秋田杉だらけの低山に囲まれた、曾ては林業と鉱業で栄えた街、秋田県大館市の里山トレッキング用に編纂された『大館トレイルガイド』( http://www.city.odate.akita.jp/dcity/sitemanager.nsf/doc/trail.html )。大変ユニークな企画で基本的に頼りになる本なのだが、如何せん初版が2011年で色々と情報が古くなってしまっている部分が多い。里山は人の営みと共に刻々と変化し続ける生物なので、登るには最新の情報が必要とされる。そこで『ガイド』で紹介されている56の山々について、2018年に於ける各座の登山道の状況を纏めてみた。一部のコースを除き、全て私が自分の目と足で確認した情報である。『ガイド』で紹介されていない山や道については、煩雑になるので今回は省略したが、それらについては関連する私の各山行記録を参照されたい。●は登頂可能、▲は登頂可能だが難有り、×は登頂/通行不能を示す。
(掲載した写真は私が使用した『大館トレイルガイド』。購入して2ヶ月もしない内にバラバラのボロボロになってしまった為、後は必要な部分をその都度コピーして使用していた。)
1.縫戸山
×南沢コース:2015年より刈り払いが行われておらず、薮化している。
●山瀬ダム分岐コース:登頂可能だが、登山口に至るまでの粕田林道は途中崩落や落石が多く、一般車輛での通行は難しいか不可能だと思われる。また林道内は伐採場が多く重機が多数出入りしている為注意が必要である。また、『ガイド』では「陣内林道を登りつめた峠が登山口」と書かれているが、正確には登山口は鉄塔の建っている峠から一度下って登り返した先の峠である。尚、地理院地図では、登山口から西の内町沢へ延びる道は沢の手前に在ることになっているが、実際には沢の向こう側である。
×大日影山からの縦走コース:2015年より刈り払いが行われておらず、薮化している。
2.甚吉森
▲矢立峠方面からのコース:登頂可能だが刈り払いが不十分で、笹薮等に悩まされる。山頂も薮に包まれている。
×大日影山からの縦走コース:2015年より刈り払いが行われておらず、薮化している。
3.大日影山
×北の又林道からのコース:林道が途中で崩落しており通行不能。
×甚吉森または縫戸山からの縦走コース:2015年より刈り払いが行われておらず、薮化している。
×従って甚吉森〜大日影山〜縫戸山の縦走コースも薮化していて通行不能である。北の又林道で下りる半周コースも当然選べない。
4.羽保屋山
▲登頂可能だが途中から片流れのジグザグ道が続くので注意が必要。また柴薮・イバラ薮、季節に依ってはフキノトウによって道が覆われて通行に注意を要する箇所が有る。『ガイド』では水場が紹介されているが、私は見付けられなかった。登山口の先に掛かっている吊り橋は若干状態が悪いので注意が必要。
5.高森(山館)
×山館林道は完全に崩落しており、登山口までは山館川を歩くことになる。登山口の先の踏み跡は何とか辿れないことは無いが、標高480m辺りの小ピークで完全に薮化しており、それ以上は通行不能。
6.鳳凰山
●愛鳥の森コース・御成婚の森コース:登頂可能。
●沼の窪コース:私が行った時には工事が行われていて通れなかったがその後無事に終了した様子。現在は通れる筈である。
●茂内コース:登頂可能。
●縦走コース:私自身は確認していないが通行可能な筈。組み合わせによって色々な辿り方が出来る。
7.長根山
●駐車場コース:登頂可能。
●池畔コース:登頂可能。南側のひとつ隣の道と間違えると貯水タンクに行き当たって終わりなので注意が必要。
▲柄沢コース:登頂可能だが、入口が判り難い。また半ば薮化しており、下山時にこちらのコースを選ぶと分岐箇所に気付かない可能性が有る。
8.秋葉山
●すず風峠コース:登頂可能。
●展望台コース:登頂可能。
●香木園コース:私自身は確認していないが通行可能な筈。但し刈り払いが不十分な時も有る様だ。
9.岩神山
●登頂可能。但し登山口から入って直ぐ右に行きそうになるが、実際は左に逸れるのでそこだけ注意が必要。刈り払いが不十分な時も有る様だ。
10.高森(十二所)
×踏み跡を発見出来なかった。今ではすっかり只の薮山と化している様だ。
11.鞍掛山
×笹薮・柴薮・イバラ薮が凄まじく、また沢沿いの道は崩落している可能性が高い。参詣道が毎年刈り払われていると云う記述は現在では誤りだと思われる。
12.中山(猿間)
▲登頂可能だが、最初の急斜面は特に注意が必要。多少薮が濃い所や踏み跡は不明瞭な所も有るので、マーキングテープの使用推奨。
13.国見山
×現在は多少道の形が変わっており、『ガイド』が登山口に指定しているT字路は薮化していて通れない。別の道を通って登山口の先の鉄塔までは取り敢えず行けるが、その先は完全に笹薮に覆われており通行不能。
14.摩当山
×踏み跡を発見出来なかった。周囲は完全に薮。
15.城ヶ倉山
×踏み跡を発見出来なかった。恐らく伐採の為に頻繁に道が変更されているものと思われる。
16.鍋越山
▲山頂手前の「展望が開ける尾根」の少し先までは雑草のうるさい林道を通って行けるが、山頂部はみっしり薮に覆われていてお勧めしない(無理をして体を捩じ込めば行けないことは無いが、その先は只の薄暗い森の中で何処が山頂やら判らない)。
*追記:2018年7月の段階では登山口まで問題無く行けていたのだが、2019年1月の段階では採石場を過ぎた辺りで鎖で塞がれていて通行止めになっている。
17.三哲山
●登頂可能。「登山道」と紹介されているのは実際には未舗装の車道で、神社を経由しないで直接山頂まで車で行くことも出来る。
18.大山
●登頂可能だが、登山口の松峰神社に至るまでは伐採用なのか分岐道が多く、地図に記載の無いものも有るので注意が必要。山頂直下でうっかり工事用に使われていた分岐路に入ってしまうと、多少薮漕ぎをした後保滝沢集落方面へ下りてしまうので注意が必要。
19.靄森
×踏み跡を発見出来なかった。今ではすっかり只の薮山と化している様だ。
20.男神山
●登頂可能。良く整備されている。『ガイド』で紹介されているのとは別に、男神山の北側を通る道にも「男神山登山口」と書かれた案内看板が立っており、そちらから入ることも出来る様だ。
21.高森(商人留)
×恐らく「T字路を左折」する辺りまでは『ガイド』の記述の通りなのだが、それ以降はどうも食い違う。『ガイド』でも踏み跡が有るのかどうか曖昧な記述をしているが、踏み跡が消失してしまった為登頂は出来なかった。
*追記:2019年5月に再確認したところ、踏み跡が消失するまでの道も大分薮化が進んでおり、この儘では通れなくなるのも時間の問題かと思われる。
22.城ヶ森
×踏み跡が発見出来なかった。今ではすっかり只の薮山と化している様だ。
23.薬師森(大茂内)
▲登頂可能なのだが、『ガイド』で紹介している鳥居の先の道は判り難いのでお勧めしない。恐らく伐採用の為に現在では道の形が変わっているのではないかと推測する。鳥居の左手に延びる作業道を利用させて貰えば山頂まで行けるが、分岐には注意が必要。私が残しておいたマーキングテープが一応目印になるかと思う。
24.岩山
▲半ば薮に埋もれており、登山口を発見するのが先ず困難。道中にはマーキングテープが多数巻かれてはいるが、半ば薮化しているので逸れないよう常に注意が必要。山頂直下の岩場は短いロープが残されていはいるが攀じ登るのに注意が必要。下山時は道を見失わないよう注意が必要。
25.館山
▲登頂可能だが、現在では恐らく『ガイド』の記述とは道の形が違っていて紹介されているルート通りには進めない。多少迷っても、取り敢えず登って下りて来ることは出来る。
26.獅子ヶ森
●登頂可能。良く整備されている。『ガイド』では寄り道コースは権現岩までしか紹介していないが、その先の北西の小ピークも行こうと思えば行くことは出来る。
27.萩長森
●登頂可能。斜面は急なので雨上がりの時などは滑らないよう注意が必要。『ガイド』では麓の芝谷地湿原も紹介しているが、現在は熊が出没する為散策路は立入禁止になっている。
28.中山(白沢)
●登頂可能。大規模な伐採が行われた為現在では半分禿げている。判り憎いが山頂手前で左に分岐しないと、山頂の裏側へ回り込んでしまう(それでも登頂は出来るが)。私の残しておいたマーキングテープが一応の目印にはなるかと思う。粕田沢集会施設から池の堤まで延びる道は、季節に依っては雑草に覆われている可能性が有る。尚、案内看板の表記では「中山太平山」となっているので、私の山行記録もそれに倣っている。
29.筑紫森
▲踏み跡は発見出来なかった。小さな低山なので柴薮を回避すれば登頂は可能だが、現在ではすっかり薮化して道らしき道は存在していない。
30.二ツ山
●登頂可能。但し『ガイド』の記述とは現在では細部が異なる。「商業高校」は「桂桜高校」、「青い鳥居」は「赤い鳥居(但し根元は青い地肌が覗いている)」。短いが地図に記載の無い分岐も有る。
31.八方山
▲踏み跡は発見出来なかった。極く低い山なので柴薮を回避すれば取り敢えず登頂は可能。「展望のよい岩場ピーク」への道も笹薮で塞がれていて通れなかった。
32.竜ヶ森
●比内コース:登頂可能。春に行った時に壊れていた5合目の水場はその後修理された様だが、水量が少なく水の出る位置も地面すれすれなので、ここで水分を補給するのはお勧めしない。水不足が心配なら、登山口駐車場脇の沢ででも水を汲んでおいた方がまだマシだろう。展望台は腐食が激しく使用不能で、眺望は殆ど無い。
▲最上コース:大館市のサイトでは崩落の為通行止めになっていると書かれているが、歩いて登る分には殆ど問題無く、幾つか有る崩落箇所は注意すれば楽に越せる。『ガイド』で登山口と紹介している所まで車で行くのは難しいので、比内コースとの分岐点かその少し先の辺りに駐車することをお勧めする(余り先へ入ってしまうと駐車場所が見付からなくて慌てることになる)。登山口から先は少し斜面を攀じ登らなければいけないので注意が必要。尾根に出て左にカーヴする辺りは道が不明瞭なので、特に下山時にこのコースを辿る場合は注意が必要。眺望は登山時は常に背後に開ける。南北に延びる893mピーク等の縦走路には倒木が多いので注意が必要。
33.姥ヶ嶽
●登頂可能だが、山頂が正確に何処なのかはいまいち不明。眺望は登山時は基本的に背後に開ける。大半が略一直線の尾根筋を辿る道だが、道が曲がる地点ではうっかり逸れてしまわないように(特に下山時には)注意が必要。
34.合窪山
×踏み跡が発見出来なかった。今ではすっかり只の薮山と化している様だ。
35.牛ヶ岱
▲登頂は可能だが柴薮が酷い。鳥居の先は急斜面を登った後右手から回り込んで正面に見えている尾根に取り付く。山頂が正確に何処なのかは判り難いが、手製の山頂標識が残されているので目印になる。
36.中山(日詰)
●登頂可能。鳥居から20m程先で道は右にカーヴするが、その儘道を進まないよう注意が必要。左上を見上げて鳥居を探して尾根に取り付く。『ガイド』には道が若干不明瞭になって来ると書かれているが、私は特にそうした不便は感じなかった。山頂には手製の標識が残されており、三角点も祠の裏手を探せば発見は可能。『ガイド』には書かれていないが、祠は2つ有る。
37.五日市太平山
●登頂可能。良く整備されているが、登山口に辿り着くまでが少々ややこしい。地図で探す場合は取り敢えず「八面沢ダムの隣」と憶えておけば良いだろう。秋には「中野太平山」程ではないが紅葉が楽しめる。
38.薬師森(比内)
●登頂可能。良く整備されていて眺望は登山時は背後に開ける。登山口に辿り着くまでの道は少々間違え易いが、薬師森は特徴有る綺麗な二等辺三角形をしているので、遠くからでも見付け易い。
39.中野太平山
●登頂可能。良く整備されていて尾根歩きが気持ち良い。秋には紅葉で一面黄色に染まる。
40.長者森
●登頂可能。良く整備されているが登山口を見付けるまでが少々面倒。
41.達子森
●登頂可能だが、『ガイド』や地理院地図の記載とは恐らく道の形が違っている(麓の鳥居も2つではなく3つ建っている)。『ガイド』の記述はやや判り難く、地図に記載の無い分岐も途中で幾つも出て来るのだが、取り敢えず一番大きな鳥居を潜って右へ真っ直ぐ登るか、左の車道を登るかすれば迷わずに山頂には着ける。詳細が不明な石像や石碑や社があちこちに有る。
42.大巻太平山
●登頂可能。良く整備されているが、『ガイド』にも有る通り、車道脇に側溝が走っているので注意が必要。
43.水沢太平山
▲極く低い山なので登頂は可能だが道は無い。薮と呼ぶ程ではないが木々の間を掻い潜って山頂を目指す。下山時は方角に注意が必要。
44.小坪沢太平山
▲登頂は可能だが『ガイド』の記述とは現状が異なり、登山口と呼べる所は遠くからでは見付からない。小坪沢集落の畑の端近くまで行って畦道を通ってコンクリートブロックの辺りから小森川を渡り、対岸の踏み跡の中から近くの尾根に続くものを探して登る。途中に細い注連縄が張られてはいるが鳥居らしきものは周囲には見当たらない。小坪沢集落に入って最初に小森川を渡った時点で白い立派な鳥居が対岸に見えて来るがこれは別物(その先の社は小坪沢太平山の社よりずっと立派だ)。
45.だのさ
▲「登頂」は多分出来る。登山口から最初の数十mは良く踏まれている様だが後はずっと酷い薮道。薮を掻き分けている内に山頂部分は通り過ぎてしまうだろう。『ガイド』で紹介している縦走路は薮が濃くなるので通行は無理。但し隣の貯水池は竜ヶ森が見えて眺めが良いので、別の道から寄ってみると良いだろう。
46.田代岳
●荒沢コース:私自身は確認していないが通行可能な筈。
●大広手コース:登頂可能。荒沢コースと同様、登山口に辿り着くまでが長い未舗装車道の悪路なので神経を使うが(どちらも登山口に辿り着いた時点で標高600mを超えている)、途中で四階の滝、三階の滝、糸滝や五色の滝等の岩瀬渓流の壮観が楽しめる。山瀬ダムから先の道(岩瀬線と言うらしい)は今後整備されるそうなので、どうなるか期待。
●薄市沢コース:登頂可能。薄市沢山の家に辿り着くまでの林道(未舗装車道)は荒沢や大広手コースまでの道よりは短いが、状態が更に劣悪なので神経を使う。登山口の時点で既に標高450m程。『ガイド』では詳しく記述していないが、渡渉点は最初に大きなものをひとつ越えた先にも幾つも出て来るので、可能であれば防水対策はしておいた方が望ましい。恐らく山頂の社の工事の為だと思うが(工事は秋頃で終了している)、9合目手前の笹薮は綺麗に刈り払われていて非常に歩き易い。刈り払いが行われるのは何時なのか不明なので、これが来年、再来年となるとどうなるか判らない。
●上荒沢コース:私自身は確認していないが通行可能な筈。登山口に至るまでの早口林道が崩落によって一時通行止めになっていた様だが、その後解除された様だ。
*追記1:2019/06/11の時点では薄市林道は通行止めになっていて入れなかった。04/18〜11/29までの予定で「皆伐・間伐・植付」事業を行っており、「既に事業は始まっておりましたが、タケノコ採りなどの時期を考慮して、事業の開始を調整しておられたようです。今後は、重機や大型車両の作業による危険を回避することや薄市林道の道幅が狭いことなどを考慮して、全面通行止めによる作業を予定しているようです」との回答を市役所から頂いたので、2019年は田代岳薄市沢コースと田代三山縦走コースは通れないことになりそうだ。烏帽子岳と雷岳に登りたければ、先ず他のコースから田代岳に登って、そこから足を延ばすしか無い。
*追記2:上荒沢コースと、上荒沢コース・荒沢コース・大広手コースの五合目より先は道が二重になっており、笹の刈り残しが多い右の道と、岩だらけの左の道とが何度も分岐と合流を繰り返す。右の道の方が若干近道ではあるが、笹は固く足に刺さって来るので、こちらを進む場合は十分な注意が必要。恐らく本来の登山道は左の道で、右の道は2018年の夏から秋に掛けて山頂の避難小屋の再建工事が行われた際に、資材等を運搬するモノレールを敷設する為に臨時に作られた道だと思われる。
47.烏帽子岳
▲薄市沢から登る場合、登山口周辺が伐採場になっていて道が消えてしまっているので最初は混乱するだろう。取り敢えず正面を見上げた先の山腹に入口が見えているので、そこを目指して適当に登って、森の中の重機用の道に入る。カーヴする地点から細い徒歩道の分岐が右に延びているので、そこに入ってしまえば後は迷う心配は無いだろう。雨上がりの時等は路面状態が悪くなるので、特に岩場は神経を使う。『ガイド』ではコースタイムは180分、市のサイトでは150分などと紹介してはいるが、これは運良く好条件に恵まれた時のものと心得ておくべきだろう。予定を立てる時には余裕を持たせておいた方が良い。一部で笹薮がうるさく、道を見失う程ではないが相当に鬱陶しい。次回の刈り払いが何時になるのかは不明なので、登山時は事前に市に問い合わせておいた方が無難だろう。
*追記:田代岳の項の追記1を参照。
48.雷岳
▲烏帽子岳、田代岳、どちらへの縦走路も通行可能だが笹薮が鬱陶しい。これも次の刈り払いが何時になるのかは不明。烏帽子岳と雷岳の中間地点よりやや烏帽子岳に寄った辺りに小さな泥沼が有る。一見只の水溜まりだが、うっかり踏み抜くとズブズブ沈み込んで足を取られる。沈む箇所は見た目よりも広いので、出来るだけ道の端を慎重に渡るよう注意が必要。先人達が残したマーキングテープが何本も巻かれているのでそれと識別出来る。
*追記:田代岳の項の追記1を参照。
49,槻ノ木山
×登山口に当たる渡渉点から林道が延びている筈だが、崩落し消滅していて沢のガレ場が延びているだけ。沢を登るだけならそれでも何とか先へは進めるだろうが、『ガイド』では沢を離れて尾根に移ることになっている。だがこれでは判別の仕様が無い。
50.十ノ瀬山
▲登頂可能。元は未舗装車道なので傾斜はきつくないが、崩落箇所が幾つも有るので注意が必要。注意の為のテープがあちこちに張られているが、テープの内側まで崩落している箇所も有る。また舗装された部分は水捌けがやたらと悪く、雨上がりには道が沢と化す。また雑草が相当に鬱陶しく、大量のくっつき虫の類いに悩まされる。それに熊も多い様だ。山頂直下のハンググライダー公園は、まるで今でも整備されているかの様に綺麗な状態に保たれている。山頂の電波塔群のフェンス周辺は一面の笹薮で、三角点探しは困難。
51.石の塔
▲登頂可能。山瀬ダムから旧登山口まで迷わないよう注意が必要。旧登山口から新登山口への道は、案内看板の立っている分岐点から一番左側に延びる未舗装車道。『ガイド』と地理院地図の記載はここで間違っていて、実際には沢の右岸を通るのに、左岸を通る道が記載されている。沢の左岸にも道は延びているが、伐採場に行き当たり、恐らくはその先で沢の右岸へ渡る徒歩道が以前は存在していたのだろうが、現在では消失している様だ。新登山口から先は刈り払いが不十分で薮に悩まされ、地面の状態が視認出来ない所が多いので注意が必要。「細い道を左手の沢に降り」る箇所では木橋は消失しているので、巻かれているマーキングテープを頼りに迷わないよう注意が必要。尾根に出ると笹薮が酷くなる。次回の刈り払い時期は不明。大鰐方向の道を何故か塞ぐ形でマーキングテープが張られているが、現在は使用禁止なのかどうかは不明。
52.萱刈山
▲登山口に辿り着くまでの道が判り難いので注意が必要。『ガイド』には整備された山だと書かれているが現在は全く刈り払いが為されておらず、薮山と化している。枝葉が落ちた晩秋辺りなら多少見通しは良くなるが、春夏頃であれば、登山口看板の先に道が延びていると指摘されなければ存在に気が付かないかも知れない。山頂に出れば確かに広い眺望は得られるものの、一面の薮に囲まれているので相当に鬱陶しい。下山時は道を見失わないよう注意が必要。状況に依ってはマーキングテープ使用推奨。
53.茂屋方山
×伐採用の重機があちこち踏み荒らしていて、恐らく『ガイド』の記述していた道は消失している。重機用の道を辿って途中までは登れるが、後は一面の薮。登山口までは『ガイド』に記載されている東の山田集落からではなく、西の茂屋集落の方から回った方が判り易い様な気がする。
54.二子山
●登頂可能。『ガイド』の記述とは細部が異なり片流れの危険箇所は存在しない。良く整備されているが、私が最初に登った時には倒木の束が道を塞いでいた。国道7号線の、早口川東側の出口集落入口から登山口の案内看板が何枚か立っているので、それを辿って行けば登山口まで迷う心配は無いだろう。
55.薬師山
▲登頂可能だが、私が登った時には雑草が膝上まで地面を覆っていた。山頂直下の参詣道の分岐は判り難い。
56.高陣場
●登頂可能。私が最初に登った時は刈り払いが行われた直後だったらしく、大量の雑草の束が路上に折り重なっていたが、裏を返せば、刈り払いが行われる前であれば難儀していたかも知れないと云うことだ。
(掲載した写真は私が使用した『大館トレイルガイド』。購入して2ヶ月もしない内にバラバラのボロボロになってしまった為、後は必要な部分をその都度コピーして使用していた。)
1.縫戸山
×南沢コース:2015年より刈り払いが行われておらず、薮化している。
●山瀬ダム分岐コース:登頂可能だが、登山口に至るまでの粕田林道は途中崩落や落石が多く、一般車輛での通行は難しいか不可能だと思われる。また林道内は伐採場が多く重機が多数出入りしている為注意が必要である。また、『ガイド』では「陣内林道を登りつめた峠が登山口」と書かれているが、正確には登山口は鉄塔の建っている峠から一度下って登り返した先の峠である。尚、地理院地図では、登山口から西の内町沢へ延びる道は沢の手前に在ることになっているが、実際には沢の向こう側である。
×大日影山からの縦走コース:2015年より刈り払いが行われておらず、薮化している。
2.甚吉森
▲矢立峠方面からのコース:登頂可能だが刈り払いが不十分で、笹薮等に悩まされる。山頂も薮に包まれている。
×大日影山からの縦走コース:2015年より刈り払いが行われておらず、薮化している。
3.大日影山
×北の又林道からのコース:林道が途中で崩落しており通行不能。
×甚吉森または縫戸山からの縦走コース:2015年より刈り払いが行われておらず、薮化している。
×従って甚吉森〜大日影山〜縫戸山の縦走コースも薮化していて通行不能である。北の又林道で下りる半周コースも当然選べない。
4.羽保屋山
▲登頂可能だが途中から片流れのジグザグ道が続くので注意が必要。また柴薮・イバラ薮、季節に依ってはフキノトウによって道が覆われて通行に注意を要する箇所が有る。『ガイド』では水場が紹介されているが、私は見付けられなかった。登山口の先に掛かっている吊り橋は若干状態が悪いので注意が必要。
5.高森(山館)
×山館林道は完全に崩落しており、登山口までは山館川を歩くことになる。登山口の先の踏み跡は何とか辿れないことは無いが、標高480m辺りの小ピークで完全に薮化しており、それ以上は通行不能。
6.鳳凰山
●愛鳥の森コース・御成婚の森コース:登頂可能。
●沼の窪コース:私が行った時には工事が行われていて通れなかったがその後無事に終了した様子。現在は通れる筈である。
●茂内コース:登頂可能。
●縦走コース:私自身は確認していないが通行可能な筈。組み合わせによって色々な辿り方が出来る。
7.長根山
●駐車場コース:登頂可能。
●池畔コース:登頂可能。南側のひとつ隣の道と間違えると貯水タンクに行き当たって終わりなので注意が必要。
▲柄沢コース:登頂可能だが、入口が判り難い。また半ば薮化しており、下山時にこちらのコースを選ぶと分岐箇所に気付かない可能性が有る。
8.秋葉山
●すず風峠コース:登頂可能。
●展望台コース:登頂可能。
●香木園コース:私自身は確認していないが通行可能な筈。但し刈り払いが不十分な時も有る様だ。
9.岩神山
●登頂可能。但し登山口から入って直ぐ右に行きそうになるが、実際は左に逸れるのでそこだけ注意が必要。刈り払いが不十分な時も有る様だ。
10.高森(十二所)
×踏み跡を発見出来なかった。今ではすっかり只の薮山と化している様だ。
11.鞍掛山
×笹薮・柴薮・イバラ薮が凄まじく、また沢沿いの道は崩落している可能性が高い。参詣道が毎年刈り払われていると云う記述は現在では誤りだと思われる。
12.中山(猿間)
▲登頂可能だが、最初の急斜面は特に注意が必要。多少薮が濃い所や踏み跡は不明瞭な所も有るので、マーキングテープの使用推奨。
13.国見山
×現在は多少道の形が変わっており、『ガイド』が登山口に指定しているT字路は薮化していて通れない。別の道を通って登山口の先の鉄塔までは取り敢えず行けるが、その先は完全に笹薮に覆われており通行不能。
14.摩当山
×踏み跡を発見出来なかった。周囲は完全に薮。
15.城ヶ倉山
×踏み跡を発見出来なかった。恐らく伐採の為に頻繁に道が変更されているものと思われる。
16.鍋越山
▲山頂手前の「展望が開ける尾根」の少し先までは雑草のうるさい林道を通って行けるが、山頂部はみっしり薮に覆われていてお勧めしない(無理をして体を捩じ込めば行けないことは無いが、その先は只の薄暗い森の中で何処が山頂やら判らない)。
*追記:2018年7月の段階では登山口まで問題無く行けていたのだが、2019年1月の段階では採石場を過ぎた辺りで鎖で塞がれていて通行止めになっている。
17.三哲山
●登頂可能。「登山道」と紹介されているのは実際には未舗装の車道で、神社を経由しないで直接山頂まで車で行くことも出来る。
18.大山
●登頂可能だが、登山口の松峰神社に至るまでは伐採用なのか分岐道が多く、地図に記載の無いものも有るので注意が必要。山頂直下でうっかり工事用に使われていた分岐路に入ってしまうと、多少薮漕ぎをした後保滝沢集落方面へ下りてしまうので注意が必要。
19.靄森
×踏み跡を発見出来なかった。今ではすっかり只の薮山と化している様だ。
20.男神山
●登頂可能。良く整備されている。『ガイド』で紹介されているのとは別に、男神山の北側を通る道にも「男神山登山口」と書かれた案内看板が立っており、そちらから入ることも出来る様だ。
21.高森(商人留)
×恐らく「T字路を左折」する辺りまでは『ガイド』の記述の通りなのだが、それ以降はどうも食い違う。『ガイド』でも踏み跡が有るのかどうか曖昧な記述をしているが、踏み跡が消失してしまった為登頂は出来なかった。
*追記:2019年5月に再確認したところ、踏み跡が消失するまでの道も大分薮化が進んでおり、この儘では通れなくなるのも時間の問題かと思われる。
22.城ヶ森
×踏み跡が発見出来なかった。今ではすっかり只の薮山と化している様だ。
23.薬師森(大茂内)
▲登頂可能なのだが、『ガイド』で紹介している鳥居の先の道は判り難いのでお勧めしない。恐らく伐採用の為に現在では道の形が変わっているのではないかと推測する。鳥居の左手に延びる作業道を利用させて貰えば山頂まで行けるが、分岐には注意が必要。私が残しておいたマーキングテープが一応目印になるかと思う。
24.岩山
▲半ば薮に埋もれており、登山口を発見するのが先ず困難。道中にはマーキングテープが多数巻かれてはいるが、半ば薮化しているので逸れないよう常に注意が必要。山頂直下の岩場は短いロープが残されていはいるが攀じ登るのに注意が必要。下山時は道を見失わないよう注意が必要。
25.館山
▲登頂可能だが、現在では恐らく『ガイド』の記述とは道の形が違っていて紹介されているルート通りには進めない。多少迷っても、取り敢えず登って下りて来ることは出来る。
26.獅子ヶ森
●登頂可能。良く整備されている。『ガイド』では寄り道コースは権現岩までしか紹介していないが、その先の北西の小ピークも行こうと思えば行くことは出来る。
27.萩長森
●登頂可能。斜面は急なので雨上がりの時などは滑らないよう注意が必要。『ガイド』では麓の芝谷地湿原も紹介しているが、現在は熊が出没する為散策路は立入禁止になっている。
28.中山(白沢)
●登頂可能。大規模な伐採が行われた為現在では半分禿げている。判り憎いが山頂手前で左に分岐しないと、山頂の裏側へ回り込んでしまう(それでも登頂は出来るが)。私の残しておいたマーキングテープが一応の目印にはなるかと思う。粕田沢集会施設から池の堤まで延びる道は、季節に依っては雑草に覆われている可能性が有る。尚、案内看板の表記では「中山太平山」となっているので、私の山行記録もそれに倣っている。
29.筑紫森
▲踏み跡は発見出来なかった。小さな低山なので柴薮を回避すれば登頂は可能だが、現在ではすっかり薮化して道らしき道は存在していない。
30.二ツ山
●登頂可能。但し『ガイド』の記述とは現在では細部が異なる。「商業高校」は「桂桜高校」、「青い鳥居」は「赤い鳥居(但し根元は青い地肌が覗いている)」。短いが地図に記載の無い分岐も有る。
31.八方山
▲踏み跡は発見出来なかった。極く低い山なので柴薮を回避すれば取り敢えず登頂は可能。「展望のよい岩場ピーク」への道も笹薮で塞がれていて通れなかった。
32.竜ヶ森
●比内コース:登頂可能。春に行った時に壊れていた5合目の水場はその後修理された様だが、水量が少なく水の出る位置も地面すれすれなので、ここで水分を補給するのはお勧めしない。水不足が心配なら、登山口駐車場脇の沢ででも水を汲んでおいた方がまだマシだろう。展望台は腐食が激しく使用不能で、眺望は殆ど無い。
▲最上コース:大館市のサイトでは崩落の為通行止めになっていると書かれているが、歩いて登る分には殆ど問題無く、幾つか有る崩落箇所は注意すれば楽に越せる。『ガイド』で登山口と紹介している所まで車で行くのは難しいので、比内コースとの分岐点かその少し先の辺りに駐車することをお勧めする(余り先へ入ってしまうと駐車場所が見付からなくて慌てることになる)。登山口から先は少し斜面を攀じ登らなければいけないので注意が必要。尾根に出て左にカーヴする辺りは道が不明瞭なので、特に下山時にこのコースを辿る場合は注意が必要。眺望は登山時は常に背後に開ける。南北に延びる893mピーク等の縦走路には倒木が多いので注意が必要。
33.姥ヶ嶽
●登頂可能だが、山頂が正確に何処なのかはいまいち不明。眺望は登山時は基本的に背後に開ける。大半が略一直線の尾根筋を辿る道だが、道が曲がる地点ではうっかり逸れてしまわないように(特に下山時には)注意が必要。
34.合窪山
×踏み跡が発見出来なかった。今ではすっかり只の薮山と化している様だ。
35.牛ヶ岱
▲登頂は可能だが柴薮が酷い。鳥居の先は急斜面を登った後右手から回り込んで正面に見えている尾根に取り付く。山頂が正確に何処なのかは判り難いが、手製の山頂標識が残されているので目印になる。
36.中山(日詰)
●登頂可能。鳥居から20m程先で道は右にカーヴするが、その儘道を進まないよう注意が必要。左上を見上げて鳥居を探して尾根に取り付く。『ガイド』には道が若干不明瞭になって来ると書かれているが、私は特にそうした不便は感じなかった。山頂には手製の標識が残されており、三角点も祠の裏手を探せば発見は可能。『ガイド』には書かれていないが、祠は2つ有る。
37.五日市太平山
●登頂可能。良く整備されているが、登山口に辿り着くまでが少々ややこしい。地図で探す場合は取り敢えず「八面沢ダムの隣」と憶えておけば良いだろう。秋には「中野太平山」程ではないが紅葉が楽しめる。
38.薬師森(比内)
●登頂可能。良く整備されていて眺望は登山時は背後に開ける。登山口に辿り着くまでの道は少々間違え易いが、薬師森は特徴有る綺麗な二等辺三角形をしているので、遠くからでも見付け易い。
39.中野太平山
●登頂可能。良く整備されていて尾根歩きが気持ち良い。秋には紅葉で一面黄色に染まる。
40.長者森
●登頂可能。良く整備されているが登山口を見付けるまでが少々面倒。
41.達子森
●登頂可能だが、『ガイド』や地理院地図の記載とは恐らく道の形が違っている(麓の鳥居も2つではなく3つ建っている)。『ガイド』の記述はやや判り難く、地図に記載の無い分岐も途中で幾つも出て来るのだが、取り敢えず一番大きな鳥居を潜って右へ真っ直ぐ登るか、左の車道を登るかすれば迷わずに山頂には着ける。詳細が不明な石像や石碑や社があちこちに有る。
42.大巻太平山
●登頂可能。良く整備されているが、『ガイド』にも有る通り、車道脇に側溝が走っているので注意が必要。
43.水沢太平山
▲極く低い山なので登頂は可能だが道は無い。薮と呼ぶ程ではないが木々の間を掻い潜って山頂を目指す。下山時は方角に注意が必要。
44.小坪沢太平山
▲登頂は可能だが『ガイド』の記述とは現状が異なり、登山口と呼べる所は遠くからでは見付からない。小坪沢集落の畑の端近くまで行って畦道を通ってコンクリートブロックの辺りから小森川を渡り、対岸の踏み跡の中から近くの尾根に続くものを探して登る。途中に細い注連縄が張られてはいるが鳥居らしきものは周囲には見当たらない。小坪沢集落に入って最初に小森川を渡った時点で白い立派な鳥居が対岸に見えて来るがこれは別物(その先の社は小坪沢太平山の社よりずっと立派だ)。
45.だのさ
▲「登頂」は多分出来る。登山口から最初の数十mは良く踏まれている様だが後はずっと酷い薮道。薮を掻き分けている内に山頂部分は通り過ぎてしまうだろう。『ガイド』で紹介している縦走路は薮が濃くなるので通行は無理。但し隣の貯水池は竜ヶ森が見えて眺めが良いので、別の道から寄ってみると良いだろう。
46.田代岳
●荒沢コース:私自身は確認していないが通行可能な筈。
●大広手コース:登頂可能。荒沢コースと同様、登山口に辿り着くまでが長い未舗装車道の悪路なので神経を使うが(どちらも登山口に辿り着いた時点で標高600mを超えている)、途中で四階の滝、三階の滝、糸滝や五色の滝等の岩瀬渓流の壮観が楽しめる。山瀬ダムから先の道(岩瀬線と言うらしい)は今後整備されるそうなので、どうなるか期待。
●薄市沢コース:登頂可能。薄市沢山の家に辿り着くまでの林道(未舗装車道)は荒沢や大広手コースまでの道よりは短いが、状態が更に劣悪なので神経を使う。登山口の時点で既に標高450m程。『ガイド』では詳しく記述していないが、渡渉点は最初に大きなものをひとつ越えた先にも幾つも出て来るので、可能であれば防水対策はしておいた方が望ましい。恐らく山頂の社の工事の為だと思うが(工事は秋頃で終了している)、9合目手前の笹薮は綺麗に刈り払われていて非常に歩き易い。刈り払いが行われるのは何時なのか不明なので、これが来年、再来年となるとどうなるか判らない。
●上荒沢コース:私自身は確認していないが通行可能な筈。登山口に至るまでの早口林道が崩落によって一時通行止めになっていた様だが、その後解除された様だ。
*追記1:2019/06/11の時点では薄市林道は通行止めになっていて入れなかった。04/18〜11/29までの予定で「皆伐・間伐・植付」事業を行っており、「既に事業は始まっておりましたが、タケノコ採りなどの時期を考慮して、事業の開始を調整しておられたようです。今後は、重機や大型車両の作業による危険を回避することや薄市林道の道幅が狭いことなどを考慮して、全面通行止めによる作業を予定しているようです」との回答を市役所から頂いたので、2019年は田代岳薄市沢コースと田代三山縦走コースは通れないことになりそうだ。烏帽子岳と雷岳に登りたければ、先ず他のコースから田代岳に登って、そこから足を延ばすしか無い。
*追記2:上荒沢コースと、上荒沢コース・荒沢コース・大広手コースの五合目より先は道が二重になっており、笹の刈り残しが多い右の道と、岩だらけの左の道とが何度も分岐と合流を繰り返す。右の道の方が若干近道ではあるが、笹は固く足に刺さって来るので、こちらを進む場合は十分な注意が必要。恐らく本来の登山道は左の道で、右の道は2018年の夏から秋に掛けて山頂の避難小屋の再建工事が行われた際に、資材等を運搬するモノレールを敷設する為に臨時に作られた道だと思われる。
47.烏帽子岳
▲薄市沢から登る場合、登山口周辺が伐採場になっていて道が消えてしまっているので最初は混乱するだろう。取り敢えず正面を見上げた先の山腹に入口が見えているので、そこを目指して適当に登って、森の中の重機用の道に入る。カーヴする地点から細い徒歩道の分岐が右に延びているので、そこに入ってしまえば後は迷う心配は無いだろう。雨上がりの時等は路面状態が悪くなるので、特に岩場は神経を使う。『ガイド』ではコースタイムは180分、市のサイトでは150分などと紹介してはいるが、これは運良く好条件に恵まれた時のものと心得ておくべきだろう。予定を立てる時には余裕を持たせておいた方が良い。一部で笹薮がうるさく、道を見失う程ではないが相当に鬱陶しい。次回の刈り払いが何時になるのかは不明なので、登山時は事前に市に問い合わせておいた方が無難だろう。
*追記:田代岳の項の追記1を参照。
48.雷岳
▲烏帽子岳、田代岳、どちらへの縦走路も通行可能だが笹薮が鬱陶しい。これも次の刈り払いが何時になるのかは不明。烏帽子岳と雷岳の中間地点よりやや烏帽子岳に寄った辺りに小さな泥沼が有る。一見只の水溜まりだが、うっかり踏み抜くとズブズブ沈み込んで足を取られる。沈む箇所は見た目よりも広いので、出来るだけ道の端を慎重に渡るよう注意が必要。先人達が残したマーキングテープが何本も巻かれているのでそれと識別出来る。
*追記:田代岳の項の追記1を参照。
49,槻ノ木山
×登山口に当たる渡渉点から林道が延びている筈だが、崩落し消滅していて沢のガレ場が延びているだけ。沢を登るだけならそれでも何とか先へは進めるだろうが、『ガイド』では沢を離れて尾根に移ることになっている。だがこれでは判別の仕様が無い。
50.十ノ瀬山
▲登頂可能。元は未舗装車道なので傾斜はきつくないが、崩落箇所が幾つも有るので注意が必要。注意の為のテープがあちこちに張られているが、テープの内側まで崩落している箇所も有る。また舗装された部分は水捌けがやたらと悪く、雨上がりには道が沢と化す。また雑草が相当に鬱陶しく、大量のくっつき虫の類いに悩まされる。それに熊も多い様だ。山頂直下のハンググライダー公園は、まるで今でも整備されているかの様に綺麗な状態に保たれている。山頂の電波塔群のフェンス周辺は一面の笹薮で、三角点探しは困難。
51.石の塔
▲登頂可能。山瀬ダムから旧登山口まで迷わないよう注意が必要。旧登山口から新登山口への道は、案内看板の立っている分岐点から一番左側に延びる未舗装車道。『ガイド』と地理院地図の記載はここで間違っていて、実際には沢の右岸を通るのに、左岸を通る道が記載されている。沢の左岸にも道は延びているが、伐採場に行き当たり、恐らくはその先で沢の右岸へ渡る徒歩道が以前は存在していたのだろうが、現在では消失している様だ。新登山口から先は刈り払いが不十分で薮に悩まされ、地面の状態が視認出来ない所が多いので注意が必要。「細い道を左手の沢に降り」る箇所では木橋は消失しているので、巻かれているマーキングテープを頼りに迷わないよう注意が必要。尾根に出ると笹薮が酷くなる。次回の刈り払い時期は不明。大鰐方向の道を何故か塞ぐ形でマーキングテープが張られているが、現在は使用禁止なのかどうかは不明。
52.萱刈山
▲登山口に辿り着くまでの道が判り難いので注意が必要。『ガイド』には整備された山だと書かれているが現在は全く刈り払いが為されておらず、薮山と化している。枝葉が落ちた晩秋辺りなら多少見通しは良くなるが、春夏頃であれば、登山口看板の先に道が延びていると指摘されなければ存在に気が付かないかも知れない。山頂に出れば確かに広い眺望は得られるものの、一面の薮に囲まれているので相当に鬱陶しい。下山時は道を見失わないよう注意が必要。状況に依ってはマーキングテープ使用推奨。
53.茂屋方山
×伐採用の重機があちこち踏み荒らしていて、恐らく『ガイド』の記述していた道は消失している。重機用の道を辿って途中までは登れるが、後は一面の薮。登山口までは『ガイド』に記載されている東の山田集落からではなく、西の茂屋集落の方から回った方が判り易い様な気がする。
54.二子山
●登頂可能。『ガイド』の記述とは細部が異なり片流れの危険箇所は存在しない。良く整備されているが、私が最初に登った時には倒木の束が道を塞いでいた。国道7号線の、早口川東側の出口集落入口から登山口の案内看板が何枚か立っているので、それを辿って行けば登山口まで迷う心配は無いだろう。
55.薬師山
▲登頂可能だが、私が登った時には雑草が膝上まで地面を覆っていた。山頂直下の参詣道の分岐は判り難い。
56.高陣場
●登頂可能。私が最初に登った時は刈り払いが行われた直後だったらしく、大量の雑草の束が路上に折り重なっていたが、裏を返せば、刈り払いが行われる前であれば難儀していたかも知れないと云うことだ。
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