武甲山-ウノタワ 〜奥座敷、雪化粧〜 A24
- GPS
- 06:46
- 距離
- 13.6km
- 登り
- 1,339m
- 下り
- 1,518m
コースタイム
- 山行
- 5:58
- 休憩
- 0:45
- 合計
- 6:43
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
名郷BS発15:23(国際興業バス、810円)飯能駅着16:18、発17:05(西武鉄道、特急券含み970円)池袋駅着17:46 |
コース状況/ 危険箇所等 |
予想を裏切り、積雪50cm程度。軽アイゼン、スパッツを持参していたため何とか計画どおり歩けた。今後融雪進めば、北面など凍結個所が増し、小持山、大持山前後のアップダウンはより一層厳しくなる。 北上、南下迷ったが、今回のコース取りが様々な点で正解だった。武甲山にさっさと登り、アップダウンを繰り返しながらウノタワを目指した。登山口も、一の鳥居の方が白岩口よりも適している。名郷からのバス便も15時台は3本有る。 |
写真
感想
武甲山周辺には積雪多し。この1週間、天気予報サイトから雪だるまが消えなかったので、そう確信していた。雪のウノタワを訪れてみたかった。
当初、アプローチを飯能から名郷へのバス便で考えていたが、控えめな踏み跡を想像して、8時間超の歩行を見送ることにした。横瀬駅からタクシーで登山口へ、最高点の武甲山に先に登り、ウノタワ目指して南下する。エスケープルートはふんだんに有る。
6時半のコーヒーショップ開店を待ち、始発のレッドアロー号に乗り込む。久しぶりの奥武蔵、やはりこの列車で向かわねば。それほど混んでいかなったが、券売機は座席を集中させるらしく、乗客は中央付近に固まっていた。特急券は窓口で購入すべきなのだろう。
横瀬駅前は思っていたよりも小さく、予約していたタクシーはすぐに見つけられた。石灰ですっかり白くなった道路を走り、10分後には一の鳥居登山口に到着した。5分の準備で歩き始める。
不動滝あたりから積雪が目立つようになった。急登なく、緩やかに登ってゆく。圧雪された踏み跡がペースを整えてくれた。絶え間なく降り注ぐ雪解け水が、またたく間に髪を濡らし、ほの暗い杉林の中、霧氷が輝く。
稜線に出てようやく青空と出会えた。雲は多いが陽射しは力強い。武甲山御嶽神社、第一展望台、のどかな時間が流れていた。ほとんどの人が車で訪れているから、往復同じ道か、周回コースを選ぶ。ここからウノタワまで行く人は少ないだろう。後半の独り静かな時間を想像しながら、アイゼンを装着した。
山頂からシラジクボまで一気に下る。登り返しに構えるが、ほどなくして平坦な尾根道を進むようになり、積雪は50センチほどになっていた。やがて小持山への急登、アイゼン装着が正しかったことを感じた。振り返ると武甲山が堂々とした姿で見送ってくれていた。こちら側からは、あの痛々しい姿は想像し難い。
小持山からはやや狭い尾根を辿る。岩場もところどころ現れ、凍結部分を慎重に通過する。それにしてもこれほど雪が深いとは。大持山の肩で出会った方は、滑り止めもスパッツも持っておらず、早々に引き上げると苦笑しながら話していた。
横倉山を越え、ウノタワを目指す。南面は地肌が見え隠れし、よく滑る。慎重に下ってゆくと、やがて白い静寂に支配された空間が現れた。1本のトレースが横切り、その滑らかさがより強調される。どこに腰を下ろすか迷いながら、少しの間歩き回った。今日は、ゆっくり休む時間は無いと踏み、火もお湯も持って来ていない。昼食を取っているうちに寒さが沁み込んできた。名残惜しくも今日の目的地を後にする。
けれどもその場所は突然現れた。地形図では送電線が横切っているが、その姿は無い。ただ鉄塔の遺構が不自然に在った。不思議なほど静かで、開放的で、居心地の良い場所だった。今日の真の目的地だったのかもしれない。
鳥首峠からは沢状の道をゆっくりと下りて行く。幾度か小さな沢を渡り、タイミングを誤らずにアイゼンを外し、洗うことができた。やがて白岩集落。地形図では民家が立ち並んでいるが、もう30年も前に退去していることを登山口で知った。その白岩登山口からは車道を歩く。山中からの林道を合せると名郷は近い。
あまりにも穏やかな空気に包まれ、雪による昂揚も収まりつつあった。道沿いに在った茶房に、吸い寄せられそうになるのを堪えながらバス停に向かった。15時台には3本のバス便、これも南下コースを選んだ理由の一つ。顔を洗い、スパッツを脱ぎ、コーラを飲みながら23分発のバスを待った。しなやかな陽射しが、水面に春の訪れを映し出していた。
kimichin2様
こんばんは。
思いがけない雪のお山歩き、お写真1枚1枚拝見しながら、自分もゆったりと白く少し深いトレースを歩ませていただきました。
語りかけてくださる大木、青空を引き立てる雲たち。そして遠くの山並みの冬とは違う緑の色。心がとっても穏やかになりました。
そしてその鉄塔はきっと白岩集落の人々の生活を支えていたのかもしれません……
お役目は終えてしまいましたが、付喪神さまのように見えました。見守ってくださっているような気がしました。
ウノタワは開放的な空間ですね!!
私も楽しいひとときを過ごさせていただきました。
ありがとうございました。
reochi19様
こんにちは。次回奥武蔵に行くときは雪の季節がいいなあと思っていたのすが、
期せずして、積雪多い日に行くことができました。
武甲山には沢山の人がいましたが、小持山から先は人も少なく、いつものように
静かな時間を過ごせました。
集落跡はやや気味が悪いのですが、今回の白岩集落跡は、何となく人の息吹が
残っているような「趣」のある印象を受けました。
reochi19さんの雪の季節はまだまだ終わらないと思いますが、私はそろそろ
新緑を期待しながら向かおうと思っています。
膝を大事に、登山も楽しまれるよう、願っています。
kimichin2さん こんばんは。
写真23、名前が付いてもよさそう岩。
正式名称かどうかは分かりませんが、通称「雨乞岩」と呼ばれています。
長沢背稜の眺めが良い場所なので奥武蔵でも穴場的人気スポットです。
ルートは違いますが当日私もウノタワを訪れたました。
あの積雪の中、一の鳥居〜武甲山〜ウノタワ〜名郷と歩かれたんですね。
Coffee紗蔵のキッシュプレート、美味しいですよ♪次回は是非!
matatavi様
おはようございます。
教えていただき、ありがとうございます。
やはり名前があったのですね。特徴的な形、眺望の良さ、素通りしなくて
良かった。スパッと切れ落ちているのは、あの辺りでは珍しいのでしょうか。
名郷のコーヒー店、週4日しか営業してないんですね。次回はぜひ寄りたいと
思います。
これからも奥武蔵、ちょくちょく訪れたい。ぜひまた色々教えてください。
よろしくお願いします。
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