大弛峠-金峰山-瑞牆山荘 〜森林限界を越えて〜 B13
- GPS
- 05:28
- 距離
- 9.7km
- 登り
- 451m
- 下り
- 1,295m
コースタイム
天候 | 曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
瑞牆山荘14:25-15:45韮崎駅 山梨峡北交通バス2,060円 |
写真
感想
先週末、悪天候の予報にもかかわらず構わず決行しようとしたが、高度が増すに連れて引き返す勇気も希薄になることを思い出し、寸前で思いとどまった。高気圧に覆われれば曇りがちでも風はないだろう、tenki.jpと「てんきとくらす」両ページの「山の天気」情報をにらみ、自身の予想と一致したことに満足し、21時「消灯」。
始発を乗り継ぎ、塩山駅には定刻どおり7:22着、11名の団体客がバスに乗り込んでくれたお蔭で柳平までもタクシー移動となった。途中標高1,500mの柳平で車を乗り換えると、助手席に乗客のいることを良いことに終始話し続ける運転手のお蔭で車中退屈することなく大弛峠に到着する。峠にはすでに路上にあふれるほどの車がおり、東へ西へ続々と出発していた。
風はなかったが半袖では少々肌寒く、パーカーを羽織って歩き始める。樹林帯を緩やかに登り降りしながら徐々に高度を上げてゆくと朝日岳手前で岩場が忽然と現れる。周囲ガスに覆われているが晴れていれば素晴らしい眺望が得られるのだろう。休憩する間を惜しみ、逸る気持ちを抑えながら再び樹林帯を進みゆく。
森林限界を越えることにこれほど感慨を覚えるとは、以前では考えられなかった。全く眺望は開けず、ただハイマツと岩のみが存在する空間に身を置き、心躍る自分に驚いていた。そして山頂への道は唐突に終わる。
意外にも登頂の達成感はあった。大弛峠からほとんど高度差なく、2時間弱の道のりであったが、久しぶりに2,500m超の山に登れたことに感謝の気持ちがこみ上げてきた。霞む五丈岩を見つめながら大弛峠へ引き返すか、瑞牆山荘まで進むかぼんやり考える。もう少しハイマツの稜線歩きを続けたい…。昼食をそそくさと済まし、奥秩父の盟主に別れを告げる。
西へ進む人は少なかった。岩場を楽しみ、濡れた赤土の上を慎重に進むとやがて千代の吹上が見えてくる。少し身を乗り出してもガスで視界が閉ざされ下まで見えなかったが、食後の目を覚ますのに十分な絶壁であった。いつまでも眺めていたい光景だった。
砂払いの頭で右に折れ、ストックを使うことを忘れるほど気持ちの良かった稜線歩きを終えて樹林帯へと入る。時折上ってくる登山者と行き交いながら緩やかに、少しだけバスの時間を気にしながら下ってゆく。山頂の喧騒が幻であったかのごとく静かな道を、いつものように熊鈴とストックを頼りに歩む。
何事も無く進み、大日岩には急げば1本早いバスに乗れる時間に着いてしまった。少しの躊躇いの後、あまり楽しくない時間が始まった。大日小屋、富士見平小屋を横目で通り過ぎ、瑞牆山荘バス停到着は発車10分前。小屋でゆっくりとソフトクリームを食べ、予定どおりのバスに乗ることに一瞬魅かれたが、韮崎からの列車本数を考え、シャツを着替えて乗り込んだ。路線バスでの1時間20分は、アルプスや岩稜に対する想いをより強くさせるのに十分な時間だった。夏空を思い浮かべながら心地よい眠りについた。
こんにちわ。初めてコメントいたします。バス利用だと、時間が気になりますね。1本逃すと、なかなか来なかったり、終バスが早かったり、電車との接続が悪かったりで焦りますね。
3737さん、コメントありがとうございます。ピストンが嫌で公共交通機関を利用するのですが、バスの時間から逆算して山頂をあとにしなければならない、下山途中で時計を見続けなければならない点など楽しくないこともあります。それでも自家用車でしか行けなかった場所に路線を伸ばしていただいたり、親切な対応をしてくださる運転手さんにはいつも感謝しています。これからも降車の際には必ず、「ありがとうございます」を忘れません。
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