茅ヶ岳-金ヶ岳 〜年末三日連続富士見2016 転の部〜 A22
- GPS
- 08:01
- 距離
- 17.2km
- 登り
- 1,265m
- 下り
- 1,391m
コースタイム
- 山行
- 6:56
- 休憩
- 1:20
- 合計
- 8:16
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
浄居寺バス停発16:17(山交タウンコーチバス、480円)韮崎駅着16:37、同発16:48(JR240円)甲府駅着17:08 |
コース状況/ 危険箇所等 |
金ヶ岳から明野への崩壊地通過に尽きる。久々に恐怖を感じた。ロープは張ってあるが、滑る足場ゆえ一歩踏み出す度に深呼吸が必要である。このトラバースさえ無ければ、無積雪期に縦走するのは容易い。 |
その他周辺情報 | ハイジの村クララ館:クララの湯は予想を上回る心地よさ。貸切状態だったせいもあるが、富士山や南アルプスを眺めながらの入浴は、至福の時を与えてくれる。サウナも併設。入浴料820円、貸バスタオル100円。 |
写真
感想
市内の快適なビジネスホテルで6時に目覚め、「年末三日連続日帰り富士見登山」二日目が始まった。7時、甲府駅発韮崎駅行きに乗車する。年越し登山の装備をした2名の姿も有った。私はといえば、連泊ゆえに日帰り最低限の装備で臨んでいた。
韮崎駅を出発したバスは、土日祝日料金100円で柳平まで運んでくれた。終始乗客は私一人、降車の際、深く頭を下げた。車道を深田公園入口まで歩く。数台の車両が、瞬く間に抜き去ってゆく。途中、農道に入った。
深田公園の駐車場には10台ほどの車がとまっていた。年末でも人気の有る山には多くが訪れる。公園には寄らず、準備を整え歩き始める。変化の無い、やや単調な道を緩やかに登ってゆく。やがて通行止めの女岩方向を見て右側に迂回、少しの間急登を楽しむ。バス停を出発してから2時間半、茅ヶ岳山頂に立った。
なぜか、幾度となく見送ってきた山。その名だたる眺望にしばらく虜にされた。南アルプス、八ヶ岳、奥秩父そして富士山。これが人気の所以であろう。山々を映え渡らせる青空に感謝した。そして次なる峰から八ヶ岳すべてが見渡せることを願って、出発した。
山頂直下の急坂を、登り返しをイメージしながら慎重に下りる。鞍部到達の頃には、この山行の全貌を解したと信じていた。金ヶ岳に至る道には、積雪期には軽アイゼンで登れそうもない岩場が在った。
観音峠への道を分けて間もなく南峰、そこからは5分ほどで金ヶ岳に着く。茅ヶ岳よりも60メートルほど高い山頂からは、南アルプス、八ヶ岳が幾分鮮やかに映った。保温水筒で運んできた湯をバーナーで沸かし直しカップ麺に注いだ。食後は、ペットボトルに入った水を沸かし、コーヒーを淹れる。あとは下るだけ、こだわりの休憩を楽しんでいた。
けれども解っていなかった。その下山が如何に困難であるかを。頂上を発ってから岩場の急坂に迎えられ、その後やせ尾根を進む。そして崩壊地。予想以上だった。とにかく滑る。足場を得られない。何度もロープにしがみついた。3年前に登山を再開してから初めて、滑落の恐怖を覚えた。
緊張の連続は、その後の弛緩に大いなる満足感を与えてくれるのだろうが、今回はちっとも楽しくなかった。己の技術力の無さを痛感した。下山時には一年を振り返って思索に耽る、とんでもなかった。その作業は翌日に譲ることにした。
林道に出合うまでの記憶がほとんど無い。直線道路から八ヶ岳の堂々たる姿を目にするまで、落葉の道にも、何のことは無い下り坂にも神経を集中させられた。これはどこかで「立て直す」必要がある。ハイジの村を思い出した。
とは言っても、下調べ無しの行動である。着替えはホテルに置いて来ている。この展開は読んでいなかった。などとぶつぶつ言いながら村を目指し、おんじの姿に安堵する。
クララの湯は予想以上に素晴らしかった。独り、湯に浸かりながら、眼前に広がる富士山や南アルプスがその糸を1本1本解いてくれた。予定どおりのバスに乗車できる時間だった。30分ほど歩いて北杜市営バスを待った。寒さを感じる頃、年末を走る頼もしいバスがやってきた。今夜は、お気に入りの部屋でぐっすり眠れることだろう。
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