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Yamareco

記録ID: 607746
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ハイキング
奥多摩・高尾

西原峠-奈良倉山-鶴寝山 〜春霞の富士に想う〜 C5

2015年03月29日(日) [日帰り]
 - 拍手
体力度
4
1泊以上が適当
GPS
05:38
距離
15.6km
登り
1,236m
下り
1,068m
歩くペース
とても速い
0.60.7
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
4:56
休憩
0:35
合計
5:31
9:01
109
10:50
10:52
7
10:59
10:59
36
11:35
12:04
33
12:37
12:37
22
12:59
13:03
20
14:32
ゴール地点
佐野峠入口9:00-西原峠10:20-佐野峠11:00-11:35奈良倉山12:05-12:30松姫峠12:35-鶴寝山13:00-山沢入りのヌタ13:20-14:30田元BS
天候 晴れのち曇り
過去天気図(気象庁) 2015年03月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車 バス
往路 〜高尾駅7:11-7:48大月駅8:20(富士急山梨バス上和田行680円)8:54小寺の先、登山口
復路 田元BS 14:47(西東京バス、980円)15:35奥多摩駅16:23(ホリデー快速おくたま号)〜

※今回はアクセスでミスをしてしまいました。いずれも事前の調査不足でした。
1.猿橋駅を通るバス便なのに、始発の大月駅しか頭になかったこと。(猿橋から乗車すればもう1本遅い高尾発で行けます)
2.小菅の湯には寄らないのだから次の停留所にショートカットして乗るほうが効率的と判断したものの、かえって長く歩くことになってしまったこと。
コース状況/
危険箇所等
総じて岩場や崩壊場所などの注意個所はありません。ただ、落ち葉の下の霜は滑ります。また、トラバース区間が多いので雨天、積雪時は足場に注意が必要です。
何だかいつもの乗車駅を撮りたくなった。
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何だかいつもの乗車駅を撮りたくなった。
話は飛んで登山口。バスの運転手の計らいで登山口前で降ろしてくれた。
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話は飛んで登山口。バスの運転手の計らいで登山口前で降ろしてくれた。
はっきり佐野峠入口とあるが、小寺からアプローチする場合は標識が見づらいので注意。
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はっきり佐野峠入口とあるが、小寺からアプローチする場合は標識が見づらいので注意。
登山口から一旦下り、橋を渡ってしばらく進むと、ぽつんと一軒家。その左脇を通り抜ける。
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登山口から一旦下り、橋を渡ってしばらく進むと、ぽつんと一軒家。その左脇を通り抜ける。
早くも雲が湧き立つ。
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早くも雲が湧き立つ。
このあたり、道が崩落しかかっているので、今後注意が必要かもしれない。
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このあたり、道が崩落しかかっているので、今後注意が必要かもしれない。
雁ヶ腹摺山の山容は特徴的である。
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雁ヶ腹摺山の山容は特徴的である。
少しだけ雪の残った小金沢連嶺も見える。苦しい登りが続くので癒される。
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少しだけ雪の残った小金沢連嶺も見える。苦しい登りが続くので癒される。
両側に鹿よけのネット、意味がよくわからない。
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両側に鹿よけのネット、意味がよくわからない。
こうして見ると小金沢連嶺は奥秩父連峰と見間違えるほどの存在感がある。
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こうして見ると小金沢連嶺は奥秩父連峰と見間違えるほどの存在感がある。
やっと西原峠。峠名の標識は無い。
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やっと西原峠。峠名の標識は無い。
向かう佐野山、佐野峠か。
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向かう佐野山、佐野峠か。
まさか今日会えるとは。たとえ霞んでいようと、その存在感と美しさは何物にも代えがたい。
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まさか今日会えるとは。たとえ霞んでいようと、その存在感と美しさは何物にも代えがたい。
残っている凍結箇所はここだけだった。
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残っている凍結箇所はここだけだった。
ゆるやかな林道歩きが続く。
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ゆるやかな林道歩きが続く。
何かが横たわっている!ように見えた。
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何かが横たわっている!ように見えた。
下を向いていると見逃しそうな奈良倉山への道。この最後の登りは思い切り辛い。
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下を向いていると見逃しそうな奈良倉山への道。この最後の登りは思い切り辛い。
奈良倉山。
今日は「オーバカナル」東山店のパン。タッパーに守られて無事の到着。
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今日は「オーバカナル」東山店のパン。タッパーに守られて無事の到着。
山頂に一人、富士を見ながらの食事、このひとときは、今日、目黒川沿いを歩くことに勝る。
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山頂に一人、富士を見ながらの食事、このひとときは、今日、目黒川沿いを歩くことに勝る。
奈良倉山から松姫峠への道を進む。
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奈良倉山から松姫峠への道を進む。
大月市のこの標識を見ると、メジャーなコースを歩いている安心感が得られる。
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大月市のこの標識を見ると、メジャーなコースを歩いている安心感が得られる。
ここは右へ進み無名峰を捲く。
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ここは右へ進み無名峰を捲く。
松姫峠、道路再開通前の静けさ。
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松姫峠、道路再開通前の静けさ。
晴れていれば富士山や大菩薩など大好きな山々を望めるのに。
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晴れていれば富士山や大菩薩など大好きな山々を望めるのに。
少しパラついてきた。
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少しパラついてきた。
ここは左、鶴寝山へ。
2
ここは左、鶴寝山へ。
鶴寝山直下の登りも当たり前のように苦しい。
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鶴寝山直下の登りも当たり前のように苦しい。
ベンチのある鶴寝山、眺望はない。先を急ぐ。
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ベンチのある鶴寝山、眺望はない。先を急ぐ。
今日の光と影。かなり寂しい。
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今日の光と影。かなり寂しい。
風雲急を告げて。
1
風雲急を告げて。
一瞬迷ったが日向道を進む。
2
一瞬迷ったが日向道を進む。
山沢入りのヌタ分岐。ここからは12月の牛の寝帰りに通った道。
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山沢入りのヌタ分岐。ここからは12月の牛の寝帰りに通った道。
落ち葉下の霜、よく滑る。
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落ち葉下の霜、よく滑る。
巨木の下を通る。
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巨木の下を通る。
巨木の脇を通る。
4
巨木の脇を通る。
大量の落ち葉を掻き分け進む。少しうるさい。
2
大量の落ち葉を掻き分け進む。少しうるさい。
大ダワからの道を合わせる。
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大ダワからの道を合わせる。
清々しいわさび田を左右に見ながらハイスピードで下る。
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清々しいわさび田を左右に見ながらハイスピードで下る。
電流の流れる防護柵が現れると小菅集落は間もなくだ。
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電流の流れる防護柵が現れると小菅集落は間もなくだ。
やっと田元のバス停に着いた。素直に小菅の湯に向かえばよかった。
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やっと田元のバス停に着いた。素直に小菅の湯に向かえばよかった。

感想

 「何かあったら1週間くらいで連絡します」まだその変化に多少の不安はあるものの、連絡の無かったことに気を良くして、今週も山にゆく。心身共に極めて良好、これで天候が保てば、間違いなく花見に勝る時間を過ごせるはずなのだが。
 今朝は何故か出発駅を撮ってみたくなった。誰もいないホームで今日の安全を祈る。ところが高尾駅でまさかの東京行き乗車。座って文庫本を取り出した時、目の前に大月行列車。危うく早くも登山を中止するところだった。寝ぼけている人をよそに、車窓には午後からの悪天候を想像できないほどの青空が映っていた。
 大月駅からのバス、発車時間を間違えていた。時刻表を読み違えて、隣に記載されていた8:10発のバスで計画していた。10分の差でよかった。大幅な差であったらここで登山を中止するところだった(本日2度目のミス)。結局30分の待ち合わせ、少し寒い。発車後、さらなるミスに気付いた。バスは猿橋駅を通過するのだ。ここで待てば1本遅い列車で来ることができた(3度目のミス)。およそ40分のバス旅、乗客は終始私一人、運転手は小寺と中風呂の中間、登山口で停めてくれた。丁重に礼を言って降りる。
 登山口から一旦下り、橋を渡ってから登山道に入る。一軒家の脇を通り、一部崩落しかかっている道を経て九十九折の道にかかる。たった20分の歩きで早くも息が上がる。誰だ、心身共に調子が良いと言っていたのは。なぜかひどく疲れる。沢音が聞こえなくなる頃、尾根道に復帰した。喉を潤し、急登ではないが、奥多摩らしい1本調子の登りを続ける。やがて鹿防護ネットが現れると、稜線への期待が高まる。植林地帯から原生林に変わると程なく、稜線を走る林道と合流した。雁ケ腹摺山と小金沢連嶺、いずれも堂々と眼前に広がる。あとは、かの山だけなのだが、今日の天気ではまず無理だろう。それにしても今日の青空と太陽はまるで信用できない。現れてはすぐに雲間に隠れる。
 10時をまわった頃だろうか。少し風がでてきた。陽の光は弱々しく、脱いでいたアウターを取り出す。羽織りながら何気なく左手をぼんやりと見つめた。唯一無二の山がそこにあった。たとえ薄らとしか見えなくても、一瞬だけでも、今日の私には十分な出会いだった。
 不意に先輩の言葉を思い出した。「我々は、時間や距離を競い合うアスリートではない。ただ自然への畏怖を忘れず、自分に相応しい行動をしていればよいのだ」。当時アスリートという言葉には馴染みがなくその定義はよくわからなかったが、自分たちが自然の前で常に謙虚であり、自分の力に応じた行動をしていれば、きっと報われる瞬間に出会える、そう言いたいのだということだけはわかった。今、この歳になっても怖いものは怖いし、畏れるものも多い。けれどもこれからも逆らわず、敬意を払い、過信せず歩いてゆきたいと思う。
 林道ゆえ緩やかな或いは平坦な道が続く。佐野峠はいつの間にか通過していた。やがて現れる奈良倉山への道、山頂直下の登りは疲れがピークに達した頃ゆえとにかくきつい。苦しく長く感じる時間の末、ひと気のない山頂にたどり着いた。富士の方向を向きながら静かな至福のひととき、ゆっくりと食事を取る。目黒川の桜も、この瞬間には敵わないだろう。花より山行。
 松姫峠を通過してから少しパラついてきたが、結局レインハットで凌げる程度の雨しか降らなかった。鶴寝山への道では、今日最後の登りと言い聞かせても我が四肢はなかなか応えてくれない。眺望の開けない頂を早々に辞して、山沢入りのヌタへと先を急ぐ。一陣の風が谷から吹き、レインハットが舞い上がりそうになった。「人間の証明」霧積の麦わら帽子にならないよう、油断は禁物である。
 分岐を右に、つい最近確かに辿った道、相変わらず落ち葉の堆積は凄まじい。快速下山のために温存させていた体力を使い果たし、小菅の集落には前回同様1時間で着いた。乗車予定のバスに悠々間に合った、はずなのに温泉には寄らないのだからと、次の停留所へショートカットしようと考え、かえって長い距離を歩く破目になった(4度目のミス)。
 今日は大月駅を出発してからバスの運転手以外に出会った人がいなかった。奥多摩駅行きバスの運転手が、その次に出会った人である。天気も保ってくれて、静かな良い山行だった。そして、防げるはずのミスを無くし当たり前のように帰るために、人の産み出したものや、時に鷹揚に時に厳しく迎えてくれる自然への感謝を忘れてはならないことをあらためて思い出させてくれた。

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コメント

何とかお天気もってくれてよかったです
kimichin様
おはようございます。

お天気なんとかもってくれて本当によかったです。

曇っていても富士山が見えてなによりでした。
それにしても、霜が凍ったままというのは、かなり気温が低かったのでしょう。
景色は初冬という感じですが、でも静けさがお写真から伝わってきました。落ち着いた感じがとってもいいです。

次回の山行もお天気に恵まれますように!!
2015/3/31 9:03
予想以上に静かで良い山でした
reochi19様
 おはようございます。
 予報が60%以上の降水確率でしたので、見送ろうと思っていたのですが、
信頼できる「てんきとくらす」によると14時以降の雨マークを見て行くことに
しました。そのせいか列車移動中も登山者の姿もまばらだったのですが、まさか
山中誰にも会わないとは思っていませんでした。
 静けさを十分堪能できたのですが、峠まで、山頂直下いずれも厳しくかなり
疲れました。次回、十分な計画をして、少しだけ無理をして、少しずつ体力を
取り返そうと思います。いつもありがとうございます。
2015/4/1 9:12
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

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