白駒池-天狗岳-渋の湯 〜中秋、夢見心地〜 A12
- GPS
- 07:45
- 距離
- 10.8km
- 登り
- 906m
- 下り
- 1,148m
コースタイム
- 山行
- 6:53
- 休憩
- 0:52
- 合計
- 7:45
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
当日 5:50白駒池入口着(予定6:30頃) 15:00渋御殿湯発(アルピコバス1,150円)15:55茅野駅着 |
コース状況/ 危険箇所等 |
印象に残っているのは、天狗岳周辺の岩場、雨後ゆえの泥濘、そして苔むす幽玄なる道。 |
その他周辺情報 | 渋御殿湯1,000円(シャンプー、ドライヤー等無し、コーラ無し!) 唐沢鉱泉700円(入浴していないので比較はできないが、、) |
写真
感想
続けて女性に人気のある山に向かうこと自体、私にとってある意味冒険に違いないのに、気づけば夜行バスの予約をしていた。例によって竹橋を午後10時40分に出発、席はなんと最後列、隣もいない。こんな贅沢をしていると、この先予期せぬ出来事が起きるかもしれない。そんな不安と期待を懐きつついつしか深い眠りに入っていた。
ここ数日小さな、けれども片時も忘れられない不安を感じていた。山や仕事で、少し酷使し過ぎたかもしれない。恐る恐る早朝の白駒池入口に降り立つ。急な温度変化によって、予想どおり身体の一部に微かな違和感を覚えた。今日はゆっくり、なるべく負担をかけないように歩こう。そう誓って白駒池に向かう。
駐車場が満車のはずだ。岸辺には、高い性能を持っていそうなカメラと、それを巧みに操る写真家で満ち溢れていた。隙間を探し、スマートフォンのカメラで瞬間的に撮る。そんなことを繰り返しながら白駒荘前にたどり着いた。写真でしか見ることのなかった美しき水辺をしっかりと記憶に留め、次なる目的地を目指す。
高見石小屋前では、朝食後のんびりと出発するパーティが別れを惜しんでいた。高見石に登って、紅葉のピークを過ぎた池を上空から望む。遠く雲海の彼方に浅間山。数分の滞在ののち小屋に戻り、丸く緑色の形をした物体を手にする。「コケ丸」くん、可愛らしいあなたに会うために「にゅう」への道を分け高見石経由のコースを選んだのだよ。会えて良かった。
北八ヶ岳らしい道をゆっくりと登って行く。確かに女性の比率が高い。その、女性の一人に道を譲った。それから間もなく別の女性に道を譲ってもらった。歌を口ずさんでいた。中山展望台に到達し何枚か写していると、撮りましょうか、の声。振り返ると顔のほとんどを白い布で覆っている、先ほどの人が立っていた。目の周りのみ現れているせいか、その力を一層際立たせていた。戸惑っているうちに再び口ずさみながら遠ざかってゆく。不思議な時間が流れた。歩くこと以外で負担をかけないはずだったのに動悸いや鼓動を感じていた。
風は心地よく、いつしか私も最近お気に入りの歌を声に出しそうになった。ほどなく目指す天狗岳双耳峰が視界に入り、それは、ほどよく青い空に映える。峠を通過し、稲子岳の岩壁を左手に、天狗の奥庭、黒百合平を右手に望めば、やがて岩場が始まる。岩場は、東天狗岳まで予想以上に続いた。多くの人が休む山頂を後にして西の頂を目指す。南八ヶ岳の姿を目の当たりにしてますます気分が良い。
なぜかその頂から歌声が聞こえる。登りきると、一人の男性が空に向かって気持ち良さ気に歌っていた。どうも今日は歌と女性に縁があるが、それはともかく、今日初めて腰を下ろし、南八つを見ながら上手にできたコーヒーを味わう。瞬く間に至福のときは過ぎる。
いきなり急な岩場に迎えられ、これからかけがえのないひとときを過ごす人々と行き交いながら西へと向かう。ほどなく第一展望台。雄々しき八ヶ岳に別れを告げて樹林帯へ。苔の名前も鑑賞の仕方も全くわからないが、乾いた蓼科の空気と深い緑のお蔭で清々しく快い下りを満喫できた。先刻の喧騒が嘘のように静かな時間が流れる。苔の素晴らしさが少しだけわかりかけた頃、再び喧騒が訪れた。唐沢鉱泉を逃げるように通過して、渋御殿湯への道を歩む。やがて尾根上まで登り返したのちは、最後の下り。この道、歩く人の少ないことが信じられないほど素晴らしい。名残惜しくも、コケ丸と共に侘び寂びの世界を離れた。そしてふと、強い力を感じたあの瞳を思い出した。
kimichin様
こんにちは。
おつかれさまでした。
季節はもうしっかり秋ですね。
水面と紅葉を照らす太陽の光、元気が出ます!!
空の青さと雲とお山の写真、見ているだけで気持ちがいいです。
そして新たに加わった相棒?コケ丸くん!!(カワイイです。)
コケ丸くんと一緒に、苔道を楽しく堪能された御様子、お写真から伝わってきました。
kimichinさんニコニコされながら歩かれていたのではないでしょうか?
苔ってなかなか奧が深そうで趣があるなあと思いました。
次回も、楽しい山行になりますように!!
reochi19様
楽しかった。今回の山行は夢見心地でしたよ。体調も取り戻せたし。
こういうのんびりした登山を、3回に1度程度織り交ぜたら良いのですね。
人の少なそうな道を選ぶ習性は変わらず、逆をとるための工夫も忘れませんが。
冬はオラフ、秋はコケ丸、春の相棒も見つけるようにします。
もうすぐ雪便りが届く頃になりました。ゲレンデと山と、また忙しくなりますね。
気をつけて、楽しい休日となりますよう。
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