芦川-大栃山、達沢山 〜虹へ〜 C8
- GPS
- 09:16
- 距離
- 22.8km
- 上り
- 1,736m
- 下り
- 2,043m
コースタイム
- 山行
- 6:08
- 休憩
- 1:46
- 合計
- 7:54
天候 | 晴れ、雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
檜峰神社前BS発15:26(富士急バス、650円)開田碑前BS着15:48、発16:12(バス、280円)河口湖駅着16:22 第2日 河口湖駅発5:57(バス、810円)立沢BS着6:23 立沢BS発9:40(バス、810円)河口湖駅着10:08、発11:35(東名高速バス、1,800円)〜 |
コース状況/ 危険箇所等 |
第1日 金岩の岩場、予想外に手強く楽しい。 |
その他周辺情報 | 河口湖駅前「絃」の「甲州ビーフカレー」:昨年11月以来なかなか食べられなかったが、やはり美味い。 河口湖駅舎内「信玄餅ソフト」、やはり美味い。 |
写真
感想
このコースは飽きない。以前、釈迦ヶ岳へ登る際のコースとして考えていたが、こんなにも変化に富んだ道とは予想していなかった。眺望は望めないが、幾つかのピークを越え、岩場に迎えられるうちに、何より大切な、静かな山歩きを実感できる。
昨年末の3日連続日帰り登山を振り返りながら、二日間の山歩きを満喫できるよう慎重に組み立ててきた。が、1週間前から出始めた悪天候の予報により、幾つかのショートコースを用意することとなった。河口湖を拠点としたため、どちらの山も二日目に設定することが可能であったが、初日に芦川から大栃山に達するコースを選び結果的に正解だった。
河口湖駅から芦川農産物直売所に向かう。女性の運転手、乗客は独り、湖畔の桜は満開、富士によく似合っていた。出発前に、英語、中国語が堪能で、きれいな声の持ち主であることはわかっていた。大石峠下2.5キロメートルの長いトンネル通過の際、窓に映った横顔が一層元気を与えてくれた。
神座山も大栃山もどちらも地味な山であるが、晴天の土曜のせいか、山中では数名に挨拶をした。下りの長い林道歩きも苦にならないほど、実に爽やかで気持ちの良い山歩きとなった。そして締めくくりは、あのビーフカレー。半年ぶりに食べたが、やはり楽しみにしてきた甲斐があった。
何度見ても、気象予報士は、低気圧による前線が暴風雨をもたらすと繰り返していた。眠りに就く前に、朝一番の高速バスを予約した。深夜、窓に叩き付ける強風に目を覚まされるたびに、山への執着が薄れていった。翌朝、駅前、富士は薄雲にその姿を消そうとしていたが、風は弱まっていた。一瞬、独りしか乗車していない高速バスに惹かれたが、結局、計画変更による「短期決戦登山」を選んだ。
バスを降り、思わぬ日差しに目を細め、振り返ると虹が出ていた。一瞬の光景に、前日経験した、元気な歩き始めを思い出した。時折、雨粒が頬を伝って落ちる程度の雨風だった。このまま保ってくれれば、計画どおり勝沼への下山も可能ではないか、そんな期待を胸に林道を歩く。
やがて登山道へ。高度を上げるに連れ徐々に風が強まる。植林帯ゆえ、或る程度凌げているが、上空で吹き荒ぶ風の音は、あざ笑うかの如く微かな期待を打ち砕く。稜線に達する直前で態勢を整え、突風に備えた。
雨風の強まる11時までには下山したい。風雨に晒されるのは嫌だ。写真を何枚か撮ったのち、山頂をあとにした。上り同様コースタイムの8割程度で下れば1本早いバスに乗れる。久しぶりの快速下山を楽しもう。30分後、雨は本降りになった。もはや弱まることはないだろう。ストックを仕舞い、傘を取り出した。
それにしても河口湖駅には外国人が多くなった。日本語を話す人を見つける方が難しい。信玄餅ソフトを食べようと席を立った時、隣にザックを背負った女性が座った。思わず二つ注文してしまった。渡してから初めて気づいた。「Thank you!」、その微笑みに、今日の物足りなさが消えるのを感じた。やがて短い1時間が過ぎ、バスの乗車を知らせるアナウンスが流れた。席を立ってから告げた「Have a nice trip!」に、イタリアから来たその人は「ありがと」で返してくれた。
最後列から見渡すと、やはり国際色豊かである。欧米の方々が増えたせいか車内は静か、ぐっすり眠れそうだ。晩春の嵐の中、渋谷に向かってひた走る車窓に、かの微笑みとあの虹が重なり合った。
コメント
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kimichin2様
こんにちは。
2日間の山行お疲れ様でした。
特に17日午前中に下山できて本当によかったです。
午前中から強風でしたが、午後は雨も加わりました。
kimichin2さん、かなり計算されて登られていらした御様子で、さすがです!!
強風の中、虹も富士山も見ることができて本当によかったです。
下山後のお楽しみも満喫された御様子で、私もいただきたくなりました。
次回はお天気に恵まれて、穏やかな山行になりますように!!
reochi19様
2日目、計画段階ではもっと歩き、もっと疲労困憊になって温泉に飛び込むはずだったので、少し無理してでも北へ抜けることを考えたのですが、標高1500メートル足らずであの風に逆らって後悔したくありませんでした。どうもこのところ、慎重になりすぎているのかもしれませんが、まだまだ沢山登りたい山があるので、やはり臆病でいます。reochi19さんも無理せず、楽しい登山を!
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