乾徳山 〜年末三日連続富士見2017 岩の章〜 A31
- GPS
- 07:20
- 距離
- 11.1km
- 登り
- 1,306m
- 下り
- 1,299m
コースタイム
- 山行
- 6:59
- 休憩
- 0:12
- 合計
- 7:11
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
前日 〜小淵沢駅〜山梨市駅〜乾徳山登山口BS 乾徳山登山口BS発15:36(山梨市営バス、400円)山梨市駅着16:08、発16:26(JR中央本線、190円)石和温泉駅着16:32、発17:03(富士急山梨バス、1470円)富士急ハイランド着18:03 |
コース状況/ 危険箇所等 |
凍結箇所のある岩場は、難易度が高まり、通過に時間がかかる。9:50の歩き始めでは、終バスにも間に合わなかったかもしれない。 |
その他周辺情報 | 前日泊 民宿山吹荘、93歳のおかみが独り切り盛りしている。冬は営業していないと一度断られるが、頼み込んで泊まらせてもらった。 |
写真
感想
(29日「雨乞岳」から続く)
「山吹荘」は、乾徳山登山口バス停から最も近い民宿だ。徳和地区の民宿は、冬は休業しているようで、何軒か電話したが、いずれも丁重に断られた。「山吹荘」でも最初は断られたのだが、一人なのですが、と言うと、しばらく間があったのち、「いいよ。来てちょうだい」の応え。楽しみに待った。
先刻食べた夕食に満足しながら一日の出来事を思い浮かべ、ゆっくりと湯船に身を沈めた。雨乞岳の長時間歩行による疲労や乾きは、不思議と消えていた。
朝、御年93歳のおかみさんは、予想どおり先に起きて準備をしてくれていた。朝食は食べきれないほどで、もう少しお話を聞くことにした。バス停の在る駐車場には、数台の車が見える。おなかは落ち着きを取り戻した。心から礼を述べ、下山後立寄ることを告げ、出発した。
道満山コースで登り、オソバ沢コースで下山することにしていた。歩き始めてすぐに気づいた。不要な荷物を置いてくれば良かった。どうも昨日から単純なことを忘れがちだ。それにしても身体が重い。まるで山頂直下で喘いでいるようだ。今日も標高差1200メートルの登山、岩場も有る。道満山に至るまでは、本気で下山も考えた。
過ぎると次第に呼吸が整ってきた。続く急登にも対処できるようになった。コース後半は平坦な尾根を進む。そして最初の岩場を越えると、急に左手が開け、南アルプスに迎えられる。出発から2時間半、月見岩に到達した。視線を南に移せば富士山の姿。高さがほどよい関係ゆえ、優美で美しい。
ほどなく扇平を過ぎると、岩がちな道に変化してゆく。ところどころ氷が付着しているため、慎重に歩を進める。やがて最初の鎖場が現れた。ここもスタンスに氷や雪が付着し、よく滑る。そして3日分の重量が堪える。ザックをデポし、空身で登ることにした。
カミナリ岩に取り付いた時、空身の幸せを実感した。後続がいたため、鎖を頼りに腕力で登って行ったが、鳳岩は、疲労と時間を言い訳に迂回した。11時20分、乾徳山に到達、素晴らしい眺望が待っていた。どこから見ればよいのか迷ってしまう。昨日の雨乞岳も見える。富士山は最後の楽しみにした。
下山、思っていたほど難しくはなかったが、やはり氷を避ける分の時間は要した。月見岩に戻り、カヤトや青空に映える木々を写すのに夢中になる。その場を離れるのに10分少々かかった。
緩やかに、穏やかに下降してゆく。十字路付近で休憩を取る予定だったが、十分な朝食のお蔭で、パンもカップ麺も喉を通りそうにない。そのまま歩き続けることにした。確かにこちらのコースの方が無難なのかもしれない。途中、錦晶水で潤したほかには記憶に残らない時間を経て、登山口に到着した。予定どおり、おかみさんに下山の報告をする。笑顔で迎えてくれた。いつまでも元気に登山者たちを見守ってほしい、切に願った。
バス停では約50分の待ち合せだった。岩場の触感を思い出しながら到着を待った。寒かった。定刻どおりバスは到着し、山梨市駅までのおよそ30分、うたたねの時間を与えてくれた。予定どおりの列車で石和温泉駅へ、そこからバスで河口湖方面に移動する。今度は熟睡した。目が覚めると、湖越しにかの山の大きなシルエットが浮かんでいた。 (つづく)
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