白山 火山の一面〜ワリ谷左俣から
- GPS
- 09:39
- 距離
- 16.6km
- 登り
- 1,606m
- 下り
- 1,586m
コースタイム
天候 | 雨のち晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2022年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
https://www.vill.shirakawa.lg.jp/2475.htm ・7月16日(土曜日)〜8月31日(水曜日)の間の土曜日・日曜日・祝日のみ ・お盆期間の8月11日(木曜日)〜8月21日(日曜日) 8/28がラストチャンスでした。。。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
<ワリ谷左俣> 石川の山スキーヤーの方々が多くの遡行記録を上げて下さっていて、参考になった。 大きな滝やゴルジュの類はなく、登りであればロープ出番なしにツメれる沢。出だし3kmほどは林道と暗渠のフタの上を歩き、入渓点から二俣までの序盤はウォーターウォーキング。1箇所登りにくそうなゴーロ小滝を右岸の藪から小巻きする程度。 但し後半は急に立ってきて崩壊地の中を三点支持でよじ登るようになり、高巻きは草木を掴んで強引に体を引っ張り上げる所も出てくる。核心部にはチョックストーンがあり、左岸はボロボロの岩と浮石で悪くて難儀した。直登寄りの方が難しくても安全かなと後で思った。そのほか水線の岩は安定していてヌメりがなく快適。但し頭上からの落石に注意。 ツメはまた急に斜度が緩み、ごく短い灌木のヤブのあとは緩やかな草地となる。灌木を避け、草の背丈が低くて盛り上がっている所を繋いで歩くと楽。 源頭の二俣を右に詰め(GPS軌跡ラインの標高1870m〜1935m)60m程藪漕ぎトラバースで本流に戻ったので、すみませんがGPXログ利用される場合はご留意下さい。 <中宮道・北縦走路> 通行者が少ないのかお花松原までは道径が細く草ヤブが被さっていて、一般コースにしては藪っぽい。ロングタイツは履いてないとアザミなど有棘植物にやられるので、トレイルランナーは対策を。お花松原の先はお池巡りから寄り道ピストンしてくる人がいて、大汝峰の肩まで道もしっかりしていた。 <平瀬道> 整備されたハイキングコースで緩やか。景色と雰囲気は平ヶ岳〜鷹ノ巣に似ているものの岩場がなく、八方尾根並みに歩きやすい。 |
その他周辺情報 | しらみずの湯 https://www.hidahakusan.jp/spa/ |
写真
装備
個人装備 |
8mm20m
ラバー渓流足袋
トレランシューズ
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感想
お盆はほぼ仕事に費やした。そろそろ遠出したい。そうだ、白山があったではないか。調べると折しも岐阜側の登山口が8/29朝を最後に閉鎖。メジロの大群も消えて沢のベストシーズン。夏だけども東面ワリ谷の周回を実行に移すチャンスが来た。
夜が更けて人々のライトが平瀬道に吸い込まれていく。私ひとり車道を引き返して小白水谷の橋から小径に入る。小白水谷は一見ささ濁りに見えるけど、どうも温泉系の濁りっぽくワリ谷の水量は行ってみて判断、増水なら引き返して平瀬道往復。小雨の中、小堰堤を越えると平水のワリ谷が出迎えてくれた。平穏なせせらぎ。良かった。
空が広い。雪国の大きな沢って大体明るい。ワリ谷はゴーロ主体だけども綺麗な小釜が時々あって、下部も晴れたら良さそう。そして二俣から左俣に入るとミニ版ヨセミテのような峡谷が見える。うおーーあれか。癒やしだった渓相はあっという間に一変、茶色く荒々しい岩壁が迫ってきた。石の灰色だった滝は焦茶や鮮やかなオレンジに。凄い、両岸が恐ろしい迫力。自分的には湯俣川と白出沢を足して2で割った感じと表現したい。
最初に現れた核心部は頭上に巨大な岩塔タワーが聳え立っていて、狭く圧迫感のあるV字ガレ谷に小滝とチョックストーンが掛かっていた。YSHR先生方のレコでは左岸から前向きに下降した様子で、実際眺めても確かに巻けそう。が右壁を攀じ登ると抜けた場所が悪かったかボロボロ、一瞬セミに。心を落ち着かせ、岩屑のふりかけを落としつつ横にへつって落口へ。やはり湯俣川下降で似た所があって、その時のムーブが自動再生された。日常生活の事々は忘れても身体記憶だけは忘れてなかった(笑)ライン取りは山スキーも沢登りも奥深い。
そのあとは快適だった。ボロボロ岩もなく安定しヌメリフリーの水線遡行が楽しい。サクサク進むので源頭の二俣では左の急なガレが本流と思わず、水を辿って右をツメる途中で誤りに気づいた。ありゃ。でも間の小尾根が緩いので少しヤブ漕いで本流に復帰。下から声がして3名パーティが上がってきて途中で抜かれた。慣れてそうな方々だった。レコで見る最後の岩は左に巻く踏み跡がある。草で急な足元が見えづらく一部悪いものの、草木掴みで強引に上がればあとは問題なかった。平らになった草地を歩いて中宮道/北縦走路へ。
中宮道はあまり歩かれていない感じだった。お花松原まで行くとお池巡りから離脱ピストンしてくるハイカーがいて道も良い。翠ケ池でガスガスか、と落胆していると急に青空が覗いて、御前峰に着いた時には周囲だけ晴れているようなスポットオンの天気になった。何とも幸運。奥宮に参拝し感謝。裸足ランチでゆっくり足を乾かし、平瀬道を駆け下りたらひと風呂浴びて富山ブラック。疲れた分背脂の旨さが倍に。
白山の持つ意外な一面、奥深さに触れた山行だった。実は楽々新道も未だ行ったことがなく、早とちりだったと反省。次回は縦走かスキーで白山の大きさを味わいたい。
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