況で宿泊の変更を相談しました。
結局、槍沢ロッヂまで行ってみて、天候で翌日の予定を決めることに。
5月2日、さわんどから上高地へ向かうバスの中で既に雪。
上高地から槍沢ロッヂまではずっと雨交じりの雪の中となりました。
それでなくても単調な長い道程なのにテンションも下がる。
槍沢ロッヂは雰囲気もよく食事もおいしくてゆっくりくつろげました。
天候等の案内もしていただいて、翌日吹雪く前にどこまで行けるか
という感じでスタート。
大曲付近までは天気もよく、気持ちのいい雪歩きでしたが
大曲からは天候も悪化し、積雪も多いので一歩一歩が重い。
殺生ヒュッテを目指して登って行く途中で風雪となり
上部からは引き返してくる方もちらほら。
途中までは後続も10人ほど見えていたのが
殺生ヒュッテ付近で振り返ると1名のみに...
前方も少し先を登る2名しか見えない。
その前後4人がくっついて、残りの数時間、吹雪の中を進むことになりました。
その際、先頭を歩いていたベテランの方が的確なルート選択とラッセルを
1人でやってくれたおかげで後続3人は本当に助かりました。
ラッセル泥棒とはまさにこのことだな、と思いましたが
自分の未熟さを甘んじて受け入れ付いていくことに。
最後の急斜面を登り切ると小屋の前は猛烈な風。
小屋へ逃げ込もうと急ぐも玄関の引戸が凍り付いて開かない。
なんとかこじ開けて逃げ込み、中の暖かさに安堵しました。
結果的にたどり着けたとはいえ、かなり他力本願な部分もあり
反省しきりの強行軍となりました。
体力的には限界ではなかったものの、あまりのコンディションの悪さに
一歩間違えば心が折れそうな状況に危険を感じました。
ここまで悪天候すぎて目の前にある槍の姿は見えず
翌朝起きて朝食前に初めて槍の穂先を見ることが出来ました。
風は強かったものの外は晴れ渡り、素晴らしい絶景。
しかし、槍自体は積雪もすごく風もあるので
とても自分ごときには登れる状況ではなく一目見て登頂断念。
また夏山シーズンに来て登ることにしました。
そうと決まれば早々に下山。
下山途中、殺生ヒュッテ付近から続々と登ってくる方々とすれ違い。
昨日とはうって変わって素晴らしい天気で暑い。
登りで見られなかった景色を何度も振り返って眺めながらの下山となりました。
この天気じゃ帰りのバスが混みそうだなと休憩も最小限で下山。
上高地も観光客でごった返していたので急いで正解でした。
13:30の臨時バスに乗れて、高速4時間で自宅に6時前に到着。
朝まで槍にいたのが夢のようです。
ともかく、今回はいろいろと勉強になるとともに反省もある山行でした。
それでも、山荘から今まで登ってきた山々の絶景を眺められたのは
本当に最高の経験となりました。
最後に、宿泊した同日別ルートから登られていた登山者3名が遭難し、
1名は槍ヶ岳山荘に収容され、翌日朝ヘリで搬送されていきました。
のちに3名が亡くなられたとニュースを見ました。
大変残念です。ご冥福をお祈り致します。
3日間の様子をまとめた動画です。
臨場感あふれる記録と写真に感激、2009年10月の穂先敗退を思い出しました。槍平から新雪を踏んで山荘に入った夜、強風、翌朝は猛吹雪で、稜線ではピッケルを雪面から抜いた瞬間に飛ばされる状態。下山も気が抜けませんでした。
コメントありがとうございます。
想像するに大変な状況でしたね。
ご無事でなによりです。
今回私たちは時間もまだ昼過ぎで、登り切ったところが小屋なので、稜線は暴風雪とはいっても小屋に逃げ込めば済む状況でした。
遭難された方々はもっと遅い時間に飛騨乗越を越えて来ていて、晴れていればすぐそこなのに、何も見えず絶望的な状況だったのではと想像できます。
ちょっと状況が違えば、その方々とこの朝一緒に写真を取り合っていたかもしれないと思うとやるせない気持ちになります。
結果無事だったことに慢心せず、この経験を生かしていかねばと今は思っています。
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