栗沢山-アサヨ峰 〜目にはさやかに見えねども〜 B53
- GPS
- 05:34
- 距離
- 8.0km
- 登り
- 945m
- 下り
- 1,002m
コースタイム
- 山行
- 5:30
- 休憩
- 0:30
- 合計
- 6:00
天候 | 曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
北沢峠発13:30、広河原着13:55、発14:05、甲府駅着15:55 |
コース状況/ 危険箇所等 |
栗沢山からアサヨ峰までは岩稜帯を進む。マーカー少ないのでルート取りに注意が必要。 |
その他周辺情報 | 前泊 「ゲストハウスソノママ」 駅から5分、ビジネスホテルを改良したドミトリールーム主体の宿。山小屋に慣れている人にとっては問題なく快適。直接申込みで税込2,680円。 |
予約できる山小屋 |
北沢峠 こもれび山荘
|
写真
感想
急遽、弾丸山行を敢行することにした。理事会は延期、晴天の予報に、翌週の予定を前倒した。結局、天候には恵まれなかったが、楽しい時間を過ごせた。
雨は降り続いていたが、明日の晴天を信じて家を出る。高速バスに乗車し、甲府へ。臨時便2号車は空いていた。予定どおりの到着、夕食を済ませて、今日の宿へ。ドミトリータイプの部屋、寝るだけのスペース、十分だった。
午前3時20分、自然に目が覚めた。静かに部屋を出る。ラウンジで身支度を整え、未明の道を駅に向かった。バス停には先着のザックが一つ。ベンチに座り、コンビニエンスストアで購入したパンとコーヒーを平らげた。が、どうもこれが良くなかったらしい。車中、珍しく酔ってしまった。
高速バスが2台出発した後、間もなく頼もしき登山バスがやってきた。15名が乗り込んでからハプニングがあった。後部ドアが閉まらない。2号車が後ろに控えていたから心配はしなかったが、10分後ようやくバスは広河原を目指し出発した。
南アルプス市営バスは、いつの間にか250円値上げしていた。12.2キロメートルを25分、仕方ないか。予定どおり7時15分着、北沢峠は、いつもながら清々しい空気で迎えてくれた。まだ車酔いの余韻が残る中、すぐに歩き始める。
長衛小屋の前で、準備を整える。今日は栗沢山まで登り一辺倒、一定のペースで、余計なことは考えずに登った。ただ、予報の外れたことが残念でならなかった。霧で髪が濡れ、風が吹くと少し肌寒かった。徐々に晴天への期待が薄れてゆく中、深く静かな樹林帯を進む。
出発後2時間弱、その樹林帯を抜けた。標高2,600メートルを越えたはずだ。眺望は全く得られなかったが、俄かに現れた岩稜帯が気を紛らわしてくれた。
それにしても甲斐駒ヶ岳を近くから見ることは叶わない。登頂した時を除いて、仙丈ヶ岳からも日向山からも雨乞岳からもその雄姿を見られることはなかった。今日もその存在を近くに感じながら、白き緞帳を見つめる。
栗沢山にはほどなく到着した。晴れていれば360度の眺望が得られる場所のはず。5分ほど佇み、続く岩稜帯へ足を踏み入れた。マーカー少なく、ルート取りに神経を使う。ところどころやせて、ところどころ小さな壁があった。約1時間の道、変化に富み、往復しても楽しめる道だった。
アサヨ峰、10時44分到達。コースタイムより多くかかった。少しショックだった。眺望に見とれた訳でもなく、雨に降られた訳でもない。今後、コースタイムの9掛けで計画することは避けた方がよいのかもしれない。
当初、アサヨ峰から先、早川尾根を広河原峠まで縦走することを企んでいたが、アップダウンの激しさや峠からの荒れた下山路を知り、往復に切り替えた。結果、その判断で良かったのだと思う。この先5時間以上歩く自信がない。
ほどなく、登山口で先行した人が到着した。彼も13時30分のバスに乗ると言う。岩が苦手という彼が先発することとなった。壁の位置、右を取るか左か、さすがについ先刻通った道ゆえわかっている。コースタイムより20分早く到着した。
バスの発車時刻まで1時間40分、栗沢山から北沢峠までコースタイム1時間40分、今日は自信がない。けれども13時30分発を逃すと次は16時発、何としても間に合わせる必要があった。教訓を活かし、岩場通過まで私が先行することとなった。
出発後20分、ベールに包まれていた北方向が俄かに開けた。双児山、駒津峰、駒ヶ岳が次々と姿を現す。しばらく立ち止まっていれば、全容が望めたかもしれないが、とにかく時間が無い。泣く泣く樹林帯へ突入した。
あまりにも先を急いだために、先ほどとは打って変わって、楽しめない時間を過ごした。明瞭な一本道、迷うことも無く、ひたすら下った。沢音が大きくなり、やがて長衛小屋のテントサイトを確認した時には、13時を回っていた。昨年の駒ヶ岳下山の際、小屋の飲み物の文字に吸い寄せられた記憶が甦る。
「ラストワンマイル」の長かったこと。林道で倒れるかと思った。このところの
ハードワークで体力を失っていた、車酔い、様々な言い訳を考えつつ、北沢峠のバス待合所を目指した。これでは夏の計画を見直す必要があるのかもしれない。そう思いながらも、夏の陽射しに輝く双耳峰を想っていた。
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する