熊野古道:大辺路(周参見P〜馬転び坂〜長井坂〜見老津駅)【紀南、和歌山県】
- GPS
- 03:40
- 距離
- 11.9km
- 登り
- 611m
- 下り
- 593m
コースタイム
- 山行
- 4:18
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 4:18
周参見駅前P 1043 ― 国道42号合流点 1046 ― 生コン工場 1055 ― 展望ベンチ 1111 ― 林道合流点1129 ― 国道42号 1134 ― 西浜(長井坂への入口) 1135 ― JR紀勢本線の脇 1140 ― タオの峠下の車道合流点 1155 ― 和深川王子神社 1212/昼食/1230 ― 長井坂西入口(和深川上り口) 1245 ―JR双子山トンネル上部 1249/1253 ― イノブターランドからの道合流点 1304 ― 上り口から2.0km 1323 ― 上り口から3.5km 1343/1348 ― 上り口から4.0km 1358 ― 長井坂東口(見老津上り口) 1408 ― 見老津海岸 1412 ― 見老津駅 1415
(見老津 / 周参見、1435 / 1444、JR)
周参見駅 1456 ― 1459
● 行動時間 3:32+0:03=3:35
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 自家用車
(和歌山市内=周参見駅前駐車場) 周参見駅前P―馬転び坂―長井坂―見老津駅 (見老津駅=周参見駅) 周参見駅―周参見駅前P (周参見駅前駐車場=和歌山市内) ●登山口へのアクセス ○周参見駅 ・JR紀勢本線の普通列車、特急くろしお、いずれも停車する ・駅を出て左手に進むと町営駐車場がある。現状料金は無料。機械故障につきとなっているが、長らくその状態のように見える ○見老津駅 ・JR紀勢本線の普通列車で行く。付近に駐車場はないので、電車で行くべきかと。普通列車の本数は少ないので、一本逃すとたいへん (いずれの記述も2021.9現在) |
コース状況/ 危険箇所等 |
○周参見駅〜馬転び坂〜国道西浜 ・周参見駅から10分程度は車道、国道を歩く。砂利工場のところで案内に従って小道へと進む。JRの線路下をくぐる直前に右斜面への入口がある。「大辺路」と案内が出ているので、それに従う。そこからが「馬転び坂」 ・一気に登ると山頂部は展望のよい歩きやすい道。林の中を一気に降りると細い作業道にまず出る。それを降りていくと再び国道に合流する (いずれの記述も2021.9現在) ○国道西浜〜タオの峠〜和深川〜長井坂西入口(和深川上り口) ・国道と車道を行くがタオの峠付近には熊野古道が残っている ・あとは車道を歩くが、クルマ通りは少ないのであまり不安はない ○長井坂(西入口〜東入口)、〜見老津駅 ・斜面のジグザグを登っていく。斜度が落ち着くとイノブターランドからの道との合流点 ・そこからはなだらかな山上の道。ずっと木立の中だが、ところどころで海が見える ・最後は一旦車道と交わった後、急な落ち葉斜面(小尾根)を降りていく。JRの踏切脇にひょっこりと顔を出す ・そこからは国道をほんのわずか進むと見老津駅 |
その他周辺情報 | ●買う、食べる ・周参見駅近辺には、食堂を名乗る店もあるが、営業時間は不詳 ・周参見駅、見老津駅いずれの周辺にもコンビニエンスストアも見当たらない ・周参見駅の中にはコーヒー店が、見老津駅には雑貨屋(飲料もあるようだ)がある ●日帰り温泉 ・見老津から江住に向かうと「望海の湯」がある。ほかにも日置川にはスパがある。また言わずと知れた温泉地白浜も近い (2021.9現在) |
写真
感想
紀南に行きたい用事もあり、大辺路を目指した。
周参見駅の駐車場に駐め、馬転び坂へ。今日は快晴、暑いくらい。海が近いこともあって夏のようだ。
国道42号をしばらく歩いて海に見とれているうちに馬転び坂の入口。採石工場の中に入っていくように小道へと進む。JRの線路下をくぐる手前の斜面に小さな段付けがあり、その入口に「大辺路」と丁寧な手作り感のある標示が建っている。
急な坂道を登っていくと、展望が開け、平坦な道取りに変わる。海がきれいだ。抜けるような青い空。夏のようだ。こちらに来てからようやく晴れ渡る空の下で海を見たが、伸びやかな太平洋には青空がよく合う。
手待ちの地図の道を外れるが「大辺路」の看板が導いてくれるので、そちらに従っていく。それにしても丁寧に手入れがされている。迷い道ごとに閉塞処理がなされ、「大辺路」看板が建てられている。
下りとなり、ほどなく鉄分を帯びた赤っぽい流れを下る。すぐに車道に顔を出す。その時点ですでに海が目の前に広がっているが、眼下の国道への落下物を避けるためなのか、高いネット柵に仕切られており、ネットの網目越しにしか海を鑑賞できない。
そのまま海へ、ではなく国道へと降りていき、ちょっとだけ国道を進むとコミュニティバスの西浜バス停付近に「長井坂」の案内標示が建てられている。それに従い、脇の車道へと進路を変える。
いかにも古くからの道を進むとやがてJR紀勢本線の線路脇となる。何の区切りもなく小道と線路が並んでいるのもローカルならでは。線路を見ると、「双子山」を案内する標示が見える。周参見駅と見老津駅の中間に位置する「双子山信号所」のことだ。鉄道ファンにはなじみのある“信号所”だが、通常は駅名標もない場所なので、名前を人が知る機会は多くない。それだけに、文字になったものを見ることは希だ。
そのままタワの峠へと登っていくがサミット手前で古道が分岐する。この道路とは並行しているが、いかにもの古道のほうへと進む。土の道を行くと境界石なども目にすることができた。
峠を下りて、再び細々とした車道に合流。さらに先へと進む。ちょうど和深川の集落だが、家があまりにも少ないので、集落の感じはない。この道沿いにまばらにあるのみである。集落の最後、町外れくらいのところに「和深川王子神社」がある。そこで昼食とした。
昼食ののち、目の前の紀勢本線の列車を調べてみると、まもなくやってくることがわかった。神社の先、手頃なところでカメラを構える。久しぶりに鉄道写真撮影だ。しかし残念ながら、ケーブルが電車と重なってしまった。相変わらず見渡しが悪いと思う。
「丸山の掘割」なる切り通しを覗きつつ、先へ。いよいよ長井坂となってJRの双子山トンネル上まで来たところで電車の音に気づきここでも撮影。といっても電車の断片しか見えていないが。それにしてもよく電車に遭遇する。結局この区間を歩ききる間に4本と遭遇したことになるのだが、一日の運転本数を考えると、これはよほどの電車遭遇確率だ。
そこからは、ジグザグを切りながら高度を上げていく。標高200mを越えたくらいで上りは収束し、イノブターランドからの道との合流点となる。そこからは中層の灌木が薄く連なる木立の中を木漏れ陽を感じながら歩いて行く。足下は落ち葉が積もっているが、締め固まっている。結構人通りはあるようだ。
0.5kmごとの標示を時間の目安に先へと進む。電車の時間があるのであまりゆっくりはできない。山の地図に記載の時間通りならば、電車には間に合わないことになる。そんなこともあり、山頂部はせっせと歩いた。ここは木立の中だが、時折美しい太平洋を覗くことができる。
気づかないうちに高度は300mを越えた。その辺りで体にも感じるほどのサミットを越え、下りに転じる。やがて林道が併走し、いったんは林道に載るが、すぐさま離れて再び落ち葉の急坂となる。木立は薄いがなかなか海は顔を出さない。足下の紀勢自動車道のクルマの音などはよく聞こえるのだが。
木漏れ日と一緒に海も見え始めた頃に廃屋が現れる。ちょうどその上方からは、眼下に見老津駅が望める。山登り中に、これほど近い距離で駅を見下ろすことができるのも珍しいのではないかと思う。
そこからはほどなくで車道へ。ちょうどJRの「見老津第二踏切」の脇に出てくる。踏切を渡り、駅へと向かう。
途中で海に降りてみることに。こうすれば、今日は海抜0mからのチャレンジだったことになる。なかなかできないことでもある。
高速完成に伴い、通る車もほとんどない国道42号を横切り見老津駅へ。無人の閑居だ。乗降も一日あたり10人程度の過疎駅だ。この駅には「のんびり屋」という雑貨屋さんが入っているのだが今日は臨時休業とのこと。来たのはこれが初めてではないのだが、なかなか店が開いていることがない。
駅の中には「サイクルトレイン」の案内がでかでかと貼られている。自転車をそのまま電車に持ち込めるサービス。なかなかのアイデアだ。
やってきた紀伊田辺行きの電車の乗客は、当方を含めわずか3人。ひとりは自転車持ちだ。
確かにこれだけ空いているならば自転車呼び込みは面白いことだ。試行とのことだが、続くと面白い取組みだと思った。
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