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Yamareco

記録ID: 573166
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ハイキング
富士・御坂

二十六夜山-今倉山 〜感謝、54回目の日を前に〜 A7

2015年01月11日(日) [日帰り]
 - 拍手
体力度
3
日帰りが可能
GPS
05:18
距離
8.0km
登り
1,162m
下り
663m
歩くペース
とても速い
0.60.7
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
4:18
休憩
0:55
合計
5:13
8:00
55
8:55
8:55
55
10:47
10:47
3
10:50
11:24
6
12:10
12:25
48
西川バス停8:00-登山道入口8:10-仙人水8:50-9:50二十六夜山9:55-10:50赤岩(松山)11:20-西ヶ原(パラジマ沢分岐)11:30-御座入山(今倉山:西峰)11:45-12:10今倉山(東峰)12:25-12:55道坂峠13:00-13:15道坂隧道バス停
天候 晴れ
過去天気図(気象庁) 2015年01月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車 バス 自家用車
往路 吉祥寺駅5:35-6:13高尾駅6:14-6:51大月駅6:53-7:08都留市駅7:30(富士急山梨バス、200円)7:50西川BS
※同じホームの向かいの列車に乗れる高尾駅と異なり、大月駅では富士急のホームまで急がなければならない。直通切符を購入し、できるだけ前方の車両に乗車しておけば問題なく接続可。直通切符は中央線各駅の指定席券売機で購入できる。(要事前確認)
復路 道坂隧道BS13:35(地元登山者の自家用車)13:50都留市駅14:05-14:15中央道都留14:40(定刻14:34)(中央高速バス、1,500円)15:55新宿駅
※冬期はバスが道坂隧道BSまで来ないので菅野上BSまで1時間ほど歩くつもりだったが、自家用車に乗せていただいたお蔭で、3本早い高速バスで帰京できた。この季節、早い時間であれば予約なしでも乗車できる。
コース状況/
危険箇所等
上戸沢(西川)〜二十六夜山
 緩やかな沢沿いの道。樹林帯は日中でも薄暗い。仙人水を越えると急勾配となる。
二十六山〜赤岩
 途中林道を渡るため、或いはアップダウンが続くためか、このコースで最も厳しい区間。
赤岩〜今倉山
 西ヶ原(パラジマ分岐)から先が要注意。踏み固められた登山道の残雪が凍結し、登りも下りも急勾配箇所の通過には慎重を期する。
今倉山〜道坂隧道
 南面の急坂だが積雪時には注意が必要かもしれない。
西川のバス停。10分ほど準備をしていたら芭蕉月待ちの湯を折り返して来たバスが通過して行った。
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西川のバス停。10分ほど準備をしていたら芭蕉月待ちの湯を折り返して来たバスが通過して行った。
右へ。標識有り。
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右へ。標識有り。
舗装道をしばらく行くと登山道入口。
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舗装道をしばらく行くと登山道入口。
鬱蒼たる樹林帯の道が続く。
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鬱蒼たる樹林帯の道が続く。
何度か渡渉を繰り返しながら沢沿いの道を進む。
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何度か渡渉を繰り返しながら沢沿いの道を進む。
かっちゃ石と言われる大きな岩を左手に見れば、まもなく仙人水。
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かっちゃ石と言われる大きな岩を左手に見れば、まもなく仙人水。
それほど冷たくもなく、美味しい水だった。
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それほど冷たくもなく、美味しい水だった。
ようやく陽が射してきた。
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ようやく陽が射してきた。
道間違いの際の直登かと思えるほどの急勾配。
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道間違いの際の直登かと思えるほどの急勾配。
尾根道に出た。(振り返り写真)
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尾根道に出た。(振り返り写真)
直下の急登、辛い。
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直下の急登、辛い。
引の田への分岐箇所。
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引の田への分岐箇所。
二十六夜山の由来。さりげなく月待ちの湯のPRも。
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二十六夜山の由来。さりげなく月待ちの湯のPRも。
何とか間に合った。東から雲が忍び寄る前に。
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何とか間に合った。東から雲が忍び寄る前に。
今日も富士は美しい。
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今日も富士は美しい。
南アルプスがよく見える。
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南アルプスがよく見える。
北には奥多摩奥秩父の山々。
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北には奥多摩奥秩父の山々。
ご覧のように北西側は木々で望めない。
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ご覧のように北西側は木々で望めない。
林道を横切らなくてはならない。
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林道を横切らなくてはならない。
右に進み、標識。
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右に進み、標識。
コース最も厳しい登りを経て赤岩に着く。
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コース最も厳しい登りを経て赤岩に着く。
御正体山を従える、ここからの富士もまた美しい。
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御正体山を従える、ここからの富士もまた美しい。
南アルプス、まだ雪は少なく見える。
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南アルプス、まだ雪は少なく見える。
南アルプス南部。
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南アルプス南部。
今倉山。
360°の眺望の証。
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360°の眺望の証。
雲に覆われる前の富士。
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雲に覆われる前の富士。
なにっ、今日はバリリゾートブレンド、だそうです。
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なにっ、今日はバリリゾートブレンド、だそうです。
富士を見ながらのランチ、久しぶりだー。
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富士を見ながらのランチ、久しぶりだー。
また会いましょう。
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また会いましょう。
出発後ほとなくして西ヶ原の分岐。
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出発後ほとなくして西ヶ原の分岐。
今倉山までは凍結箇所多く注意が必要。
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今倉山までは凍結箇所多く注意が必要。
御座入山(西峰)を通過。
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御座入山(西峰)を通過。
登山道は踏み固められ歩きにくい。
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登山道は踏み固められ歩きにくい。
今倉山(東峰)山頂。珍しく大腿筋の筋肉痛で歩けない。一人を良いことにのたうち回る。
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今倉山(東峰)山頂。珍しく大腿筋の筋肉痛で歩けない。一人を良いことにのたうち回る。
ひたすら急坂を下る。道坂峠には峠であることの標識が無い。
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ひたすら急坂を下る。道坂峠には峠であることの標識が無い。
ゆっくり確実に下りてゆく。(今日の光と影)
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ゆっくり確実に下りてゆく。(今日の光と影)
道坂隧道バス停到着。予想以上に私にとってはハードだった。
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道坂隧道バス停到着。予想以上に私にとってはハードだった。
トンネルを見ながら身支度を整え、車道歩きの心の準備。けれどもこの後予想もし得ないご厚意により、歩き疲れた身体を休めることができた。
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トンネルを見ながら身支度を整え、車道歩きの心の準備。けれどもこの後予想もし得ないご厚意により、歩き疲れた身体を休めることができた。
予定よりも3本早い高速バスに乗車。もう一度彼の人に感謝した。
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予定よりも3本早い高速バスに乗車。もう一度彼の人に感謝した。

感想

 これまでヤマレコの感想欄に「親切な地元の方に送ってもらった」とか「車で来ていた登山者の方に声をかけていただいた」などと載っているのを見るたびに、こんな一人歩きの中年男性に声をかけてくれる人なんていないだろうな、羨ましいなあ、とひねくれていたところ、今回は地元の登山者の方のご厚意で駅まで送っていただく幸運に恵まれた。「どこまで行くのですか。乗って行きませんか、嫌でなければ」、嫌なはずがない、筋肉痛の怖れと何時にない疲労を感じていた私にとって彼の一言は何より有難かった。

 松本行普通列車でぐっすり眠ってしまい、上野原駅でハッと目が覚め、他の人に釣られて一旦降りてしまった。危なかった。もう少し気づくのが遅かったら、分刻みで乗り継ぐ「緻密な」計画が水泡に帰すところだった。出だしからどうもいつもと勝手が違うような気がしていた。
 都留市駅で下車したのは私だけだった。車中から朝日に輝く富士の姿を見、期待は徐々に高まっていた。バスの乗客も私一人、定刻どおり出発した。西川か上戸沢のどちらで下車するか、そんな小さな迷いに没頭できるほどの穏やかな時間のあと、運転手の「気をつけてどうぞ」の一言に礼を言って降車した。
 白みがかった空が徐々に青空へと変わってゆく。鬱蒼とした樹林帯を抜け、何度か沢を渡りながら緩やかに高度を稼ぐ。やがて仙人水を過ぎた頃から傾斜はきつくなった。急な斜面を直登に近い九十九折で登ってゆく。尾根に出てからも容赦ない急登が続き、右手に樹間から富士の姿が見えたのち、直下の苦しい登りを経て二十六夜山に着いた。
 実に風情ある趣深い名である。北西方向を除いて眺望も素晴らしい。富士に雲のかからないよう祈りながら登ってきた。正月、静岡側から表富士を見ていたが、やはり山梨側の美しい姿が恋しくなってやってきた甲斐があった。次の名だたる絶景ポイント、赤岩を目指してすぐに出発する。
 陽射しが暑いくらいの晴天無風の冬の道。途中、林道を跨いだりアップダウンに喘ぎながら歩を進めると、今日初めて登山者とすれ違った。赤岩では期待どおり360度の眺望と、富士を眺めながらの贅沢なランチを楽しめた。私より一足先に着いて写真を撮っていた人が、のちに私を同乗させてくれる彼の人だった。幸せなひとときを過ごしたのち、雲のかかりそうになった富士に別れを告げて今倉山に向かった。
 赤岩からの下りは一部凍結、西ヶ原の分岐からは更に歩きにくい急勾配の道が続く。再び一人静かな山歩きを楽しんでいると突然、両足太ももに痛みが生じ、歩けなくなった。攣ったのか、筋肉の「正月ボケ」なのかわからないが、こんなことは初めてだった。しばらく休んでから歩き始めると再び激痛に耐えきれず動けなくなる。何とか山頂まで辿り着き、湿布を貼って様子をみることにした。
 眺望のない今倉山山頂を後にして恐る恐る歩き始める。ここを登るのは難儀と思えるような一本調子の急坂を下ってゆくと道坂峠に着いた。間もなく登山道は終わる、しかし今日の歩きはそこからがきっと長い。覚悟していたとはいえ、バスの来る菅野上まで車道を延々と歩くことを考え少し憂鬱になった。
 道坂隧道のバス停で、ストックを仕舞いスパッツを外し、身支度を整えてから意を決して車道を歩き始めた。100メートルほど歩いた頃だろうか、前方から一人の登山者が歩いて来る。「こんにちは」互いに声をかけ合ったのち、私は今日の登山を終了することができた。

 二十六夜山まで足を延ばした彼は、林道経由で下りて来たと言う。彼が地元の人で山梨百名山踏破を目指していること、いつもは奥様と一緒だが今日は一人で登っていたことなどを知った。バス会社の情報によれば、車道を歩く区間は1時間ほどのはずだったが、およそ彼の登山経歴を聞くに十分な距離だった。
 都留市駅には予定よりも2時間早く着くことができた。丁重に礼を述べ、車を降りた。せっかく早く帰れるのだ。予約していた便よりも3本早いバスに乗るべく駅を後にする。中央道は未だ渋滞しておらず、新宿には珍しく定刻どおりに着いた。車中で十分休養できたせいか、午後4時にもかかわらず熊本ラーメンを食べたくなった。彼の人の笑顔を思い出しながら、筋肉痛も忘れて、山行後に寄るいつもの店に向かっていた。

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コメント

冬の青空きれいですね
kimichin様
こんにちは。

冬の青空は澄み切っていて、本当にきれいですね。
そこに富士山が美しく映えていてとてもいいです。

私の家の近くにも、冬になって天気のいいときに、富士山が見えるポイントがあります。
富士山を見ると必ず「うおー」と言ってしまいます。
存在感抜群の雄大なお山だと思います。

お怪我などなされませぬよう充分お気をつけください。
2015/1/13 13:35
冬の青空に富士山はとても似合います
reochi19様
厳しい登りのあと唐突に現れる富士の姿は、何物にも代えがたいご褒美です。
今回も反省点は多いのですが、これからも無理せず慎重に山に向かいたいと
思っています。
ゲレンデからの便り、待っています。
2015/1/13 19:13
はじめまして
山梨県人として、何やら勝手に誇らしく拝見させて頂きました。
赤岩(松山)は、意外と知名度が低く、知る人ぞ知るポイントだそうですが、展望はすばらしいですね。
新宿副都心や相模湾まで見えるそうで、(私は後から知ったんですが)私も、また登ってみたいと思っています。
お疲れ様でした。
2015/1/24 23:52
山梨県側の富士は優美ですね
heinai様
 メッセージをありがとうございます。そして山梨百名山の登頂おめでとうございます。幾多の困難があったことと思いますが、乗り越え達成なさったこと敬服いたします。
 私はマイペースで、時には過ぎ去った日々を思い出しながら、山に向かっています。山梨県側の富士は、優美でそれでいて強い主張をしないような気がして大好きです。しばらく見ないと恋しくなって、会える道を選んでいます。
 これからも無理をせず安全な登山を楽しまれるようお祈り申し上げます。
2015/1/25 12:03
プロフィール画像
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