黒部渓谷、この切り立った崖、迫力ありますね。その分難易度も相当高く、等高線と次の等高線の間隔がほぼ均等になるように神経を使います。誤差の許容範囲はせいぜい0.1ミリから0.2ミリくらいで、それを越えると横から見た時、水平なスジ(私はハチマキと呼んでいます)が入ります。実際の地形には棚状の崖もありますから、1~2センチならいいんですが、これが5~10センチとなると明らかなミスです。こうならないためには、穴に棒を立てるだけでは心もとなく、押さえつける前にそっと置いてみて四方から見てチェックしたり。あるいは剥がした油紙を半分挟んだりと色々やっています。(くれぐれも油紙の表と裏を間違わないように! 逆に貼ると剥がれなくなります。)
こうやって出来上がった完成品は工芸品と呼んでもいいくらいで、このお値段も致し方ないかなという気はします。
この後、タミヤのウェザリングマスターで陰影やハイライトを入れていきます。今回は谷筋に残雪を演出してみようかなと思っています。仕上げはカンペパピオのつや消しニススプレーですが、塗り重ねるごとにツヤが出てきます。あまりツヤがでるのも下品ですし、かといって一度塗りだとちょっとコントラストが低い気がするので、私は二度塗りが好みです。