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記録ID: 1283693
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ハイキング
谷川・武尊

(吹割の滝)武尊山(裏見の滝) 〜水、土、岩〜 A28

2017年10月09日(月) [日帰り]
 - 拍手
体力度
3
日帰りが可能
GPS
08:27
距離
17.1km
登り
831m
下り
1,545m
歩くペース
標準
1.01.1
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
7:55
休憩
0:34
合計
8:29
5:32
78
武尊牧場キャンプ場
7:31
7:31
70
8:41
8:41
25
9:06
9:25
92
11:08
11:08
46
11:54
11:54
9
12:03
12:03
21
12:24
12:26
4
12:30
12:36
14
12:50
12:50
10
13:00
13:05
56
宝台樹キャンプ場
14:01
武尊橋バス停
天候 晴れ
過去天気図(気象庁) 2017年10月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車 バス
前日 バスタ新宿発7:25(関越交通「尾瀬号」、3,900円)吹割の滝BS着12:10(渋滞で1時間半遅れ)、発13:13(関越交通、350円)武尊口BS着13:23
当日 武尊橋BS発15:05(関越交通、1,000円)水上駅着15:30、発15:53
コース状況/
危険箇所等
武尊牧場キャンプ場〜武尊山
 雨後のせいもあり、とにかく泥濘激しく、途中からルート選びを諦める。また、迂回路に入ってからは急登が続き、中ノ岳前には、ほぼ垂直の岩壁が待ち受ける。
武尊山〜武尊神社
 4ヶ所の鎖場のうち下から2番目の一枚岩は、濡れている場合には上りも下りも要注意。鎖場を過ぎても急坂続くため気を緩められない。
その他周辺情報 前泊 花咲「ぬく湯荘」:ホームページもしっかりした、人気の民宿。登山者への理解も有り、この日も私を含め3名が宿泊していた。休前日素泊まり4,000円。
新宿から高速バスで乗り換えなし。武尊口で降りる予定だったが、前日思い立ち、一つ手前で降りることにした。
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新宿から高速バスで乗り換えなし。武尊口で降りる予定だったが、前日思い立ち、一つ手前で降りることにした。
鱒飛の滝。紅葉前だからか、車も人も日曜にしてはそれほど多くなかった。
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鱒飛の滝。紅葉前だからか、車も人も日曜にしてはそれほど多くなかった。
登山の格好をして、観光客に紛れ遊歩道を歩く。
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登山の格好をして、観光客に紛れ遊歩道を歩く。
吹割の滝。時間がゆっくりと流れる。
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吹割の滝。時間がゆっくりと流れる。
武尊口バス停。ここから花咲の民宿・ペンション地区まではおよそ1時間。
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武尊口バス停。ここから花咲の民宿・ペンション地区まではおよそ1時間。
武尊神社分社で安全祈願。
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武尊神社分社で安全祈願。
武尊山連山は雲の中。
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武尊山連山は雲の中。
「ぬく湯荘」に着いた。WEBで探した甲斐あった。期待以上の宿だった。
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「ぬく湯荘」に着いた。WEBで探した甲斐あった。期待以上の宿だった。
素泊まりの私を「花咲の湯」まで送ってくださった。少し早めの夕食。
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素泊まりの私を「花咲の湯」まで送ってくださった。少し早めの夕食。
約束どおり武尊牧場まで送ってくださった。予定どおり夜明け前のキャンプ場をあとにする。
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約束どおり武尊牧場まで送ってくださった。予定どおり夜明け前のキャンプ場をあとにする。
雲に隠れた皇海山方面を望む。日中はきっと晴れてくれるだろう。
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雲に隠れた皇海山方面を望む。日中はきっと晴れてくれるだろう。
遊歩道を西へ向かう。
遊歩道を西へ向かう。
登山届を提出し、スパッツを装着する。勿論熊鈴も。
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登山届を提出し、スパッツを装着する。勿論熊鈴も。
朝陽を背に西進す。
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朝陽を背に西進す。
登山道水没。ズブズブ、ブカブカ。泥濘の酷さ、想像を上回る。
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登山道水没。ズブズブ、ブカブカ。泥濘の酷さ、想像を上回る。
武尊避難小屋。
どこを歩けと言うのだ。
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どこを歩けと言うのだ。
中ノ岳を見上げる。
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中ノ岳を見上げる。
前武尊方向を望む。針葉樹と落葉樹の競演。
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前武尊方向を望む。針葉樹と落葉樹の競演。
中ノ岳が迫る。
突如現れた壁。よく滑る。
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突如現れた壁。よく滑る。
第二のロープ場。
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第二のロープ場。
中ノ岳南の分岐。
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中ノ岳南の分岐。
剣ヶ峰山と雲海。
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剣ヶ峰山と雲海。
三ツ池を掠めて通る。
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三ツ池を掠めて通る。
日本武尊像を見上げる。
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日本武尊像を見上げる。
9:06武尊山到達。山頂で、初めて人に会った。
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9:06武尊山到達。山頂で、初めて人に会った。
剣ヶ峰山へと続く稜線。
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剣ヶ峰山へと続く稜線。
前武尊方向、辿った道を振り返る。
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前武尊方向、辿った道を振り返る。
剣ヶ峰山と雲海その2。
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剣ヶ峰山と雲海その2。
第一の鎖場を見下ろす。
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第一の鎖場を見下ろす。
第二の鎖場を振り返る。
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第二の鎖場を振り返る。
北方向を望み、一呼吸。
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北方向を望み、一呼吸。
第三の鎖場(ロープ場)を振り返る。この一枚岩の下り、悩ましかった。
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第三の鎖場(ロープ場)を振り返る。この一枚岩の下り、悩ましかった。
第四の鎖場。
避難小屋分岐から武尊神社へ下りる。
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避難小屋分岐から武尊神社へ下りる。
仲秋の候、紅葉前の潔さ。
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仲秋の候、紅葉前の潔さ。
初夏のような清々しさ。
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初夏のような清々しさ。
武尊神社。無事の下山に感謝。
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武尊神社。無事の下山に感謝。
落差50m、裏見の滝。爽快な風が吹き寄せる。
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落差50m、裏見の滝。爽快な風が吹き寄せる。
標識も何も無いが、ここを左へ。
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標識も何も無いが、ここを左へ。
まもなく武尊山横断の旅が終わる。
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まもなく武尊山横断の旅が終わる。
午後2時、武尊橋バス停に到着、湯の小屋からのバスを待つ。
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午後2時、武尊橋バス停に到着、湯の小屋からのバスを待つ。

感想

 武尊山横断の旅は、滝に始まり滝に終わった。途中、なぜか物足りなさを感じていたが、下山してみれば印象的な場面の多い山行だった。
 当初は、前日、武尊牧場まで入り、バンガローに宿泊、夜明け前に出発する予定だったが、WEBで情報を集めているうちに、或る民宿に目が止まった。早速連絡、翌朝牧場まで送っていただけるか確認、予約した。大正解だった。

 高速バスで片品を目指す。夜行でない「尾瀬号」に乗るのは初めてだった。関越道の大渋滞により、吹割の滝には1時間半ほど延着となった。前日、何気なく眺めていた画面から立寄ることを思い立った。観光客の間を縫うように、重装備の登山者が進む。滝だけをさっさと見て、取って返した。昼食後、路線バスで武尊口へ。ここが山行の出発点である。
 車道をゆっくりと、前方の山々を眺めながら歩いた。やがて武尊山連山が雲を纏って現れる。明日は雲を何処かへ連れ去ってほしい、時折吹く秋風に祈った。およそ1時間後、片品花咲の民宿地区に着いた。スキー場が閉鎖され、公共交通機関によるアクセスも無くなったためか、地区の案内看板もかすんで見える。
 「ぬく湯荘」には迷わず到着した。グーグルの予習が効いている。早い時間だったが、女将さんは笑顔で迎えてくれた。部屋で少しの休憩後、入浴。そして素泊まりの私のために、付近唯一の食事処「花咲の湯」へ送ってくださった。気持ちの良いレストランで天ざるを平らげ、のんびりと帰路に就く。空を見上げ、明日の晴天を確信した。
 翌朝、5時過ぎに出発したいと言う私のわがままを聞き、夜明け前に牧場まで送っていただいた。素泊まりの私におにぎりまで用意して。深々と頭を下げ、気さくな女将さんを見送った。静まり返ったキャンプ場をあとにする。皇海山方向には雲が多いが、向かう西方向にそれは無い。山頂での眺望を期待して進む。
 確かになだらかな道。けれどもそのことが災いした。想像を絶する泥濘の道。どこを歩けばよいか都度「ルートファインディング」を求められる。燧ケ岳の比ではない。ロングスパッツ上部まで泥だらけになった時、諦めた。
 道は次第に勾配を増してゆく。ようやく泥濘から解放されたと思うや否や、今度は予想もしなかった、ほぼ垂直の壁。ここはロープじゃなく鎖だろう。高さはそれほどではないが、足がかり少なく、よく滑る。2枚の壁を乗り越えたのち、いつになく安堵感を覚え、無心で辿った道を振り返った。もう主稜線は近い。

 前武尊からの道を合せると、武尊山山頂が視界に収まる。南側に目を向けると特徴的な剣ヶ峰山、そして標高2100メートルの地から望む雲海。頭上には秋空が広がっていた。上り下りの無い道を進めばやがて日本武尊の像が見える。久しぶりに聞く人の声に、山頂間近を知った。
 午前9時6分、武尊山山頂に到達。泥濘に苦しめられ、岩壁に行く手を阻まれもしたが、予定どおりの時間だった。南側剣ヶ峰方向は雲が懸からず望めたが、北側尾瀬方向の眺望は得られなかった。宿で渡されたおにぎり2個を瞬く間に食す。旨かった。今回の山行ではコーヒーを持参せず、サーモスにほうじ茶、を選んでいた。まるでご厚意を予期したかのように。
 今日の行程は下山の方が長い。20分ほどの滞在ののち西進を続ける。ほどなくして鎖場、ほとんどの人が登りを選ぶコース、山行前から4ヶ所の鎖場を無事下りられるか不安だった。ちょうど登りの人々が差しかかっていた。皆、ストックを手にしていた。渋滞が起きていた。間隙を縫って下りて行く。傾斜や高度感は心配したほどではなかったが、濡れた岩には十分悩まされた。
 鎖場を過ぎても急坂は続く。木の根で転倒してしまわないよう気を抜かずに下りる。避難小屋に着く頃には、登りの方々とすれ違うことはほとんど無くなった。南に転進し、武尊神社に向けてひたすら下る。初夏のような清々しさ。紅葉の華やかさよりも君たち緑が好きだ。しばらく時計を止めてみた。
 山頂を発ってから3時間、武尊神社に到着した。無事下山の報告をする。駐車場には「登山車」らしからぬ車たちが並ぶ。残る行程は1時間あまり、街に戻る準備を整えるにはまだ早い。そのまま裏見の滝へ下りて行った。観瀑台から望むそれは、締めくくりに相応しい情景だった。奥ゆかしい光と音にしばらく魅了されていた。そしてその場を離れる時になって、女将の笑顔を思い出した。あなたの厚意無くしてこの旅は成り立たなかった。思わず発した感謝の言葉は、滝の音に融け込んでいった。

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