のさばる藪をなんとする！
藪の枯れるを待ってはおれぬ！
お上の整備も当てにはならぬ！
今日も独りで藪を漕ぐ…南無阿弥陀仏…
彡(〇)(〇)クワッ!!
　
皆さま御機嫌よう…
今回は2度の下調べ、今倉絡みを含めれば5度の下積みの汗と汗と汗の結晶である、今倉経由、安平路山北東尾根と越百川の一部下降の周回山行となります…😚

……なに？今倉ってなんぞ？
……安平路山北東尾根って歩けるのか？
……TDNハイカーが沢屋の真似事出来るの？
ですって？

そのための下調べなんですがね…

今回も行きも帰りも頼りになるのは僅かなアニマルトレイルのみ、季節的に笹薮が元気ビンビンでそれすら覆い隠し、数多の倒木が笹目を乱す…
笹藪ビンビンですよ神…

藪漕ぎwwが好きだと仰る方々の幻想を粉々にぶち壊してくれる地獄がこの一帯にはございます♪
深南部の藪なんぞ軽く凌駕する笹薮の暴力に心を複雑にへし折られたわたくしの苦しみをご想像頂ければ幸いです…🥵
　
◆◆初日・サタデーブッシュフィーバー編◆◆　
という訳で…前貼り…もとい前置きが長くなりましたが、直前まで雨予報に翻弄されて辛うじて土日の天気が安定したので、少々遅くなりましたが5時20分にいつもの発電所前のゲートから出発します♪
林班図に記載された破線作業道を追うように高山へ続く北東尾根へと取り付きます
取り付き始めは葛籠折れで不安になるくらい左右に振られますが、無事尾根に取り付けました…
まだ笹は無く、作業道上に被さった枝を躱したり払ったりしつつ植林帯を順調に高度を上げていきます
びっくりするほどはっきりと道が残っているのは動物さんたちが維持管理してくれているおかげでしょう♪
高山目指して順調に尾根を進みますが、比高50m程手前で何を思ったのか、巡視用のトラバース道へ進路変更…しかも道のルート詳細を持ってきてない…😨
…結果、道なき笹藪のトラバースに無用な苦労を強いられ、高山の南コルに辿り着く
そこから先の尾根はここまでの植林帯の快適道に反して、猛烈な笹藪に覆われてました…😱ギャワー
トレイル不明瞭、腰丈〜胸丈の笹の密藪に開幕から苦しめられます…
浦川へ下りようかと考えながら「今倉」への本尾根に合流…
あとは写真のコメを参考にしてください…😅
そこからのコース概要？

「そんなものは無い」by関羽
「世の中なめるんじゃねえ！」by張飛

去年の初頭に歩いた時とはまるで違う笹の密度、倒木…
前も後ろも左も右も、あるのは笹藪…
退くも藪、進むも藪…それだけで十分な説明ですとも…
ええもう、この時期にルート外の藪漕ぎをしている自分をぶん殴ってやりたいですね…
一般道の藪道を歩いて、藪漕ぎが楽しいとか仰る方々にも是非歩いてもらいたいですね…

「藪漕ぎがお好き？結構。では、ますます好きになりますよ。さあさあ、どうぞ。
笹藪のバリルートですよ。……楽しいでしょう？んあぁぁ、仰らないで(ry」

…一向に進まない距離に虚無りながら「今倉」に到着、そこからもゾンビのように笹を掻き分け掻き分け進む…今倉から一旦100m程下降してからの400mの藪の登り返しは脳が破壊されます…トレイルは当てにできず、登りでは10m登っては立ち止まる、50m登っては座り込む…一般道まであと○○mと自分に言い聞かせる…

一般道が近くなると、漸く笹が大人しくなれども、既にメンタルもフィジカルも限界ギリギリチョップ…😭
這う這うの体で一般道に合流し、本日のお宿、安平路避難小屋を目指す…
下り基調で藪っぽさも無く、快適なトレイルだが、ここまで登りの筋肉を酷使してからの下りでハムからアキレス腱までバッキバキに引き攣り悶絶…
芍薬甘草湯で宥めつつ、小屋に転がり込む…
水を補給し、集ったマダニを駆除し、入念なストレッチとマッサージを繰り返し、まんじりともせずに夜が更けていく…

だけど〜るるるる〜…
るるる〜るるる〜るる〜…
明日はきっと何かある…
…明日はどっちだ…

◆◆2日目・ニチアサブッシュタイム編◆◆
ひとりでヤブコギ♡MaxHeart…
夜が明ける頃に眠気が襲ってくるのは平壌運転ですので、眠い目を擦りながら朝餉を軽く食べ、出発準備…幸いにも朝飯が食べられない程の疲れは取れたようです…
しもつかれは流石に食べる気にはなれませんがね…🤮

本日は安平路山北東尾根の下りがメインとなる…まぁ、間違いなく藪尾根だろうが、下りなので昨日程苦しむことは無いと思いたい…😦
この付近、昨夜は雨が降らなかったようですが、朝露バッチリで安平路山に行くまででびっしょりになる事確定です…
天気は良くなることも確定ですが、笹が渇くのを待っている余裕は無いので濡れ漢上等で出発します

安平路山までは左右の笹が少々煩わしい所もありますが、道は広く迷うような所も無く、無問題で到着♪…CTと同じか少し掛かったのは本番への体力温存と思って下さいませ…😑
幸い、安平路山まで誰にも会わずに済んで、ここから先は5000%私一人！
wktkしながら北東尾根の藪へと飛び込みます
この尾根、2057pまでは緩やかでアップダウンが多々ある藪漕ぎを強いられます…
特に途中途中の小丘は藪の密度が凄く、僅かなアニマルトレイルも消えていました
緩やかな区間だけでなく、数十m程ですが強烈な勾配での藪漕ぎがあり、これは登りで使うと地獄を見る奴だな、というのが感想です…
……うん、まぁ、こんな尾根を下りだろうが登りだろうが、歩く人がこの先いるかと言われれば…ねぇ？😅
藪漕ぎをするうえで鍵となるアニマルトレイルですが、安平路山頂から50m程は広尾根という事もあって笹の勢いがかなり強く、あるとは思いますが見つけるよりも尾根芯を外さないように強引に下ったほうが良いです…
その内、トレイルの断片が出てきますが、倒木を躱したりであちこちに錯綜しているようです…2270mの小丘手前のコルで一旦藪が途切れ、苔むしたゴーロ帯を少し登ると笹の無い原生林の小丘に出ます
直ぐに脛丈程の笹が始まりますが、尾根筋に沿ったトレイルが出るのでこれを慎重に辿りつつ猛烈な笹藪の中を歩きます
ちょいちょいと倒木で道が塞がれ、枝で周りの笹が覆い被さってトレイルをロストしますが、躱しやすい方向かつ尾根芯を外さないように心がければ大概はトレイルを拾い直せます…
2150m付近で尾根が狭まると藪も少し大人しくなり、トレイルもかなりしっかりしたものになります
ここから2057pまでの地図上で右側の崩壊が尾根の際に掛かってきているところがこのコースの核心になります
等高線に表示しきれない小さな岩棚や密生した灌木がナイフリッジに近い尾根芯にあるので、トレイルを頼りに左側を下巻きするところが何度もあります
1本のトレイルばかりを追うと、どんどん下に行ってしまうこともあるのである程度のルーファイが求められます…

右崩壊地際を抜け、少し進むと今度は左に砂礫状の緩崩壊地を見ながら灌木を頼りに数mの岩棚を攀じ登ります
トレイルは緩崩壊地をトラバースしてますが、二足歩行生物では尾根芯に復帰する時点でかなり危ないムーブを強いられるので大人しく尾根芯を行きましょうね…
岩棚を攀じ登ると崩壊地の真上、尾根を侵食している部分に出ますが、ここはかなり危険な状態になっており、尾根上の立ち木と根っこ、大岩が絶妙なバランスで乗っているような状態で歩けばゆらゆら…
うっかり立ち木にモーメントを掛けようものなら連鎖で崩れてしまいそうな状態です…
そろりそろりと危険地帯を越え2057Pの樹林帯に逃げ込めば核心部も終了♪
そして緩やかなアップダウンもここで終了♪
後は越百川まで下りオンリーの快適尾根下りになる…筈です！

2057Pからの下りは予想以上に笹が大人しくなり、トレイルもはっきりとしており、ここまでのタイムロスを補うが如く、快適に下れます♪
このまま越百川まで一気呵成…という訳には行かないようで、400m程下った時点で笹が強くなり始め、また倒木がかなり増えてくるとトレイルをロストしやすくなり、多少強引に下りつつも河床が見える辺りまで問題なく下って来れました
…さて、1200m辺りになってくると、地図に表記されない岩棚が再び尾根上に現れ、尾根芯をこのまま進んで良いものか？迷い始めます…🤔
トレイルは右側へ続いているようにも見えます…
この時点で意識が右へ、そして越百川に向いてしまっており、もう少し尾根全体を見通すべきだったと後悔しきりです…
本来の作業道は河床ぎりぎりまで尾根上にあったのですが、完全に失念し、トレイルに誘われてかなり手前で右へ引っ張られました
一応、トレイルは河床近くまでハッキリとあるのですが、最後の最後で10m以上ある岩棚の途中にある草付きのバンドをトラバースせざるを得ない状況まで追い込まれてしまい、ヒヤヒヤしながらもなんとか突破…😱😨
先週下見をした安心からか、お助けザイルも持ってこず、視野狭窄気味になったのがいけませんでした…
歩いた場所も嘗ては作業道だったのでしょうが、云十年と経った今では獣道同様、人が安全に歩けるような状態にない箇所が多数ある事を分かっていたはずですが…
詰まずに済んだのは幸いでしたが、猛省せざるをえませんでした…😖

危険地帯を越えて、苔むしたゴーロ帯やらを越えてなんとか先週辿り着いた下南沢出合の幕営適地にやってきました…
ここでまたマダニ駆除を行い、沢を歩く為の準備をします…
と言っても、ホムセンで買った安物の上履きの靴底に4mフェルトを接着した簡易沢靴を履いて、スマホ等濡れるとマズイ物をビニール袋に包んだ程度ですが…

越百川は予想通り水量はかなり少なく、先週同様…靴のお陰でそれ以上に安心快適に取水堰まで下降出来ました♪
……下部廊下帯を省いて、取水堰からなら越百山まで行けるんじゃないか？とも思ってしまいます…まぁ、沢屋さんから見れば許されざる行為でしょうが…

只、この上流沿いまで作業道が続いており、浦川山に延びている道もあるのはやはり、往時に松川乗越を越えて往来があったというのは眉唾物ではなさそうですね…
スゲ沢出合にも「北沢」の南西尾根の取り付きがあるようだし、この先に行ってみたい気になりますね…ならない？そうですかそうですか…😔

閑話休題
取水堰まで戻って？ゆっくりと昼餉を取り、もうひと踏ん張りで1時間程のトラバースを経て「相ノ沢」南西尾根に戻り、そこからさっさと林道へと下りててくてく歩いてフィニッシュ♪
最後に釣り人に出会った以外は全く人に会わずに済んだ、結果的に有意義な藪行になりました
本来は笹の最盛期になるこの時期に藪漕ぎなんぞするものでは無いのですが、越百川の下降という一点において、この時期じゃないと沢水が冷たすぎて無理なので、止む無くの実行になった次第です…
相ノ沢発電所起点のこの辺りの藪漕ぎも、次は「相ノ沢」経由「北沢」、福栃山の周回を予定してますが、やはり笹が大人しくなる10月〜11月の実行になりそうです…
夜中スタートで「相ノ沢」で朝を迎えれば「北沢」、福栃山までの長大な藪漕ぎも日が出ている内にやれるだろうし、帰路は一般登山道なので夜だろうが平気ですから…

ともあれ、初夏の藪漕ぎはこれで一旦お休みしたいところですね…マダニ怖いし…
この藪行終えて1週間たっても足のダメージ抜けてません…
大人しく沢装備でも見に行くことにしましょう…

尾張♪