1-8章 三嶺
1−8章 三嶺(みうね)
剣山から西へと続く稜線を10kmほどたどると、三嶺(一般的には「みうね」と呼ぶ。高知の人は「さんれい」とも呼ぶ:1894m)というピークに至ります。
三嶺は剣山と並んで、剣山地では人気の山高いであり、日本200名山でもあります。剣山など周辺の山々から眺めると、三角形の端正な姿を見せてくれており、また三嶺から剣山までは、四国でも人気の縦走ルートになっています。
さて、三嶺の地質ですが、剣山が秩父帯の付加体で出来ているのに対し、三嶺は、石鎚山脈と同様の、三波川帯の結晶片岩でできています。三波川帯と秩父帯の地質境界は、剣山の登山口でもある見の越(峠)と、三嶺の南側を通る、東北東〜西南西の方向を持つ線上にあります。
地質図をよく見ると、地質境界は、見の越(峠)から、祖谷渓上流部を通り、さらに三嶺の南東側の谷にそって伸びています。地質の境界は一般的に、河川の選択浸食を受けやすいのですが、ここも地質境界に沿って、谷線が伸びています。
三嶺の山頂付近、特に剣山への縦走路に向かう南面は、剣山と違って多少岩場があり、岩の質も石鎚山脈に似た結晶片岩のようです。
そのほか、剣山地の北側になかば独立した山塊をなす、矢筈(やはず)山系(主峰;矢筈山;1849m)のあたりも、三波川帯の結晶片岩で出来ており、登山道のところどころに、結晶片岩の岩を見ることができます。
山々も、構成している地質によって、なだらかな山、あるいは、岩場が多い山、があることが解る一つの例かと思います。
剣山から西へと続く稜線を10kmほどたどると、三嶺(一般的には「みうね」と呼ぶ。高知の人は「さんれい」とも呼ぶ:1894m)というピークに至ります。
三嶺は剣山と並んで、剣山地では人気の山高いであり、日本200名山でもあります。剣山など周辺の山々から眺めると、三角形の端正な姿を見せてくれており、また三嶺から剣山までは、四国でも人気の縦走ルートになっています。
さて、三嶺の地質ですが、剣山が秩父帯の付加体で出来ているのに対し、三嶺は、石鎚山脈と同様の、三波川帯の結晶片岩でできています。三波川帯と秩父帯の地質境界は、剣山の登山口でもある見の越(峠)と、三嶺の南側を通る、東北東〜西南西の方向を持つ線上にあります。
地質図をよく見ると、地質境界は、見の越(峠)から、祖谷渓上流部を通り、さらに三嶺の南東側の谷にそって伸びています。地質の境界は一般的に、河川の選択浸食を受けやすいのですが、ここも地質境界に沿って、谷線が伸びています。
三嶺の山頂付近、特に剣山への縦走路に向かう南面は、剣山と違って多少岩場があり、岩の質も石鎚山脈に似た結晶片岩のようです。
そのほか、剣山地の北側になかば独立した山塊をなす、矢筈(やはず)山系(主峰;矢筈山;1849m)のあたりも、三波川帯の結晶片岩で出来ており、登山道のところどころに、結晶片岩の岩を見ることができます。
山々も、構成している地質によって、なだらかな山、あるいは、岩場が多い山、があることが解る一つの例かと思います。
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